The Peace を吸ってみた

The PeaceInclude the following / 抽烟印象・喫煙の感想 / Smoking impressions / Табачные впечатлени

 高級志向をひた走るピースにラインナップされている超高級国産銘柄。

 「ザ・ピース」を吸ってみた。

 まさかの1,000円という超高級志向な販売価格にてリリースされた「ザ・ピース」という煙草は、決して高価だからといって入り本数が多い徳用というわけでもなく、内容としては20本入りの100’sシガレットとなっています。

 また、販売は対面販売式の煙草屋さんのみで行われているとかで、いわゆるコンビニや量販店では基本的に手に入らないのだそうな。

 そんな「ザ・ピース」という煙草は、専任ブレンダーが厳選したバージニアリーフのみを使用することで素材本来の芳醇な香りを引き出し、刻みに瞬間加熱処理を施す「新トリミング製法」を用いることで余計な雑味を取り除き、香料の質や量も厳選することで一層に香りを引き立てているとメーカーがアナウンスしています。ピースと言えば高級バージニア葉を惜し気もなくブレンドした歴史ある本格シガレットであり、日本たばこ産業らしく香料を巧みに使用したジャパニーズトラディショナルなブランド。ただでさえ素敵な顔触れのブランドであるにも関わらず、それよりも高級とは如何に。

 価格設定に漂わすキャラクターといい、かなり振り切った銘柄であることは容易に察しがつきますし、喫煙を嗜む者としては非常にワクワクしてしまう銘柄ですね。

The Peace 中々に大層な箱に包まれて販売されています。

 包装としては「カートン包装 > カートン > パック包装 > パック > 缶パッケージ > 中ぶた > 中包装 > シガレット」と、かなりの数の防壁が仕込まれていますが、いずれも攻性防壁ではありません。

The Peace The Peace

The Peace 同様に20本詰めである一般的なシガレットボックスと比較しても、中々に特異なサイズのパッケージであることが分かるかと思います。

 携行するも卓上に据え置くも、どちらでもラグジュアリーに場を演出してくれるサイズ感は非常に妙なのです。

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 紙箱の中には平型缶が仕込まれていて、こちらがパッケージの本体といったところでしょうか。

 外箱と同じようにピースのイメージカラーで仕上げられていて、オリーブを咥えた鳩のデザインは浮き出しと、シンプルなデザインながら高級感を漂わせているのです。

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 平型缶を開けばシガレットが現れるのかと思いきや、そこには効率の良さそうな防壁が出現します。素材はアルミのようで微塵も香りが漏れていないので、かなりの密封効果がありそう。

 ちなみに、このシール付き平型缶というパッケージ形態はシガレット製品ではザ・ピースが初となるのだとか。

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 シールディングを剥がすとオリーブ鳩のデザインが施された中包装紙が現れます。この中包装紙の下にこそ「ようやく」と言わんばかりにシガレットが詰め込まれているわけですが、この時点で非常に豊かな香りが解き放たれるため「あぁ、このシールディングってスゴイのだな」とか思ってしまいますね。

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 やっとこさのシガレットは1段10本の2段構えで20本となっています。フィルターチップのデザインは無粋に高級感を漂わせるために何かが特別ということもなく、至ってピースらしいデザインとなっているところが粋なのです。

 もちろん、味わいと香りを最大限に楽しむために、ピースらしくフィルターはプレーンタイプが使用されています。


喫煙の感想・味・香り

 まず先に述べますと、この煙草に関しては内容に詳細や多くを伝える気はありません。なぜなら、このザ・ピースについては是非とも自身で体験し、肌身精神で感じてもらいたいからで、その上で是非とも付き合い下さいな。

 この煙草は、もうね、何か怪しい成分でも配合されているのではないかと思ってしまうくらい、それはもう笑みと物思いの止まらないほど美味い煙草。

 まず、先の通りに中包装を取り除いた瞬間からブワッと香りが解き放たれ、既に堪能すべき時間が訪れます。それは、まるでヨーグルトを思わせるような甘酸っぱい品のある香りで、かなり量感を豊かに漂う素敵な香りには感動せざるをえません。

 そして、ようやく手に取るシガレット一本の香りは一段だけ落ち着きを見せ、先ほどの「甘酸っぱい」の酸っぱさを抑えたような穏やかな香り。ピースらしい香ばしさが引き立っていますね。もはや火を点けなくても堪能することが出来てしまうクオリティに脱帽しながら、多くの愛煙家は「ようやく」といったように火を点けることとなるでしょう。

 煙草に火を点けることは慣れた所作であるはずなのに、その仕方も仰々しくならざるをえないのではないでしょうか。

 もちろん、喫味の方も圧巻です。しっかりとピースならではの高級バージニア系シガレットらしい華やかな甘さに際立つ味わいの傾向は踏襲されつつも、さらに磨きが掛かったような仕上がりは王道にして正統派。はっきり言って、高級バージニアを謳い文句とする銘柄で右に出る製品は存在しないでしょう。苦味や酸味に辛味などの安っぽい要素は全く含まれず、香ばしさと甘さが充実の煙草感とともに呈されます。

 具体的に感じたことを述べると、従来のピース銘柄も既に高い仕上がりではありますが少しは野暮であったように思えてしまうような感じで、それより少しカラリと乾いた軽快な印象がありながら、この少しの乾いた質感が更なる高みへ香ばしさを引き立てている感じ。今までの喫してきたピースの味わいが重厚であったのは、そこに恐らく「雑味」が少なからず存在していたからなのではないかと思いました。

 香り高いのに新たなトリミング製法が功を奏しているのか非常に馴染みやすい質感でもあり、完全に従来のピースの上位互換である様は正しくケチのつけようもなく、ザ・ピース。

 また、そんなケチ臭いなどと言う安っぽい話ではなく、真心を込めてフィルターチップの際まで喫し尽くしたくなる煙草なのですが、当然のこと火種が近づくほどに味わいは変化してきます。しかしながら、迫力は増すものの決して崩れず雑とはならない味わいは、正に妙と楽しみ甲斐に富んだものなのです。

 単機能的なプレーンフィルターによる比較的ストレートに味わいを堪能することが出来る仕様でありながら、初めから終わりまで雑味は全く感じられないとは、これ如何に。チャコールフィルターの存在価値そのものが、所詮の補完的産物なのではと揺るぎかねません。

 紫煙の香りもピースらしさに際立ちながら、まるで今までのピースですら野暮であったかと思わせる、より高みへ昇華された香りとなっています。ピースが燻らす紫煙の香りは愛煙家でなくとも好いと思われることが多いのですが、それに納得の上品な香りの紫煙。この香りを好いと思えない人間は、文化的一面において死んでいるも同然に思える詰まらない人間であり、正常な判断に欠いているとしか思えないほどのクオリティなのです。

 ゆったりと楽しみたい気持ちにさせてくれる煙草であるために至極一般的と思える燃焼速度は少し速いように思えなくもありませんが、一服の有り難みを覚えさせてくれる良き塩梅なのかも知れません。

 総じて、販売価格からして主喫するには余程の生活レベルが必須となる煙草ではありますが、一度でも喫すれば誰もが価格の設定にも納得をせざるをえないだろう、正に嗜好品としての極まりに魅せてくれる煙草です。ピースは両切りこそ至高と考えの方も多いかと思いますし、その考えにも異存は無いのですが、この煙草を喫することもなくモノを言うのなら、ピース党として、はたまた愛煙家としても良きとは言えないでしょう。

 何はともあれ、このザ・ピースを喫することなく先立たれたピース党の先達方が気の毒になってしまうくらいに昇華され尽くしたピースです。この煙草を喫すれば、トレジャラーだとか中華だとかさ、あなたの心から存在価値も消え失せてしまうかも知れませんよ。

 諸外国とは異なり日本の喫煙文化は、とっても素晴らしい環境に恵まれている。単なる後付けでしかない「高級」なんて言葉が安っぽく思えてしまうほど、喫煙というものが後世に向けて守らなければならない尊い文化であることを再認識させてくれる素晴らしい煙草なのでした。

 職人たるブレンダーたちを含め、この煙草を世に送り出した数多の才ある関係者たちに敬意を表します。もちろん、そこには既に先立たれたピース党の方々も。

 もし、あなたがザ・ピースを喫し惚れたなら、この機会に立ち会えず先立たれた身近なピース党に手向けてあげては如何でしょうか。必ずや、あなたと同じように喜ばれるはずです。そうして継承されていくことこそ、文化のあるべき姿なのです。

 最後に、この煙草は間違ってもジッポーみたいな喫煙に不向きなオイルライターなんかで喫さないで下さいね。


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Strictly Not Take. Don’t smoke until you are 20 years old.lol

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