Kool Natural 8 Box を吸ってみた

クール・ナチュラル の喫煙感想

 ナチュラルと謳い異彩を放つクール。紙巻「クール・ナチュラル」を吸ってみた。


銘柄概要

 無印良品のような再生紙パッケージが、むしろ斬新な印象を与えるクールの銘柄なのです。その名に「ナチュラル」と冠するように、この煙草は天然由来の香料を使用していることを謳い文句としているようですね。

 しかしながら、ことミントに関しては天然ではないミントを使用するメンソールシガレットというのも数はそう多くはないと思われるので、一番の売りにしては物足りなさも否めません。どちらかと言うと、その他の添加物が天然由来であることの方が特徴的であるようには思えますね。伝わりにくいところで、細かな努力をしている感じの煙草なのです。

 その他にも、同じくTar8mgで展開されている同ブランドのクール・マイルドと比べて「天然バーレー葉を50%増量」という特徴もあるそうです。バーレー葉はメンソールなどの香料を保持しやすい性質があるため、香料を活かす場合に用いられることも多い葉ですね。

 ただ、バーレー葉そのものはキック感が出やすい上に比較的淡白な性質があると言われているため、私的には「バーレー葉が多い」と言われると何となく損な気持ちになってしまうのです。

 天然という件に関しては、まさか自生のバーレー葉を使用しているわけではないと思うので、お飾り文句を思うに留めておきましょう。

 あとは、この煙草は隠し要素として「再生葉を全く使用しない」という特徴も持ち合わせているようです。その「再生葉」というのは、シガレットの製造時に生産ラインの過程でポロポロと「おこぼれ」した煙草葉を集めて、再び生産ラインに復帰させる煙草葉なのだそうです。

 あえて特徴としているということは、他の多くのシガレットでは再生葉が使用されているということでもあるのでしょうね。

 その他の特徴としては、この煙草は同ブランドのクール・マイルドとクール・ブーストの中間的な喫煙感に設定して作られたのだそうです。これらは同じようにTar8mgではあるものの、しっかりと差異は設けられているということです。

 何となく、見た目に反してメンソール感や吸い応えは強いのかも知れないと思わせますね。

 やや「無添加煙草」と誤解を与えかねないパッケージとはなっていますが、先の通りに、あくまで「天然香料を使用」という意味でナチュラルを謳う銘柄となっています。

 ちなみに、スタンダードラインナップのクール銘柄は仕様変更により北海道ミントを一部使用するに至っていますが、クール・ナチュラルでは北海道ミントを使用していないそうです。

 それにしても、このパッケージデザインは良い感じですよね。世代で賛否が別れそうなセンスではありますけれど。再生紙風ではなく、実際に再生紙で作られているのだから、私的には好印象なのです。

 ややパッケージサイドの注意書きは煩い感じですね。

 メンソールシガレットにしては非常に珍しく、中包装紙はペーパータイプとなっています。抜かりの無いイメージ演出には、中々のコンセプトを感じさせてくれますね。

 ちなみに、ここ最近では中包装紙に従来の銀紙ではなくペーパータイプの素材を用いる銘柄も増えてきました。従来の銀紙と同等の保存性能を有していて、製造にかかるエネルギーコストを大幅に削減するエコな素材なのだそうですね。

 しかしながら、そう謳いつつも多くのブランドではノンメンソール製品に起用するに留められているのが現状であるようです。これには「銀紙と同等」という点に少し懐疑的になってしまいますが、もしかすると何かメンソールという香料との組み合わせに不都合が残っているのかも知れませんね。

 例えば、ペーパータイプは中包装紙そのものにメンソール成分を添加が出来ないとか、そもそもメンソールのように劣化の分かりやすいものに対しては十分な保存性能を発揮しないとか。

 まぁ、二酸化炭素排出削減は世界的課題ですからね。この分野で競争不能な米国と中国はダメダメなのです。

 ものすごいシンプルなフィルターチップですが、絶妙に個性的で素敵なデザインなのです。私的には非常に優れていると思えるデザインですね。

 最近は混み入ったデザインのフィルターチップの銘柄が多いようにも思えますが、やはりフィルターチップはシンプルにモノトーンカラー程度が引き締まった印象で好きだったりします。

 パッケージデザインも同様ですよね。この煙草は必要最低限で相手へ全てを伝えるパッケージゆえに、だからこそのカッコ良さが感じられるのだと思います。最近の煙草のパッケージは、何だか素人臭いデザインというのか、何を伝えたいのかがパッケージだけでは伝わらないという微妙なものも多い気がしますから。


吸ってみた感想・味・香り

 この煙草は、ステレオタイプ的なクールの特徴を顕著に感じる煙草となっているのです。

 まず、シガレットの香りですか、フリップトップを開けた時点では相応にメンソールシガレットらしい香りが放たれるものの、取り出したシガレットそのものは微香程度の香りとなっていますね。ほのかにミントを思わせる香りを感じる程度となっています。パッケージデザインなどからして強メンソールらしさは印象にも覚えませんが、やや不安になりそうなくらいにメンソール感は弱めといったところでしょう。

 喫味の方は、やはり想像の通りにメンソールの清涼感は弱めです。ほのかなミント感が豊かなボディに少しのアクセントとして添えられているようなバランスですね。清涼感が控え目となっていることにより、ステレオタイプ的なクールらしく煙草感が豊かにも感じられます。

 取り分け、メンソールが中途半端にボディをスカスカにするようなこともないので、煙草感の豊かなメンソールシガレットという点においてはTar12mgのクールよりも上位かも知れません。あくまで、メンソールをミント感として煙草に添えられたアクセントのように楽しめる仕上がりなのです。

 総じて、メンソールシガレットらしい苦味も少なく嫌とはならない程度に含まれ、ほのかな甘味もあり、基本は軽快なメンソールキャラクターですが、ふくよかなボディがメンソールシガレットにしては珍しい印象です。やや酸のような癖のあるミント感ではありますが、ちょうど良い飾りとなっていますしね。

 面白いかと言われれば、決して面白味は感じられないでしょう。しかしながら、素朴なパッケージデザインからも察する通りに、気さくで付き合いやすい味わいの煙草なのでした。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar8mg Nicotine0.6mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol


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