Kirkland Kettle Chips Sea Salt 907g を食べてみた

部屋を明るくして離れてみてね



 概要:お菓子「カークランド・ケトルチップス・シーソルト・907g」のレビュー

Kirkland Kettle Chips Sea Salt 907g

 数あるコストコの大定番商品の中でも、超定番の座に君臨しているだろう大容量ポテトチップス。お菓子「カークランド・ケトルチップス・シーソルト・907g」を食べてみた。


 コストコといえば、やはり目玉は大容量な品々ではないかと思います。トイレットロールや洗剤といった生活用品も然り、イクラやパン製品にスナックなどなど。このポテチもコストコを楽しむ上では欠かせない商品とのことですね。そのポテチの中でも、最も定番とされているものが「ケトルチップス・シーソルト」なのです。

 そんな「ケトルチップス・シーソルト」は、カークランドというコストコのPB(プライベートブランド)より発売されているシーソルト味のポテトチップスです。それは詰まるところ「うすしおポテチ」となります。お題の通り、その容量は怒濤の907gとなっていて、もはや1kgに迫る大容量は米のような感じなのです。国産メーカーのポテチのスタンダードはコンビニサイズでも85gとかが関の山ですし、正味10倍以上の容量がコストコではスタンダードということですね。そりゃアメリカ人は肥満も多いわけだ。

 ちなみに、この大容量からして「こんなん食いきれるか!」という文句が聞こえてきそうな品ですが、先に述べてしまうなら「食えます」とだけ言っておきましょう。意外と「食いきれるか」よりも「食いきるか」といったところであり、自制心を確かにしないと酷いことになるというのはスナックならではです。あなたの健康のためにも、気を付けて下さいね。


Kirkland Kettle Chips Sea Salt 907g

 コンビニで売っている少し大きめの国産ポテトチップスと比べても、ご覧の通り。もはやポテトチップスというよりも、米とかドックフードのパッケージのような風格なのです。

Kirkland Kettle Chips Sea Salt 907g

 コストコのPB商品であることを示すカークランドのロゴマーク。パッケージが巨大であるために、それに伴ってロゴマークも大きく存在感がありますね。ただし、このケトルチップというブランドは100%コストコのオリジナルというわけではなく、メーカー製品にカークランドのロゴを付加しただけの製品であるようです。

 PB商品の実際はブランドとは異なる大手メーカーが手掛けているということも少なくはないのですが、ここまで「ただロゴを付け替えただけ」みたいな感じは、日本では絶対にありえないですよね。流石はアメリカといったところなのでしょうか。

Kirkland Kettle Chips Sea Salt 907g

 パッケージ背面の製品表示は日中韓の三か国語となっていました。恐らくはアジア向けの製品として一括で製造されているのでしょう。ちなみに、コストコの会員証は世界各国のコストコで使えるとのことですので、海外旅行の際には現地のコストコを見てみるのも特色が現れていて楽しいかも知れませんね。

Kirkland Kettle Chips Sea Salt 907g

 このアングルだと、異様な大きさも伝わるでしょうか。間違いなく言えることは、隣のポテトチップスも「そこそこに大きいサイズ」のポテトチップスであるということ。

 ところで、このコンビニ限定サイズって何なのだろうか。何故にコンビニは限定サイズなのだ?

Kirkland Kettle Chips Sea Salt 907g

 で、中身のポテチです。トタンのような波型が特徴的な「クリンクルカット」と呼ばれるタイプのチップスとなっています。形や大きさは不揃いであるものの、非常に厚切りで大きなポテトチップスという印象が強いですね。そう簡単に砕けることも無さそうなチップスなので、袋の雑な扱いにも耐えてくれそうなのです。

 ちなみに、あまり日本人には馴染みのないだろう「Kettle(ケトル)」という言葉ですが、これは薄くスライスしたポテトを高温の油で揚げる一般的なポテトチップスに対し、厚切りポテトを低温の油で時間を掛けて揚げたポテトチップスを指すのだとか。一般的なポテトチップスの食感を表すのなら「Crispy(パリパリ)」で、ケトルタイプは厚切りゆえに「Crunchy(バリバリ)」といったところでしょうか。その他には、ケトルタイプの方が時間を掛けて揚げるため油分が少ないといったヘルシー志向な特徴もあるようです。

 わりと消費者にとっては良いこと尽くしに思える製法ですね。パリッとソフトな食感の国産ポテチも良いけれどね、その中でイレギュラーな「堅あげポテト」が異様に美味く感じるのと同じですよね。その堅あげポテトも大枠ではケトルタイプになるとのことなので、もしかすると国産唯一のケトルチップスかも知れません。

 こんなポテトチップスばかりを外人は食べているのだと思うと、日本の「オーザック」という異端児を食べさせてリアクションを見てみたいものです。


味・香りについて感想



 このポテトチップスは、意外にも素材の味、詰まるところジャガイモの味が豊かに感じられるポテトチップスとなっているのです。特異な容量も然ることながら、チップの一枚一枚が肉薄傾向な国産製品とは異なり非常に厚切りで、それ故かポテトらしい風味が非常に濃い味わいとなっていますね。シーソルトの味付けも、多くの日本人が海外製スナックに抱くだろう「濃い味付け」というイメージとは裏腹に、わりとアッサリで控え目な印象となっています。

 これがまた、非常に危険なのですよ。豊かなポテトの風味と厚切りでザクザクとした食感が食べ応えを呈しながら、あっさり塩味が自制心を崩壊させ、食欲の屋根を瓦解させてくれます。次から次へと降り注ぐポテチを、際限も無くウェルカムしてしまうのですよね。一旦は「お腹一杯もういいや」とか言っても、気を付けないと間も置かずに再開してますから。

 ところで、ぼちぼちと海外の菓子を楽しむ内に何となく結論に至ったのですが、菓子に関しては意外と日本製の菓子の方が味付けに「濃い」と思うことが多い傾向ですね。特に、このような袋菓子といったメーカー製品は、確実に海外製の方が味付けも控え目です。色んな海外の菓子を食べましたが、味付けに「濃いなぁ」と思うものはパッと浮かびませんし、逆に「お、意外と淡白」と思うものは非常に多いですから。ヌガー系やチューイング系といった砂糖モノは甘ったるいものもありましたが、焼き菓子やスナックの類は確実に日本製の方が濃いのです。

 話は逸れましたが、総じて抜群に美味いと思えるポテトチップスです。厚切りザクザク食感が好きな方や、自家製系ポテトチップスのようなポテトの風味が好きな方なんかは是非とも試されたい逸品なのです。

 リシール不可な大容量仕様が故に「食べきれない」という方も、このコストコのポテトチップスは意外にも湿気りにくいという特性を持ち合わせています。少し食べたら適当に口を丸めて洗濯ばさみで留めておく、それだけで一週間や半月くらいは余裕で食間その他を維持することが出来ますから。お一人様でも、意外と取っ付きの良いポテトチップスなのです。

 まぁ、表示に「植物油」と記載されているポテトチップスですから、劣化しにくいという特性を鑑みても間違いなく「パーム油」が使用されているかも知れません。そして、近年では「トランス脂肪酸が健康に云々」と騒ぐ時勢もあります。ただし、ケトルチップスのウェブサイトを見てみると「0 grams trans fat」というトランス脂肪酸ゼロのアピールがあります。他にも「No MSG(化学調味料不使用)」や「No preservative(防腐剤不使用)」に「Gruten free(グルテンフリー)」などなど。意外とヘルシー志向なポテチであることがアピールされているのです。日本は「食の安全性」に対して事が起こるまで無関心であることも多いですし、意外とアメリカの方が事が表面化してきてしまっている手前、食の安全性に関してシビアな意見を持つ人が多いのかも知れませんね。

 これらの謳い文句が何だろうと、馬鹿みたいに毎日のように過度な摂取をするわけでなければ人生の豊かさを得るに見合う些細なリスクとは思いますが、あくまで全ては自己責任と留意して下さいね。ほんと、これ、食べ過ぎちゃうから。グルテンフリーで食欲が止まらないとか、本当にグルテンフリーなのかい?

 ちなみに、これらのケトルチップス(他メーカーも含む)は、たまに輸入食品の専門店とかスーパーの一角で「小袋タイプ」が売られていたりしますので、お見掛けの際は小袋から試してみるのもアリかと。かなりレアなアイテムですけれどね。小袋の出現地を具体的に上げると「やまや」や「カルディ」なんかで売っていたりしますので、会員ではない方は是非。

 とりあえず、逸品と称される噂に違わぬ、素晴らしいポテトチップスなのでした。


▼あわせて他記事どうぞ▼
珍食品レポートの一覧へ戻る