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概要:ビール「ウィッチウッド・インペリアルレッド」のレビュー
赤い鎧をまとった戦士のラベルが印象的なイギリスのビール。ビール「ウィッチウッド・インペリアルレッド」を飲んでみた。
個性的なラベルが特徴となっているイギリスのウィッチウッド醸造所の、赤い鎧がナイスガイなラベルのインペリアルレッドというビールです。これまた個性的なメーカーウェブサイトでは「Do not fear the Imperial Red who comes in peace to liberate your taste buds with his robust yet succulent beer.」と、屈強かつ美味たるビールで貴様の味覚を開花させん解放なる平和をもたらさんインペリアルレッドを恐れるな、という感じの中2的な紹介が掲載されているのです。
すごいですよね。そこはビールじゃなくて指輪とかオーブでしょ、とツッコミを入れたくなるところです。ビールで平和解放軍など黒歴史にも足りぬ、それ、もはや単なる酔っぱらい帝国なり。
そのキャラクターじみた文章が印象的すぎて肝心なビールの味や香りに関する特徴の紹介はスルー気味ですが、続く文章によると「香ばしいモルトと力強く明瞭なホップの味わいがバランスよく感じられるリッチなルビー色のビール」のようです。如何せん前置きが強烈すぎて、ビールに関する部分は普遍的な文章という印象も否めませんね。
ホップはBrawling Cross, Styrain, Chinookの三種を使用しているそうで、モルトはPale, Dark Crystal, Cara, Oatsと記載されています。このあたりは今ひとつ理解していないのですが、トフィー(砂糖菓子)やモルトなどのスイートな香りと、カラメルやエステルといったニュアンスの荒々しくフルーティーな味わいが特徴のようなのです。
また、褐色系の液色のビールをレッドエールと呼ぶらしく、そのレッドエールの中には「インペリアル・レッドエール」という種類があるのだそうな。このビールは凡例に適さないと思える点もありますが、もしかするとインペリアル・レッドエールと呼ばれるビールをパロディにしているのかも知れません。
まぁ、何よりも特徴的なのはラベルでしょう。おおよその購買動機も、ラベルでしょう。細かな内容は、多くの場合で二の次でしょう。
何と言っても、個性的でコミカルなラベルが特徴のメーカーですよね。この戦士の他にも、ゴブリン、黒魔女、変なおじさん、巨人、ゴブリンその2、などなど。とても個性的なラベルの商品でラインナップが彩られているのです。
また、内容量は日本で言うところの中瓶ビールな500mlとなっているので、ガラスボトルということもあり一般的な500mlPETボトルの飲み物などよりも大きいボトルとなっています。
ボトルの各部には、Wychwoodという醸造所名にちなんでか、イメージキャラクターの魔女がデザインされています。キャップ、首、肩、いたるところに魔女がいるのです。
ちなみに、シルエットから想像するに、たぶん美少女ではないでしょう。ククリではなく、きっと魔法オババの方でしょう。
そんな魔法オババが、アドバーグ・エルドル宜しく猛プッシュされているのです。
ビールの液色は、紅茶のような褐色となっています。この色味は素材によるもので、カラメルなどの添加物は不使用となっているようですね。
あと、他のウィッチウッドのビールと同様に、泡は立ちにくいという印象を覚えました。泡は嫌いなので、私は文句もありません。
味・香りについて感想
このビールは、こんがりとした色味のわりにはウィッチウッドのビールらしく軽快で飲みやすく、多くの日本人も取っ付き良く飲めるビールかと思えるのです。
何と言うのか、私はビールは液色が濃くなるほど「きっと、苦いのかな」とか「これは濃い味なのかな」などといった印象を視覚的に覚えるのです。しかしながら、このビールは軽快な飲み心地で非常に飲みやすく、水のように淡泊なのかというと適度にフルーティーな香りとプリンのカラメルのような甘い香ばしさを感じられるので中々に楽しめます。
それこそホブゴブリンと比べると、ロースト感や苦味に飲み応えを感じることは出来ますが、それでもウィッチウッドらしいフルーティー感が心地よいという印象の方が強く、やはり飲みやすいビールという感じですね。香りとしては、ビールらしいホップの華々しい香りもありながら、印象としては女性的なフローラルのニュアンスが利いている仕上がりとなっています。
総じて、淡い褐色な液色からイメージする苦味や香ばしさは思いのほか適度ながら、どちらかと言うと軽い飲みやすさに香りが際立つビールが好みであればマッチする銘柄かなと思います。
ちなみに、どこか醤油的な塩辛さと旨味のニュアンスも含んでいるので、あっさり醤油な味の肴だとビールの味わいと見事にマッチングするかも知れません。しかしながら、それだと口の中に同一的な味覚が支配的となるので、意外とチョコレートなどのようなスイーツなどを肴としても心地の良いギャップが生まれて楽しいところですね。
私は最初に適当な乾き物とバター醤油で味付けしたホタテを肴にしましたが、それも悪くはないものの、くどさを感じた末に充てた麦チョコが非常にマッチしたところです。酔いが回ると、もう少し甘いアーモンドチョコレートなんかが欲しくなりましたよ。
このような感じで、どちらかと言うと食中酒というよりも、私的には晩酌系ビールといったような銘柄と思えましたね。どことなく紹興酒を思わせる味わいも味覚で感じられますので、それ系の食事とは非常に合うと思います。
私の場合は晩酌というシーンで、ビールそのものが食事的な味わいと思えたために、甘いものでギャップを作りたくなってしまったのでしょうか。
やっぱり、私は色の明るくてシャバシャバしたアメリカンなビールの方が好みですかね。
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