Hope (10) を吸ってみた

喫煙に関する内容を含みます


 概要:紙巻「ホープ(10)」の喫煙感想

Hope 10

 ショートホープの愛称で親しまれるホープのオリジナル的ポジション。紙巻「ホープ(10)」を吸ってみた。


 あまり呼ばれることも少ないでしょうけれど、正しくは入り数の表示を含めた「ホープ(10)」という製品名の煙草です。ただし、一般的には「ホープ」や「ショートホープ」などと呼ばれるため、特に会話においては「ホープ(10)」と呼ぶことも無いでしょう。

 あまり知り顔で「ホープ(10)」と口走っても、それは板前でないのに「アガリ」などと言ってしまうのと似たような感じなのです。お前は内々の者か、と。

 そんなホープ銘柄は、一部を除いて少し太めのレギュラーサイズという特徴的なシガレットや、かなり小振りな10本詰めパッケージなどが特徴のブランドです。甘味の強い黄色種を主体に蜂蜜由来の香料を使用した「セミアメリカン」なるブレンドを採用しているらしく、こちらも巷では特徴的と謳われていたりしますね。

 ちなみに、現在のホープ銘柄はメンソールを除くタールバリエーションでチャコールフィルターを採用していますが、このオリジナルにあたるホープ(10)は一貫してプレーンフィルター仕様を採用し続けているのです。古株らしく変わらないスタンスで在り続ける点も、長く愛される一つの理由なのでしょう。


Hope 10
Hope 10

 ホープならではの小振りで特殊な開閉方法のスライドボックスには、少しだけ太く、主流のキングサイズや100'sと比べて短いシガレットが10本詰めされています。

 いわゆる「太く短く」なシガレットなのです。

 ところで、ホープって大好きな銘柄ではあるのですが、この銀紙って少し取り払いにくかったりするのです。中包装ごとズッポ抜けてしまうのですよね・・・。


Hope 10

 通常の巻きのKSシガレットと比べると長さこそは短いものの巻きは太めとなっていることが分かります。詰められた葉の色も他の多くのシガレットとは異なり、やや明るい色の葉が目立つ感じですね。

 ちなみに、先の通りフィルターはプレーンフィルターとなっていて、空気穴は特に見当たりませんでした。


味・香りについて感想


 この煙草は、吸い方の次第で良くも悪くもなる、正に煙草らしい煙草といった特性を感じさせてくれる仕上がりとなっています。

 まず、シガレットの香りですが、何だか不思議な甘さの香りですね。ねっとりとした突き刺さるような甘さには、なるほど「蜂蜜らしさ」を覚える香りもするのですが、何だか酒っぽい香りもしますし。そうかと思えば妙に草っぽい香りもしたりと、派手さはなく量感こそ控えめながら色々と賑やかな香りです。

 蜂蜜香料が使用されているという情報で周知されている銘柄のため誤解も多いかと思いますが、シガレットの香りでは特に「蜂蜜の香りの煙草」という短絡的な印象も覚えることはないでしょう。わりと青々とした印象の強い香りではないでしょうか。

 喫味の方は、中々に分かりにくいものながら、中々に奥深い味わいとなっているのです。思っていたよりも誇張しない甘味は決して分かりやすいものではないのですが、ゆっくりと丁寧に喫した時には小さくも存在感を確かに感じることが出来ます。

 そして、間髪なく立て続けに口を運んだときに感じやすい粘着質な甘味こそ、非常に独特な味わいですね。口腔を広げ気味に、ゆっくりと口と鼻から煙を吐き出すと、何とも言えない濃厚な甘味を体感することが出来るのです。

 これには「なるほど蜂蜜由来の香料なのか」とも思ってしまいますね。

 バランスとしては、黄色種が主体というブレンドによる少し野暮ったく特徴的な甘さに、蜂蜜のような濃厚でシャープな甘さを添えて補完されているような印象です。ボディのベースには何とも野暮ったいものを感じるのですが、蜂蜜由来の香料が程よく指し色となって輪郭という華を添えているのです。

 これは、同じホープでも他のバリエーションとは明らかに違うバランス感の味わいであり、これこそがホープのオリジナルな味わいなのでしょう。

 また、短く太いシガレットにプレーンフィルターで高タールという仕様のわりには、シャープになりすぎない柔らかさを含む質感もです。どっしりとした吸い応えながら、吸い疲れを程よく回避することが出来るため好印象。

 もちろん、この点は丁寧に喫することが前提です。昨今で主流の低タール銘柄を常喫する多くの方のように、頬をへこませ火種を尖らせながら喫するとエマージェンシーなので気を付けましょう。

 総じて、丁寧に喫した時の粘着質ながら穏やかな独特の甘味が何とも言えない心地の好さを覚えさせてくれる煙草です。ライトバリエーションのように「如何様に吸っても良し」と言うわけではない気難しさは孕んでいますが、正しく達すれば応えるように本領を発揮してくれる良き煙草なのです。

 何より、喫煙が後半に進むに従い広がりと豊かさを増す甘味は、同ブランドのバリエーションですら成せない他に代えがたい唯一の個性となっています。決して分かりやすい個性ではないのですが、正しく喫煙すれば必ず気が付くといった様の味わいには、正に奥深さを感じる煙草なのでした。

 より甘さに一辺倒な気持ちならスーパーライト、甘さ控え目に香ばしさにウェイトを据えたければライト、青臭さと苦味によるギャップで甘さを際立たせたければメンソール、と少数精鋭なバリエーションも魅力的。

 ただし、タールバリエーションでの甘さは蜂蜜というより糖蜜のような感じなので、荒々しさや生々しさを感じさせる甘さはホープ(10)ならではという点には御留意を。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar14mg Nicotine1.1mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol


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