Очаково Столичное Двойное золотое を飲んでみた

Очаково Столичное Двойное золотое

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 ロシアは「オチャコボ」の洋モノ情緒に溢れるデザインなビール。

 「オチャコボ・ストリチノエ・ダブルゴールド」を飲んでみた。

 オチャコボというメーカーはモスクワオリンピック手前の1978年に創業したロシアの醸造所で、現在はビールの他にもジュースや低アルコール飲料などを製造する総合飲料メーカーです。このビールは、そんなオチャコボのプレミアムラガービールなのです。日本語商品名は「オチャコボ ストリチノエ ダブルゴールド」となっていて、ロシア語商品名は「Очаково Столичное Двойное золотое 」です。気を付けたいのは英語商品名で、多くの方は「Ochakovo Stolichnoe Double Gold」と思うのでしょうけれど、メーカーウェブサイトでは「Dvoynoye Zolotoye」という英語商品名となっています。あくまで英語もロシア語に倣うかたちとなっていますね。

 また、このビールのルーツは非常に古いらしく、その起源は19世紀後半に遡るとのことです。元はソ連の要人や外国人観光客のために振る舞われていたビールということで、主にクレムリンのパーティーで使われていたビールであるらしく、中々にエリートなビールだったりするそうな。ただし、当時のソ連(ロシア)では「ダブルゴールド」というラベルのビールは幾つかの醸造所で製造されていたらしく、後にオチャコボが商標権利を取得して今に至るそうです。要するに「復刻版」とでもいったところでしょうか。

 メーカーウェブサイトによると「Сегодня «Столичное Двойное золотое» перестало быть дефицитом, его не надо доставать в буфете Дворца Съездов.」ということで、謳い文句として「ダブルゴールドは、もはや赤字商品だぜ!」とか「もう議会バーという宮殿に行かなくてもいいんだぜ!」と掲げています。オチャコボは当時のダブルゴールドに関わっていないからか、ややブラックユーモアを含ませている気がしますね。

 ちなみに、このオチャコボのゴールドラベルが「一体どこのゴールドラベルに基づいているのか」ということに関しては、ビール好きの間で様々な憶測が飛び交っているようです。そのルーツとなるビールをオチャコボが醸造していたわけではないそうなのですが、現在ではオチャコボバージョンとして楽しまれているそうな。

 ところで、ビールって世界最古の文明とも呼ばれるメソポタミア文明まで遡って起源があるとされているのですね。そんなビールの起源は「偶然の産物」であるそうなのですが、中々に歴史のある酒なのです。また、そんなメソポタミア文明は周知の通り現在の中東で栄えていた文明なのですが、どうやら元は肥沃な土壌であったものの、森林伐採の過多により砂漠化してしまったのだとか。そんなにも昔から人類は環境破壊をしていたのだと思うと、かなり困ったものです。

 でも、そのメソポタミア文明の主民族であったとされるシュメール人って、未だに何者か分かってないという、とってもワクワクする民族ですよね。

Очаково Столичное Двойное золотое このラベルとダブルゴールドという製品名から察しは付くかと思いますが、要はゴールドラベル(金賞のようなもの)を二つ与えられているビールであるということです。どうやら伝統的なラベルであるようで、中々にクラシカルな趣の素敵なラベルですよね。日本のパッケージには無いセンスが魅力的な、何とも異国情緒あるラベルなのです。

 ちなみに、先の通りルーツは非常に古くに遡るビールです。当然のこと、当初はダブルゴールドどころかゴールドラベルでもなかったビールなのですが、このビールが最初にゴールドラベルを与えられたのはロシア革命の前に遡ります。その最初のゴールドラベルを与えられた1882年と、その後の1894年に二度目のゴールドラベルを与えられた時、1857年より始まった双頭鷲のロシア帝国に「このビールをゴールドラベルとは言うけどさ、二つゴールドラベルを獲得してんだけど」と愚痴ったことにより、晴れて「ダブルゴールド」という名のビールとなったのだとか。何だか少し可愛いエピソードですね。

 とりあえず断りを入れておきますが、現在市販されているダブルゴールドという名のビールは、これらの歴史を持つビールをオチャコボが復刻したビールですので、あしからず。

Очаково Столичное Двойное золотое 代理店(やまや)による丁寧な製品ラベルも相変わらずです。このビールは副原料として米を使用していることが分かりますね。アルコール度数も5.5%と、日本の一般的なビールよりも少しだけ高めとなっています。

 ちなみに、黒ビールではないとのこと。

 また、恒例の説明欄では「年に生産が開始され、赤い色合いと高品質な味わいが特長で、当時は政府官僚クラスや外国からの貴賓など限られた人たちしか飲めない”プレミアムビール”でしたが、現在は一般市民にも手軽に親しまれるロシアの代表的なビールとなっております。」と記載されています。日本の「プレミアムビール」は単に高価なビールを指すことが多いのですが、オリジナルのダブルゴールドは正しくプレミアムなビールだったようですね。

飲んでみた感想・味・香り

 このビールは、オリジナルやシークレット・オブ・ブルーワーと三連発で飲んだオチャコボビールの中では、苦味も甘味も一番に強めのビールであると思えました。オチャコボらしくホップの香りは相変わらずと穏やかなので、非常に軽快な飲み口のビールとはなっています。しかしながら、口に含んで少し遅れること苦味と甘味が強めに現れるのです。

 飲む前は要人向けビールがオリジナルということもあり、どんなに豪華な味わいのビールなのだろうと思っていましたが、実際は豊かな味わいながら非常に軽快で飲みやすいと、かなりフレンドリーなビールであることが分かりました。よっぽどヱビスビールなんかの方が仰々しい味わいと思えますよ。

Очаково Столичное Двойное золотое 黒ビールなのではと思えてしまうパッケージとは裏腹に、わりとビールは明るめの色をしました。日本のビールと違って泡立ちが鈍重というか、泡は立つのですが少しモッサリと泡立つさまは少し面白かったりするのです。泡立ちが悪いと思って泡を多めに立てようとすると、遅れてシュワシュワと中々に悲惨なことになるので要注意。

 総じて、しっかりとした味わいながら香りは味わいに相応とならず控え目です。そのバランス感により、くどさを感じずに確かなビールらしい味わいを楽しめるというのは珍しいものではないでしょうか。

 とにもかくにも、もはやロシアビールの特徴なのか、このビールも含めてオチャコボのビールは味わいの濃さに濃淡こそあれど全体的にはホップの香りが控え目であり、アフターも淡白気味に後を引きません。それでいて、このビールはホップの苦味も酵母の甘味も豊かな味わいとなっているので、ビール好きはもとより、ビールが少し苦手という方も取っ付きよくビールらしい味わいを楽しめるのではないかと思います。

 このビールで、たれの焼き鳥とか、至福なのです。ビールのプリン体は大した量でもないけれど、焼き鳥って非道なる量のプリン体を含有しているとか話にありますよね。何故にこうも人が好く食べ物というのは都合の悪い面が目立つ場合が多いのでしょうか。もはや、神様が「贅沢も程々に」と言っている他ありませんのです。

 バイクに乗る人は、ブッダもアッラーもキリストも文化程度の存在と思えば良いですから、贅沢も程々に全力で道祖神を信仰しましょう。そして、ビールの神様に感謝をしましょう。

 ロシア皇帝時代をルーツとするビールは、中々に軽快で美味しいビールなのでした。


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