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概要:お菓子「ボールダーキャニオン・オリーブオイル・ポテトチップス・596.4g」のレビュー
コストコで売っていたオリーブオイルで揚げたというポテトチップス。お菓子「ボールダーキャニオン・オリーブオイル・ポテトチップス・596.4g」を食べてみた。
コストコの大容量ポテトチップスと言えば、定番としてはケトルブランドの製品やTim's Cascade Snacksのハワイアン・スイートマウイオニオンなんかが有名どころかと思われます。このボールダーキャニオンのポテトチップスは容量も596.4gとコスコトで売られているポテトチップスとしては容量も控え目ですし、その割には比べて割高感を覚える価格設定や少し地味な印象のパッケージデザインなどなど。コストコでポテトチップスを買うことは多いけれど、このポテトチップスは買ったことが無いという方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、このポテトチップスも中々に個性の際立つポテトチップだったりします。それは、何と言っても「オリーブオイル100%でポテトを揚げている」という点でしょう。Boulder Canyon Authentic Foodsのウェブサイトを見ても分かる通り、基本的にはスナックに特化したメーカーではありますが、その中でも健康要素や素材要素を重視しているメーカーであることが窺えますね。
パッケージはポテトチップスにオリーブオイルを添えたデザインとなっています。コストコのポテトチップスでは御馴染みのケトルチップス仕様であることもアピールされていますね。ただ、このパッケージを見た多くの日本人は「オリーブオイル味」と誤解してしまうことでしょう。今一つ垢抜けない理由かも知れません。
アメリカのポテトチップスらしく、スナックでありながら非常に健康志向であることが窺えます。グルテンの他にもコレステロールやトランス脂肪酸を全く含まないことや、素材も遺伝子組み換え食品を使わず塩分も控え目と、中々の健康オタク感ですね。ケトルブランドはヘルシー志向の製品を別個でシリーズ化していましたが、ボールダーキャニオンは基本としてヘルシー志向を掲げているようです。
コストコのポテトチップスと言えば、ケトルブランドのシーソルト味が有名かと思います。そちらはクリンクルカットという波型のポテトチップスでしたが、こちらは普通のスライスカットとなっていました。堅あげポテトのように分厚く、サイズは見慣れたポテトチップスと言ったところですね。不安になるくらいの無臭感が素敵なのです。
味・香りについて感想
このポテトチップスは、中々に淡白ながらも非常に癖になってしまうポテトチップスとなっているのです。
これより先に色々なポテトチップスを食べていると、このポテトチップスは間違いなく「味が薄い」という印象を第一に覚えることとなるでしょう。塩分が控え目である上に特に何と味付けはされていないポテトチップスですので、かなり控え目に塩気を感じる程度の味わいとなっているのです。だからと言って素材の味わいが存分に楽しめるのかというと、ポテト感も準ずるように控え目だったりします。コストコの定番であるケトルブランドのシーソルト味の方が塩気もポテト感も豊かであることは確実ですね。
しかもしかもで、100%オリーブオイルで揚げているからか、その食べ心地も非常に軽いものとなっています。食感そのものはケトルチップスらしくザクザクと歯応えの高いものですが、コストコで売っているケトルチップスにしては厚みも薄めに感じるチップスということもあり、しつこくない油の質や薄口な味わいと相まって食べ心地の軽快さに拍車を掛けているのです。
では、このポテトチップスは味も存在感も薄く食べる価値の無いものなのかというと、そうではありません。何と言うのかな、正に絶妙な味わいは薄口なだけで決して不味いわけではありませんし、むしろ飽きない恐ろしさというものを孕んでいます。確かに、他の多くのポテトチップスもフレーバーや塩気にポテト感が素敵なものでありますが、ずっと同じものを超頻度で食べていたら飽きるか飲みものが欲しくなるかは少なからずですよね。しかしながら、このポテトチップスは単体で淡々と食べ続けることが出来てしまうというか、もはや無心の域で貪ってしまいますからね。
ちなみに、オリーブオイルという特徴が印象的なポテトチップスではありますが、その味わいや香りにオリーブオイルを感じることはないと思います。あくまでヘルシーにオリーブオイルでポテトを揚げているという程度のようなので、オリーブオイルの香りや渋味が嫌いという方でも障ること無く貪れるはずです。私はオリーブオイルを好きか嫌いかの二択で言うなら嫌いな者ですが、このポテトチップスは非常に好んでいます。
というか、好く好かないという次元ではないのですよね。無性に食べたくなるわけではないのだけれど、食べ始めると止まらない勢いは河童の海老煎どころではありません。
総じて、味付け控え目なオーガニックタイプのスナックや薄めの塩味を好む方は勿論のこと、濃口なフレーバーでなければ嫌だという方も気が付けば一袋を空けてしまうこと請け合いなポテトチップスです。偏って食べすぎることは良くありませんが、内容としては非常にヘルシー志向なポテトチップスでもありますので、嗜好はジャンクだけれどヘルシー志向な矛盾に悩む方は是非とも試されたいものです。
私的には、コストコのポテトチップスにおける塩味系なら、ケトルブランドのシーソルト味よりも好みだったりします。オリーブオイル揚げにより嫌な油の存在感が無く、塩味も慣れると絶妙な加減で触感も程好く歯応えありと、ケトルブランドのシーソルトと違い舌が痛くなりにくいのも良いところです。コストコのポテトチップスの中では最も期待していなかったポテトチップスなだけに、かなり良いポテトチップスだと感服してしまいました。
ということで、ケトルブランドのポテトチップスもティムズのマウイオニオンも、それは美味いけれど食べ続ければ境界線は訪れて食べることを中断してしまいます。このボールダーキャニオンのオリーブオイルで揚げたポテトチップスは、その境界線が見えない怖さが印象的なのでした。
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