ガラム・ヌサンタラ・マイルド・12 の喫煙感想
ガラムのタールバリエーションはヌサンタラというシリーズ。紙巻「ガラム・ヌサンタラ・マイルド・12」を吸ってみた。
銘柄概要
その名に「ヌサンタラ」と冠する、Tar18mgのガラムです。ガラムはインドネシアの地煙草である丁子煙草の有名ブランドで、そのガラムのタールバリエーションということなのです。
また、Nusantara:ヌサンタラという言葉は非常に古くから存在する言葉で、様々な謂れ(いわ-れ)があるように何だか意味が深く分からないことだらけなのですが、詰まるところ「インドネシアそのもの」を意味する言葉なのだそうです。ただし、それでは何だか銘柄らしくない気もするので、もしかすると何かしらの意味を持たされたヌサンタラなのかも知れませんね。
ちなみに、製品名に12という数字が含まれていますが、この数字はタール数値ではなく入り本数を示しています。先の通り、この煙草はTar18mgとなっていますので、御留意を。
全体的に直線的デザインが印象的であったタールバリエーションであるスーリヤ・マイルドと比べると、このヌサンタラシリーズはサークルタイプのロゴとラウンドタイプのボックスで丸みを帯びたデザインと思えるでしょう。濃厚なアジアンテイストを漂わすスーリヤシリーズと比べても、デザインからしてポピュラーな印象を覚えさせるデザインとなっていますね。
このヌサンタラシリーズもスーリヤ・マイルドと同様に、入り本数はパッケージ背面にて「12」と記されているのです。見るからに20本詰めだとは思わないだろう煙草なのですが、どうして20本詰めではなさそうと思うと入り本数が気になってしまうのは、何でも西洋に感化されやすい日本人らしさなのでしょうか。
ちなみに、入り本数はパッケージサイドにも記されています。中に詰められているシガレットそのものは多くの一般的なキングサイズシガレットと形状に差異は無いため、小振りなパッケージは何とも特殊なサイズ感となっています。ざっくばらんに例えると、ショートホープやショートピースのパッケージがキングサイズ相当に長くなったような感じなのです。
この煙草でも、特に製品のタール数値はパッケージサイドの表示以外には対外的に示されることもありません。ガラムはスーリヤ・缶より下のタールバリエーションは全て「マイルド」と冠し、その他にはヌサンタラだシグネチャーだと冠するのみですからね。やや一見の取っ付きは悪いと言えるでしょう。
こちらもガラムらしく、中包装紙は金色のものが採用されています。しかしながら、スーリヤ・マイルドとは異なる中包装紙の質感は、多くのシガレットと同じような金色の中包装紙となっていますね。正面に向けて配されるロゴもパッケージに配されたロゴと同じデザインとなっているのです。
フィルターチップは、白地に淡くラインを入れて色味を表現するものとなっています。ほんのりとしたピンク色のようにも見えるフィルターチップですね。仕様としては、まだまだ高タールと言えるTar18mgながら小さめの空気穴が間隔を広めに2列で設けられています。もちろん、ノンチャコールのプレーンフィルター仕様。
かなり巨大なシガレットであったスーリヤ・缶やスリムで少し短めのシガレットであったスーリヤ・マイルドと比べると、このヌサンタラシリーズは多くの一般的なキングサイズシガレットと同様のシガレットとなっています。全体的に垢抜けた印象もあり、何だか新鮮なガラムとでも言ったところでしょうか。どちらかと言うと珍しい傾向にある縦縞の巻紙と相まって、中々に好奇心を満たしてくれそうな感じなのです。
それでも、巻紙に点々と浮くクローブ成分によるシミは健在で、やっぱりガラムなのだなという安定感も感じさせてくれたりしますよね。このシミが無いと、クレテックシガレットとして求めるところへ応えてくれそうにもありませんから。
吸ってみた感想・味・香り
この煙草は、ガラムらしい丁子煙草の個性は「添えられた」と言ったような感じの煙草となっているのです。
まず、シガレットの香りなのですが、心なしかスーリヤ系のガラムと比べて弱いような気がしないでもありません。それでも確かな丁子煙草の香りであり、その代わりに何かが相対的に目立つ香りでもないため、気のせいと言われれば否定は出来ませんけれどね。フルーツミックスのような甘い香りが、何だか控え目な気がするのです。
喫味の方は、多くの銘柄と比べればTar18mgと高タール仕様ながら、丁子煙草やガラムのラインナップでは格段に低いと言えるタール数値でもあるわけです。やはりマイルド化に相応の変化が味わいにも現れていますね。何と言うか、正直なところTar42mgやTar33mgといったスーリヤ系のガラムと比べると、かなり個性の薄まりを感じるのです。
その喫味はと言うと、丁子煙草らしいマッタリとした香りや甘味は「ほんのり」と言うに適するような加減に抑えられていて、わりと並みのシガレットらしい味わいがベースとなっているように感じられるものです。Tar18mgゆえにボディも豊かながら、スーリヤ系と比べれば断然と軽快で空気感を含んでいます。それと同時に、甘さに一辺倒であったスーリヤ系には無かった苦味も現れていますね。
また、甘さのキャラクターも、スパイス感やフルーツミックス味のガムのような華々しい甘さのスーリヤ系と比べると、ヌサンタラは打って変わって穏やかで普遍的とすら思えるキャラクターの甘さとなっています。
喫煙後の余韻も、丁子煙草らしい甘さよりは中々にシガレットらしい苦味が目立って残る感じです。甘さが少し失せ気味であるためか、相対的にタールの渋味も目立っていますね。甘味は煙草感と言うよりもフィルターチップの甘味によって余韻に残される感じなのです。そのフィルターチップの甘味も、スーリヤ系と比べると少し薄いかなと思える量感であるため、全体的に丁子煙草ならではの「甘い」というキャラクターは控え目という印象を覚えるでしょう。
そして、ガラムのラインナップでは比較的ライトな仕様により喫し方がラフになりがちなのか、ややガラムにしては燃焼速度も速いように思えますね。多くのシガレットと比べれば長いと言えますが、ガラムにしては一服の時間も短くなりそうです。
総じて、個性的な味わいをギリギリまでマイルドにして、かなり取っ付きの良いキャラクターに仕上げられているガラムとなっています。相対的に普遍的なシガレットらしいキャラクターがベースとなっていて、丁子煙草らしいガラムの味わいや香りはアクセント的な扱いとなっているため、やや賛否はありそうですね。それでも、単体で判断すれば中々に個性は炸裂していますし、それ故に初めての丁子煙草としては非常に勧められるのだとも思えるのです。
私的には、ヌサンタラからは多くのシガレットのような苦味も現れ始めていて、それが少し不要と感じてしまうため微妙なところではあります。しかしながら、その苦味により普段から楽しんでいる銘柄との色差も少なく楽しめるため、そこに価値を感じる次第でもあるのです。初めてのガラムにスーリヤ系は躊躇してしまうなら、このヌサンタラから楽しみ始めることは非常に良い選択かと。
何より、このパッケージ、とっても可愛いですよね。
あとは、やや煙量の豊かさにボディ感と味わいの量感が追い付いていないような気もします。せっかくなら華々しさに特化したスーリヤ・マイルドか、上品かつ素敵な味わいを呈するスーリヤを喫したくなってしまうのでした。
ただし、苦味と同時にコクも感じられるようになったヌサンタラも、中々にアリなのですよ。
いやはや、結局のところ、こいつも立派にガラムなのですね。
Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar18mg Nicotine1.2mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol
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