Djarum Black Jasmine Tea 8 を吸ってみた

ジャルム・ブラック・ジャスミンティー・8 の喫煙感想

 ジャスミンティーという珍しいフレーバーを謳う丁子煙草の一つ。紙巻「ジャルム・ブラック・ジャスミンティー・8」を吸ってみた。


銘柄概要

 インドネシアの丁子煙草で有名なジャルムというメーカーがシリーズ化しているブラックシリーズで、何とも珍しいジャスミンティーをフレーバーとして謳う丁子煙草の銘柄ですね。

 この煙草もラインナップに含まれるジャルムのブラックシリーズは、丁子煙草にしてはTar8mgという非常に低いタール数値が特徴的なシリーズなのです。スタンダードなものからフレーバーモノまでラインナップする、やや風変わりなシリーズと言えるのでしょう。

 ちなみに、その丁子煙草というのは別名として「クローブシガレット」や「クレテックシガレット」などとも呼ばれていますよね。その「クレテックシガレット」という呼び名は、丁子煙草のパチパチと音を発して燃えるパチパチをインドネシアの言葉でクレテック(KreteK)と表現することに由来しているのだそうです。

 これは燃焼の際にブレンドされた丁子由来の成分がパチパチと音を立てて燃えるとのことで、同じく丁子煙草の有名ブランドであるガラムなんかでは代理店が「はじけるたばこ」というコピーを打っていたりもしました。

 また、特徴的な点は燃える様だけではありません。その丁子をはじめとする様々なスパイスなどの他に、バナナなどのようなフルーツ系の香料をブレンドした独特な味わいや香りも丁子煙草の醍醐味となっています。

 古くは丁子が胸の痛みを和らげるということで煙草にブレンドしたことが丁子煙草の起源となっているそうですが、今でもインドネシアでは丁子煙草は課税に対して一般的なシガレットよりも有利な点があるのだとか。それにより、インドネシアの人々は多くが丁子煙草を喫しているのだそうな。

 日本も含め、自国のブランドが海外ブランドにも負けず強いことはアジアの喫煙市場の特徴でもあり、非常に素晴らしい誇りですよね。

 あと、丁子(クローブ)とは何ぞやという方は、スーパーマーケットの調味料売場に「クローブ」という商品として粉末タイプの製品が並んでいるはずです。お買い物のついでに確認してみては如何でしょうか。

 元々はというと、丁子の実は釘のような形をしていて肉の臭みを抜くために生肉に丁子の身を刺して使用していたそうです。それが今では、特徴的な香りゆえにエスニック料理の香り付けに使われることが多い調味料かと思います。料理好きやエスニック料理好きでないと、いまいち馴染みは無いだろう調味料でしょうね。

 ブラックシリーズの中でもミントティーと同じくティーシリーズということで、パッケージにはティーカップやティーバッグがデザインされていますね。

 しかしながら、ミントティーの方では「Mint Tea」と記されていたのですが、このジャスミンティーの方では単に「Tea」としか記されていません。ジャスミンティーは一般的なティーなのか、もしかするとジャスミンティーにミントを付け加えたものがミントティーなのかも知れません。

 一般的なサイズのパッケージと比べてみても、このジャルムのブラックシリーズは10本詰めのパッケージで非常に小振りなものとなっているのです。細長い印象も手伝い、同じように10本詰めのホープなどよりもコンパクトな印象を覚えるのです。

 この煙草もジャスミンティーという個性的なキャラクターに隠れがちですが、パッケージサイドではクローブシガレットであることを感じさせてくれるのです。成分による巻紙のシミについての触れ書きや、10本詰めのクローブシガレット製品であることが記されていますね。

 こちらもシガレットデザインはミントティーと同じく漂白タイプの巻紙とコルク柄タイプのフィルターチップが充てられていました。空気穴も同様に小さなものが3列で配され、多くのクローブシガレットと同じようにチャコールを使用しないプレーンフィルターが使用されています。

 また、シミの目立ちそうな漂白ペーパーですが、ミントティーと同じようにシミは特に浮いていませんでした。


吸ってみた感想・味・香り

 この煙草は、ジャスミンティーの香りが見事に再現された、中々のフレーバーシガレットとなっているのです。

 まず、シガレットの香りなのですが、これは丁子煙草というよりも、正にフレーバーシガレットといった感じですね。紙巻というよりもチョコレート系ドライシガーのような香りをベースに、ローズフレーバーと印象の近いジャスミンティーの香りが豊かに香ります。この香りはジャスミンティーが単体というよりも、フローラル要素を付加したジャスミンティーといった香りとなっているのです。

 喫味の方は、煙の質感こそ丁子煙草らしい口当たりの良いものとなっていますが、味わいでは丁子煙草らしさも存在を薄めにジャスミンティーの香りが豊かなものとなっています。特に、アフターの鼻腔に燻る香りはジャスミンティーそのものといったほどに再現度は高めです。

 また、苦味や辛味に酸味といったものは無く、丁子煙草の香ばしい甘味は程好い加減です。全体的には、ボディはストレートティーのような感じですね。そこにブラックシリーズにしては強めなフィルターチップの甘味が、まるで加糖要素のように甘さを呈しています。この甘さをチップの甘味に振ったバランスにより、全体的に柔らかく香りも豊かな仕上がりであるのに軽快で込み入らない喫しやすさを感じるのです。

 紅茶はストレートタイプを好み、香りと紅茶本来の素朴な甘さが好きな方は良いと思える塩梅ではないでしょうか。何より、やはり特筆すべきは余韻のジャスミンティーそのものな香りで、うっとりとしてしまうくらいに素敵なものです。

 ちなみに、私はジャスミンティーは好き好んで飲む方ではありません。PETボトルの500mlなどでは、やや量が多く素敵な香りも嫌になってしまうのですよね。冷えたものをグラスに一杯と、食事に合わせるくらいが程好いと思っています。

 そんな私としては、この煙草の一服で堪能が出来るジャスミンティーのキャラクターは非常に程好いのです。ほんと、この煙草はジャスミンティーを飲むことと比べても遜色も無く、ジャスミンティーの香りを満喫することが出来ますから。

 総じて、丁子煙草らしさを求める煙草ではありませんが、非常に優秀なフレーバーシガレットです。ローズフレーバー系のシガレットが苦手だと、この煙草も少し苦手意識を覚えるかも知れませんが、何より10本詰めという点が良い感じなのです。折角なので、丁子煙草の延長として楽しんでみては如何でしょうか。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar8mg Nicotine0.5mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol


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