Kent S Series 6 100's Box を吸ってみた

ケント・エス・シリーズ・6・100's・ボックス の喫煙感想

 エス・シリーズに追加されたタールバリエーションはTar6mgの煙草。紙巻「ケント・エス・シリーズ・6・100's・ボックス」を吸ってみた。


銘柄概要

 スーパースリムシガレットという日本では馴染みも浅い仕様ながら、抑えられた価格という製品特徴によりシェアの伸長も甚だしいシリーズはエス・シリーズに追加されたTar6mgのタールバリエーションです。今やスーパースリムシガレットの大御所ともなったBATの製品なのですが、このシリーズを以てスーパースリムシガレットというジャンルを日本でメジャーにしたと言っても過言ではなく、正に「立役者」と言ったようなシリーズなのです。

 煙草が短期間で異様に高騰を繰り返す御時世で、そんな時勢に抗うように「安くて程好い製品を求める」といったような声に応えた「戦略的煙草」とも言えますね。今に思えば、少なからず存在したであろう「細いんだから安くしろ」と言う頓珍漢な文句に律儀に応えて値下げしたナノテックシリーズの流れが怪我の功名も功を奏して布石になっていたように思えたりなんだり。

 もう見慣れてきた感も多分なスーパースリムで100'sなパッケージングは、厚みも多くの銘柄と比べて約半分程度と収納性抜群。これって、リアリストに受けること間違い無しの仕様ですよね。

 やや光沢感のあるフィルターチップは、嫌味でない程度にデコラティブなものとなっていますが「おしゃれ」な感じではないですね。あくまで、売られ方の通りに「ビジネスライク」な雰囲気を漂わせているのです。空気穴は小さめが2列で、ジェットフィルターではありませんがフィルターはチャコールフィルター仕様。


吸ってみた感想・味・香り

 この煙草は、スタンダードなキャラクターと見せかけて、中々に癖の強さを感じさせる味わいに仕上がっているのです。

 まず、シガレットの香りは極めて控え目に甘い香りがする程度となっていて、この時点では特に何の個性も感じられない様となっています。

 喫味の方も、特に何のフレーバーがあるわけでもなく、少し胡散臭い感じの甘味を強めに感じる、至ってスタンダードな印象の味わいとなっていますね。ただ、この喫味は少し酸味やヤニ臭い嫌な風味が目立つような気がするので、最近に増えてきたフレーバーシガレットやメンソールシガレットばかりを好んで吸うような方には、ちょっとミスマッチな気がしないでもなくも。このヤニ臭さは、酸味や誇張を感じさせる甘味とともに一体感の無い感じで迫ってくるので、中々に独特の味わいを挺する要素となっています。

 TASTEK仕様のケントが野暮ったくなったような喫味であり、芯の無いボワボワとした煙の質感と相まって、何だか「濃い」と言うよりも「くどい」と言った表現がピッタリに思える感じかな。

 また、価格もウリの煙草であるだけに気になる燃焼速度ですが、このメーカーにしては珍しく、燃焼速度に「速い」と言った感想は持ちませんでした。もし、あなたが「速い」と思うのであれば、それは恐らく火種が強い風に当てられていたか、吸い込みが必要以上に強いかの両者だと思われます。

 総じて、特に味わいに華や特徴があったりというわけでもないので、後味も「普通に喫煙後」といった様の甘味とヤニ臭さが残るものとなっています。比べればスッキリとした感じではありますが、ちょっとモッタリとした「くどさ」がボディに感じられるのです。私的には、TASTEK仕様のケントに近い甘味の部分は素晴らしいと思えるのですが、まるで不協和音のように存在感の強い酸味とヤニ臭さには、少し気持ち悪さを覚えてしまいます。やや雑な印象の味わいは、安いなりと思えてしまう点に、少し残念な煙草かな。

 まるで、メーカーの「安いんだから我慢しろ」と言う最後の抗いというか、うんざりな気分がヒシヒシと伝わってくる咆哮のようなものが聞こえてきそうな煙草なのでした。

 ここ最近の一方で展開されている極端な高級路線の展開も鑑みて、あまり今の日本人の嗜好性にはマッチしていないかと。それでも価格との折り合いは良いように思えるので、選ぶのならソレに尽きるかと思います。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar6mg Nicotine0.6mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol


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