Black Devil Gold を吸ってみた

ブラックデビル・ゴールド の喫煙感想

 イロモノなブラックデビルの、より得体の知れなさ抜群なブラックデビル。紙巻「ブラックデビル・ゴールド」を吸ってみた。


銘柄概要

 個性的なフレーバーシガレットたちがラインナップで各々の異彩を放つ「ブラックデビル」というブランドにラインナップされている煙草なのですが、このゴールドはブラックデビルとしては珍しく「ノンフレーバー」を特徴とする煙草となっています。

 ということで、これは特徴的なのか没個性なのか判断に困る煙草だったりしますね。これは何だか、過去にラインナップされていた「ブラックデビル・メンソール」と通ずるような特性の煙草に思えます。詰まるところ、治外法権なブラックデビルというフィールドだからこそ個性が光る煙草なのです。

 ちなみに、無香料で良質なゴールデンバージニアリーフが使用されているとのこと。なるほど、だから「ゴールド」ね。

 あと、この煙草の現行品のタールとニコチンの数値はTar6mg/Nicotine0.4mgとなっていますが、この記事にて私が喫したものは仕様変更前のTar10mg/Nicotine0.8mgの旧製品となります。機会があればライト化した現行品も試してみたいものですね。

 このゴールドだけ、ブラックデビルのバリエーションでは唯一に異なるパッケージデザインとなっています。パッケージの表示も少し異なり、他のブラックデビルではシガレットカラーが示されている箇所には「20 AMERICAN CIGARETTES」と表示されているのです。その下部には気取ったフォントで「GOLD」とアピールされていますね。

 ところで、ちょっと疑問に思ったのですが、香料を使用しないゴールデンバージニア主体のブレンドなのに「アメリカンシガレット」と謳われているのは、何だか不思議に思いませんか。アメリカってシガレットにしてもシガーにしても、モリモリに香料を使用しているイメージが強いのですが。むしろ、香料を嫌いバージニア主体のブレンドを好むのはヨーロッパ、いわゆるヨーロピアンシガレットだとばかり思っていたのですけれど。

 この煙草は、ゴールデンバージニア主体と謳うブレンドも細かく見ると「熱風乾燥したゴールデンバージニアとバーレーにオリエントのブレンド」という内容らしいので、これがアメリカンという理由だったりするのでしょうか。何というのか、良質なバージニアブレンドと思わせといて、ただ香料を端折っただけのアメリカンブレンドなのではと勘ぐってしまったり。

 まぁ、あまり私はカテゴリー概要について知らないので何とも言えませんが、少し違和感を覚えてしまいます。

 手にするのを躊躇う方も多そうなほどに奇抜なシガレットが特徴的なブラックデビルですが、このゴールドのシガレットは見事に抜きん出ていますね。何だか「まだ巻紙は黒色だからマシだろ」と言わんばかりな感じが何とも憎たらしいのです。仕様としては、プレーンフィルター仕様となっていて、特にチップの甘味付けはありません。


吸ってみた感想・味・香り

 この煙草は、まぁ、うん、良い煙草です。

 まず、ブラックデビルということでシガレットの香りからなのですが、これは本当に香料は使われていないような様で、素材感しかしない微香が鼻を近づければ分かる程度の香りとなっています。某有名メーカーの木工用ボンドのような香りなので、何となくパーラメントが脳裏を過ったりしますね。この香りには煙草らしい甘さも全く無く、ブランドがブラックデビルということもあり、中々に不安になってしまうのです。無香料ゆえに香料の香りも無ければ、高級なバージニアリーフを使用した銘柄のような華やかな香りも全くしませんし、非常にチープな印象を受けずにはいられません。

 それでも、喫味の方は決して悪くはなく、無きに等しいシガレットの微香からの予想には反して、何てことの無いアメリカンブレンドタイプのシガレットと言ったような味わいとなっているのです。穏やかな味わいの程度でありながら豊かな印象の喫味は、まったりとした質感で、ほっこりとする控え目な香ばしさと甘味に適度なビター感。無香料と謳うのに「20 AMERICAN CIGARETTES」とパッケージに表記されている矛盾な感じも納得な味わい。無香料と言えど、間違ってもアメリカンスピリットなどのような無添加たばこ銘柄とは異なり、そこそこの華やかさと豊かさを含む味わいなのです。

 同じく無香料な仕上げであるケントのテイストプラスやキャメルのナチュラルなんかとは似ていますが、この煙草の方が質感やらは上質に思えたり。ものすごく地味な味わいでありながら、不出来な要素は全く無いという、何となしに「たまちゃん」な煙草かな。強いて嫌に思うとすれば、ややタール感による渋味が目立つことくらいでしょうか。

 しかし、他に個性が無い味わいであるため、それすら良きアクセントに思えてしまいます。適度なコクもありと、中々に味わい深くも思える良い煙草なのですが、この何とも微妙な気持ちにさせてくれる感じは、正に所属がブラックデビルだからなのでしょう。この外と内のギャップには、少し寒いブラックデビルらしいジョークのようなものも感じられるため、いつぞやのブラックデビル・メンソールの製品説明に通ずる「遊び心」のようなものなかも知れませんね。何だか「上司と親は選べない」という標語が似合う、正に場違いな煙草なのでした。

 良質なイミテーションゴールド。悪くはない順当に良い煙草なだけに、ブラックデビルらしさ据え置きな外装は確実にネックでしょう。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar10mg Nicotine0.8mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol


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