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「魂を説く者」という仰々しい名のコンプレッサーで、銘打つ通り「サスティナーとしても使えるよ!」というもの。
この旧型のSoul Preacherは、私が初めて買ったコンプレッサーにして初めて買ったエフェクターで、今では使用頻度も少なくなったものの、とっても想い深いエフェクターだったりします。
(エレハモの「にわかファン」になるキッカケでもありましたし。)
まぁ、今になって思うと「なんで初めてがコレなんだ」とは思わなくもないのですが・・・。
お陰様で色々と良い勉強になりました。
コントロールはスレッショルド・レベルとボリューム・レベルに、トレブルブースタースイッチの計3つ。
アタックタイムやレシオなどは恐らく固定値で、各々が名の通りの機能を果たします。
サスティナーと謳う通り、パコパコ感すら無くなるほどの強烈な舗装工事を音色へ施す素敵な逸品。
これ、けっこう好きなんだぁな~。
基本は下側のノブでスレッショルドを決め、変化した音量を上側のノブで整えるという使い方なのですが、そういった正攻法かつ典型的な使い方は「ダメ!」と言われてしまいそうな不思議なコンプレッサーで、ひたすら圧縮した変態トーンは、好きか嫌いかの二択しかなさそうな個性派トーン。
そのトーンバリエーションもトレブルスイッチによる二択ぐらいしか無いので、ユーザーは手の数を限られそう・・・。
生まれた時代も時代でメーカーもアレですし、かなり「エフェクター色」の強いコンプレッサーなので、最近の「低ノイズ・原音重視」な淡白志向のコンプレッサー市場では逆境に置かれること間違い無し!
これ以上に原音不重視でユーザーを引きずり回すコンプレッサーは他には無いのかも。
でも、だからといってダメなのかというと「そうではない」という、やっぱり不思議なコンプレッサー。
「ノイズがなんぼのもんじゃい!」と言わんばかりに、ノイズが目立つことが玉に瑕ですが・・・。
コイツ自身もノイズを発している様子な上に、在来のノイズも「ヨッシャ!」と言わんばかりに持ち上げてくれるので、音の切れ目という切れ目に「ぷしゅ~」というスペーシーな効果音を乗せてくれるのです。
また、この上部が斜めにスラントした独特の筐体も、大きめなサイズのわりに中身は驚きのスッカスカという、それすら笑って納得してしまうのは、きっとマイク・マシューズの魅力・・・。
ちなみに、これは旧型の製品で、現行の製品は同社のnanoシリーズから発売されているのですが、現行製品はトレブルブースタースイッチが削除され、アタックタイムセレクターが追加されている様子。
あと、この旧型の製品の個体には色使いに数種類のバリエーションがあるらしいのです。
Product Specification
Control:Volum, Threshold, Treble Booster ON-OFF Switch