Camel Lights Box を吸ってみた

喫煙に関する内容を含みます


 概要:紙巻「キャメル・ライト・ボックス」の喫煙感想



 20本入り380円で発売された格安煙草なセグメントのキャメル。紙巻「キャメル・ライト・ボックス」を吸ってみた。


 JT調べによる世界6位と国際的に知名度の高いキャメルは、ここ日本では複雑な変遷を経たブランドだったりしますよね。一度は日本市場から完全に姿を消したキャメルも、代替というようなかたちでドイツで流通しているキャメル銘柄が限定的に日本でも流通し始めたことは記憶にも古くはないことかと思います。

 そんなキャメルブランドへ新たに加えられた新銘柄が、このキャメル・ライト・ボックスなのです。

 ちなみに、このTar6mgのライトと、同時にTar5mgのメンソール・ライトもラインナップされましたね。いずれも共通した特徴として「380円でデビュー」という、これまでのキャメルとは打って変わり格安煙草なセグメントをターゲットにした煙草となっているのです。

 また、代替的に用意された地域限定銘柄として流通しているドイツ製のキャメルとは異なり、この新シリーズのキャメルは全国展開となっています。あの高級感を漂わすヨーロピアンなキャメルとは異なり、今回のキャメルはキャメルらしく汎用性が売りとなっているのでしょう。

 そして、今回のキャメルの特徴としては、癖のある喫味というイメージが強いと思われるキャメルですが、この新シリーズはキャメルの個性でもあるナッツのような香りをベースに、現代的に「バランスの良い味わい」や「爽快なメンソール」といったキャラクターへ仕上げられているそうです。キャメルというブランドに求められるキャラクターと、格安煙草に求められる取っ付きの良さを折衷したような感じなのでしょうか。
 
 何より、求めやすい価格でありながら、仕様に妥協は無く一般的な20本入りキングサイズシガレットとなっています。安いけれど入り本数が少なかったり、細かったりなどという「でも」が無い点に、格安煙草らしからぬ本気様相も窺えますしね。

※追記(長文だよ!)

 何だか関連ワード検索の「キャメル タバコ なぜ安い」で当ページがヒットしていたので、追記しておきます。

 恐らくですが、みなさんが懸念するような理由とは大きく外れたものかと思います。

 ご存知の通り、煙草商品の販売は認可制で、販売価格も認可制です。メーカーは希望小売価格を認可要請しますが、最終的に販売価格を決定するのは財務省。すなわち、製造者ではなく商品の本質とは全く関係のない役人なのですよね。

 多くの場合に倣い「価格=品質の程度」と思うかも知れませんが、共産主義的な特殊性と、価格は言い値という嗜好品の性質とが相まって、煙草は商品性質上、その考えからは少し逸脱しているのです。

 要するに、徴税全体に差し支えのない価格・役人の方針に見合った価格の範疇を前提条件として、商品イメージや販売戦略にマッチしたメーカーの希望価格で許可が下りるといった具合です。ざっくりと言えば「価格=商品イメージ」と捉えて良いかと。

 では、なぜキャメルは安いのかですが、先の通り「価格=商品イメージ(≒販売戦略)」です。要は「日本市場は赤字でもオッケー!とりあえず後のことはJTのシェアを奪ってから考えよ!」というスタンスの外国煙草企業が、なりふり構わず低価格路線で低価格至上主義セグメントを囲い込む昨今で「ついにJTも身を削ってシェア奪還に乗り出した」と、私は考えます。

 もちろん、多少は材料などの等級を下げてコストカットしているかも知れませんが、品質は利用者の印象に直結しますから影響を与えるほどの大胆なコストカットは行えないでしょうし、基本的に「この手の商品」は「薄利多売」かと。

 ちなみに、JT銘柄は基本的に国内生産なので、流通などの品質外コストは他と同様に並と考えられます。

 詰まるところ、私の憶測では、これらのキャメルに関しては「ただ安いだけ」です。そこに大した理由など無く、単純に他より安い価格で認可要請を行い、財務省が可愛い顔して「オッケー」と言ったというだけかと。

 もっと突っ込んで言ってしまえば・・・。

 このキャメルが安いのは「多くの喫煙者が価格でしか良し悪しを判断していない昨今の現状」というのが、理由ではなく、大きな原因と言えるでしょう。

 まぁ、誰かが「このキャメル、安かろう悪かろうなのでは」と危惧しているのなら、私は答えます。ぶっちゃけ、実際の単一的な品質はメビウスやらマールボロやらと何ら変わりはないですよ。

 基本的に、このキャメルに限らず、この手のセグメントを対象とした紙巻銘柄は、どれも「メーカーが身を削っているだけ」なのです。何かが悪いとすれば、それは「値札しか見ない人たち」なのかも知れません。

 気を付けないと、役人は出過ぎた杭を打つのが大好きですから、今後の考えられるシナリオは、いい年の大人なら予想が付きますよね?

※追記 終わり



 デザインはドイツ製のキャメルとは異なり、往年のキャメルらしさを感じさせるデザインとなっています。背景にCAMELの隠し文字が含まれていたりと、遊び心を忘れていない点も正しくキャメルといったデザインでしょう。

 格安煙草にありがちな特殊なサイズや入数ということは無い煙草なので、パッケージサイズは一般的なキングサイズシガレットボックスとなっています。シンプルな印象のデザインですが、決して安っぽいという印象は覚えませんね。



 ちなみに、そこそこ昔にもキャメル・ライト・ボックスというTar6mgのキャメルが流通していましたが、製品名こそ同じなれども異なる商品なのでしょう。マイルドではなくライトとしたのは、キャメル・マイルドよりもキャメル・ライトの方が古くに廃止となっているからでしょうか。

 また、ドイツ製のキャメルとは異なり輸入元といった表示は無いので、日本国内で製造されているキャメル銘柄であることが窺えます。




 初回ということもあり、キャメルらしいキャラクターを活かしたインサーターも同梱されていました。往年のキャメルのキャラクターを感じさせながらも、味わいは現代的になっているといったようなメッセージに受け取れますね。

 こと、キャメルに関しては癖のある味わいが人気の理由である一方で、その癖が受け入れられずに不人気の理由ともなっていましたからね。双方のニーズに配慮している様が何となしに窺えるのです。



 シガレットデザインは既に流通しているドイツ製のキャメルに倣ったような感じですね。ライトで白色基調のパッケージデザインですがフィルターチップはコルク柄となっていて、キャメル好きにはコルク柄が好きそうなことへの配慮が窺えます。

 ちなみに、近年には珍しいプレーンフィルターを採用していることも特徴と言えるでしょう。コルク柄のチップにプレーンフィルターという、何とも王道的な仕様が萌えますね。


味・香りについて感想


 この煙草は、かなり王道的なアメリカンブレンドと思える煙草となっているのです。

 まず、シガレットの香りなのですが、これが思いのほか中々に強く香りますね。中包装紙を引っ張ってシガレットが現れる時点で、ほんのりとシガレットらしいアメリカンブレンド全開な香りが漂います。この香りは、特に何のフレーバーというわけでもなく、それこそアメリカンブレンドの手本のようにパワフルな香りなのです。

 もちろん、シガレットの方も鼻にあてれば素敵な香りが楽しめます。この香りのパワーそのものは、それこそ華やかなピースの香りなどにも匹敵しそうなほどです。この手の格安煙草は、どちらかと言うと大人しい印象のものが多いので気分も上々です。
 
 そして、気になる喫味の方ですが、こちらも王道的なシガレットらしい味わいとなっています。それこそ癖というのは感じないのですが、しっかりとシガレットらしい煙の質と味わいが楽しめますね。

 バランスとしては、甘味は控えめで辛味や乾燥した感じは全く無く、煙草らしい苦味と現代的なスムース感が印象的なのです。突出した面白味こそ無いものの、想像に易い安定の煙草らしい味わいは飽きずに長く愛せるような味わいとなっています。

 確かに、謳い文句の通りにバランスは非常に優秀と思えます。このバランスの良さというのもJTにしては珍しいような印象で、果敢に挑んだ新しいことの中でベストなバランスを生み出したというよりは、何かの手本に倣ったかのようなバランスの良さですね。

 取り分け、このキャメルはドイツ製のキャメルとは異なりJT製となっていますが、味わいはドイツ製のキャメルとも似通った何とも洋モクらしい味わいとなっています。日本向けのマールボロやラッキーストライクなどよりも洋モクらしいキャラクターは強いと思えるのですが、JTならではの吸いやすさが煙の質に反映されていて仕上がりは上々。

 この味わいは、日本では貴重な洋モクらしさを全開で楽しめるウィンストンのソフトパックに近い印象もあり、それがパワフルにあまりキツイという方にも推奨されるでしょう。何となく、そうかウィンストンもキャメルも元の親は同じであったなと思える煙草ではないでしょうか。

 総じて、かなりアメリカンな洋モクらしい味わいを、洋モクにありがちな野暮ったさを感じさせずに満喫することが出来る煙草です。そこには安かろうという印象も全く無く、ほどよく個性があり万人向け志向な面白味の欠落も無くと、中々に良い落としどころの煙草となっています。

 何と言うのか、私的には「どこか懐かしい味わい」に思えるのですよね。味わいは震災の影響で消滅したキャメルラインナップとも異なる印象なので、それとは異なる何かに面影を感じているのでしょう。

 何はともあれ、洋モクらしい味わいを手ごろな価格と喫しやすいクオリティで楽しめる、かなり攻めた煙草なのです。実のところ、ゆるいようでラクダは釣り目の全速力なのでした。

 ほどほどの暴れ具合が、何とも心地の良い煙草なのです。
 

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar6mg Nicotine0.6mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol


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