Winston Cabin 8 100's Box を吸ってみた

喫煙に関する内容を含みます



 概要:紙巻「キャビン・8・100's・ボックス」の喫煙感想

Winston Cabin 8 100's Box

 ウィンストンへ統合されて「ロースト」の冠が除かれた銘柄。紙巻「キャビン・8・100's・ボックス」を吸ってみた。


 キャビンがウィンストンのサブブランドとなってからというものの、何だか銘柄名が簡素なものに変更されてしまいましたが、詰まるところ昔のローストブレンド。あたかもキャビン・8・ボックスです。ということで、旧キャビン・マイルドの100'sバージョンのような面構えに改めさせられた感じとはなっていますが、元がローストブレンドというアレンジバージョンであるために内容は単なるサイズ違いではないので要注意。

 ちなみに、特にサブブランド化に伴う味や香りの変更は無さそうな様子。

 そんな旧ローストブレンドであるキャビン・8・100's・ボックスは、旧銘柄名に冠される通り「ロースト感」を謳い文句にした煙草です。ラークの対抗商品として出発し、チョコレート系の香料を使用していることでも有名なキャビンに「ロースト感」という付加価値を与えた煙草というのが起源なのですね。

 まぁ、キャビンはウィンストンのサブブランド化に伴って「ビター系」を謳い文句にするシリーズとして改められたので、同時に「ロースト」と高らかに謳うと真意が伝わりにくいなどといった内情でもあったのでしょう。


Winston Cabin 8 100's Box
Winston Cabin 8 100's Box

 サブブランド化にあたり、パッケージでは「Since 1954」などといったウィンストン関連の情報がアピールされていますね。製品名から除かれてしまった「Roast Blend」という表現は、パッケージ上にヒッソリと記載されてはいますが申し訳な程度といったところです。ロングテイストを実装していますが、XSと冠していないことから低臭気仕様ではない様子。

Winston Cabin 8 100's Box

 フィルターチップは一風変わったグラデーションデザインの旧来とは異なり、至ってスタンダードなコルク柄のチップへと変更されてしまいました。製品名の変更とも相まって「単なるキャビン・マイルドの100's」という役割分担は確固たるものとなった感じでしょうか。空気穴は小さめのものが間隔を広めに1列の配置で、チャコールフィルター仕様となっているのです。


味・香りについて感想



 この煙草は、何とも角の丸い柔和な質感と味わいに「優しさ」を感じるような煙草へ仕上げられています。

 まず、シガレットの香りですが、これが非常に良い香りで、従来のキャビンとは少し甘さのキャラクターが異なるような、まるで上質で品のあるパンのように豊かな甘さの香りとなっていて、量感も多分に感じる香りなために心地の良さを覚えさせてくれますね。現行のキャビンシリーズの中では群を抜いて良い香りに思えたりで、ほんと、良い香り。

 喫味の方は、何だか「キャビンをロースト」したと言うよりも「キャビンにミルクを混ぜたような感じ」となっていて、キャビンらしい口当たりの優しい質感な煙と相応にマイルドな味わいではあるものの、やや甘さを含む香りを控えた分だけボディの存在感が際立っている感じ。ほんのりと香る特徴的な甘さの味わいと程好いボディの存在感が、何とも心地の良さを覚えさせてくれる煙草となっているのです。

 キングサイズで同じくTar8mgの「キャビン・8」と比べると、100's化によりアタックを優しくして控え目となったボディ感を「ローストブレンド」な演出でプッシュして差し引きゼロしたような、絶妙な加減にて優しく香りを際立たせたパワーバランスとなっています。単に長い短いではなく、しっかりとキャビンらしい味わいや特性を踏襲しつつ、少しの変化で適度な個性を演出している点は非常に好印象。

 ただ、100'sシガレットという仕様によるのか、やや味わいがマイルドに傾倒しすぎている感じは否めず、分かりやすい「Tar8mg」や「ローストブレンド」という情報から予想するよりは、何だかボディが「まろやかすぎる」という感じはします。恐らくは、通常のキャビンと比べてアタックが薄めな点が作用しているのかと。

 加減としては醤油と言うよりも出汁と言った感じで、あからさまな分かりやすさは無い味わいなものの、私的には中々に味わい深さを覚えるので良い感じなのですがね。決して悪い意味の「薄い」と言うような印象ではないのですが、まろやか故に「薄い」と言ったところは、何かと言えば喫するものの年齢で賛否が別れそうな感じかな。

 酒と同じく、やたら若く体力に任せるばかりな嗜好性にはマッチしないかも知れませんが、ある程度の年を食って淡白な中にも味わい深さを覚えるようになれば、この煙草は必ず良いと思える煙草なのでしょう。

 どちらかと言えば「老齢向き」と言うか、表層的な分かりやすさを楽しむ煙草ではない気がするのです。

 総じて、とっても軽快なボディ感で吸い易く、それでいて嫌に薄くない味わい深い煙草です。お上品な質感や味わいが好みなら、必ず良いと思える煙草ではないでしょうか。コーヒーや紅茶にミルクを足して、チョコレートはミルクチョコレートが好み、食パンはジャムを塗らずに素材の甘味を味わいたい、関東風より関西風、などなど。そんな嗜好性の方に勧めたい煙草なのでした。

 この香ばしさとボディ感は、正にベストバランス。

 ただ、曖昧な記憶で何となくなのですが、ウィンストンに統合される前のローストブレンドは、もう少しボディ感に迫力があった気がしないでもないのです。結果オーライなので私は気に障らないのですが、何となく新生ウィンストンらしい質感と甘さな味わいに修正されている気がしますね。

 まぁ、メーカーは味や香りに変更は無いとしてますし、私の気のせいなのでしょうけれど。

 ちなみに、そんな新生ウィンストンへ統合されたことによって「ロングテイスト」を搭載していることもあり、程好く喫煙時間は長め。飽きない程度に長めで、良い感じ。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar8mg Nicotine0.7mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol


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