概要:紙巻「ピアニッシモ・ヴィヴ・メンソール」の喫煙感想
ピアニッシモでは珍しい仕様の煙草。紙巻「ピアニッシモ・ヴィヴ・メンソール」を吸ってみた。
今までのピアニッシモのキャラクターを鑑みると、中々に異色なキャラクターを感じさせる煙草がラインナップされましたね。
このピアニッシモのヴィヴは、ピアニッシモでは初となるスタンダードなキングサイズとなっているのです。スリムサイズでもなく、セブンスターなどのような一般的な煙草と全く同じシガレット規格となっているのですね。
また、JTでは初となるフィルターにカプセルを搭載した銘柄でもあります。このカプセルは「Breath sparkling shot」と銘打たれていて、他社の多くはメンソール感を増すために搭載するカプセルですが、このカプセルは「喫煙後の口の中に残る嫌な感じを低減する」という全く新しい目的のために搭載されていたりします。
何はともあれ、色々と挑戦的な銘柄となっているわけですね。
パッケージ背面では、搭載されているカプセルについて説明がされています。お口の中に残るたばこのにおいが気にならないといった文句とともに、カプセルをつぶすと香りが広がるといった内容もあるので、何かしらのフレーバーも添えられているようですね。
全体的に中々にピアニッシモとしては新規路線な感じで攻めたデザインとなっていますが、よくよく考えてみれば女性志向のピアニッシモでも、このタイプの女性はラインナップされていませんでしたよね。女性も色々ということに気が付いたということでしょうか。
正直なところ、この煙草に関しては、女性というよりも若向けといった印象を漂わせていますね。もちろん、実年齢的にというよりも気持ちの方での若向けね。あまり男女の志向性は感じられないかも知れません。
カプセルだけかと思いきや、まさかのスレッドまで仕込まれていました。もはや当たり前の標準搭載といわんばかりに、全く触れられていませんね。恐らく普通にメンソールを添加しているのだと思われます。
フィルターチップのデザインも中々にオシャレですね。空気穴は1列で大き目のものがレイアウトされています。
そして、この煙草は、パッケージを振ると「カラカラ」と何かが転がるような音がするのですよね。
で、気になってフィルター部分を分解してみたら面白いことになっていました。
よくあるカプセル搭載シガレットは、カプセルをプレーンフィルターの中に埋め込んでいるのですが、この煙草では口元側からスレッド搭載プレーンフィルターと普通のプレーンフィルターを並べたデュアルフィルター構造となっています。そして、面白いことに、その二つのフィルターとの間に間隔を設けて、そこにカプセルが転がしてあるのです。
そのために、カプセルの置かれてる部分に遊びが出来て、振ると音が鳴ったのですね。手に取る1本だけならまだしも、箱ごと振れば20本から「からから」しますからね。もはや、マラカス状態です。
これ、狙って遊んでるのかな。それとも特許とかの技術的な何かがあるのかな。
ちなみに、この形状のフィルターを「キャビティーフィルター」と呼ぶらしいです。確かに、キャビティーですね。(この煙草の場合は厳密には「カプセル+青色FTF搭載キャビティーフィルター」とされています)
ただ、カプセルがフィルター素材に包まれていないこともあり、カプセルを潰した時に中の液体がフィルターに上手く行きわたるのか、チップが濡れたりしないのか、少し不安を覚えるような気もします。
カプセルを歯で噛み潰す人も多いと思いますが、このキャビティーフィルターだと、チップに穴が開きそうですね。
まぁ、そんな下品なことはせず、女性は指で潰すだろうということなのでしょうか。
確かに、このキャビティーフィルターだと、指で潰す分には力がフィルターに逃げないので、一般的なカプセル搭載のフィルターよりも格段に潰しやすいというメリットはあります。
私は指派なので、この仕様は地味に便利だったり。
また、この煙草のカプセルは他の多くの銘柄のカプセルと比べると非常に大きいので、この仕様となったのかも知れません。
そして、喫味の方ですが、カプセルを潰して、とりあえず火は点けずに吸い込んでみると、これはあれですね。クールのミックスやラークのミントスプラッシュを想像すると分かりやすいと思いますが、スペアミントを思わせる甘い清涼感ですね。表現力に乏しい人たちが「歯磨き粉だ!」というやつです。
では、喫味はそれらと同じなのかというと、そんな面白くないものではありません。火を点けて喫してみると、そのスペアミント感は意外と控えめとなっていて、そのスペアミントとは異なる甘さを「ふんわり」という程度に帯びた味わいを楽しむことが出来ます。
メンソール感は中々に強めで、青臭さや苦みは無く、スーッとする清涼感をメインに、あまり余計な他の要素を含まないシンプルな清涼感となっています。
ピアニッシモだと思って舐めてると、わりと強めのメンソールにびっくりするかも知れません。
ちなみに、カプセルを潰さずに吸うと、メーカーは「ミント系の爽やかなメンソール感」と謳っていますが、爽やかというよりは順当に強メンソールという感じで、少しの苦みや青臭さなどもあるスタンダードな強メンソールといった具合です。爽やかというよりは刺激的ですね。
このことからも、既にベースの部分でメンソール感は高められていて、カプセルはフレーバー効果に徹していることが窺えますね。
カプセルを潰して喫し終えた後の口の中の「もやもや」も確かに少ないです。程度で言うと「微塵も何も残らない!すごい!」というわけではないのですが、しばらくして、ふと思った時に「あ、本当だ」という感じなのです。
これ、わりとすごいです。
ということで、カプセルの効果も永続的ということは無いでしょうから、この喫煙後の効果を何よりも期待している場合は、喫煙はじめしばらくはカプセルを潰さずに喫して、中盤から終盤でカプセルを潰す方が良いのかもと思います。
紫煙は、D-Specらしい甘い香り。
しれっと、すごい煙草が出てきましたね。