喫煙に関する内容を含みます
概要:紙巻「ピース・アロマ・ヴィンテージ」の喫煙感想
ピースブランドにて発売された数量限定銘柄。紙巻「ピース・アロマ・ヴィンテージ」を吸ってみた。
ここ近年では恒例とも思えるペースで数量限定銘柄をリリースしている、日本たばこ産業が誇るピースというブランド。またもや高級志向にて数量限定銘柄がリリースされたのです。
ピースは1946年に発売されているらしく、その歴史は70年以上となっています。今なお大切にされている中々の長寿ブランドであり、その歴はトヨタ自動車に迫るほどです。
そんな今回の銘柄は、5年熟成という長期熟成バージニア葉を使用した「芳醇で深みのある香りと、凝縮されたなめらかな味わい」を謳う銘柄となっています。煙草における「熟成」というものが如何なるものなのか、非常に気になってしまう銘柄となっていますね。
その名も「ピース・アロマ・ヴィンテージ」なのです。
この銘柄のリリースと同じタイミングで、同ブランドにラインナップされているピース・インフィニティがピース・アロマ・インフィニティへと銘柄変更されていたします。そのあたりを鑑みると、ピースの中でも高級志向な銘柄は「アロマ」を冠することが常套となったと言えるのでしょう。
煙草葉における熟成という作用の詳細は明かされていませんが、それゆえに限定という要素以外にも好奇心を掻き立ててくれる銘柄です。どんな香りが楽しめるのか、わくわくしてしまいます。
ちなみに、この銘柄は完全数量限定生産となっていて、販売も全国の一部店舗に限られているようです。恐らくはコンビニや量販店といった客寄せ販売の店舗ではなく、専門店での流通に限定して販売されているのかと思われます。
気になる方は、メーカー公式情報の「JT限定流通たばこ製品取扱店」より同社の限定販売銘柄各種の取扱店舗情報を検索できるようなので、そちらから最寄りの取扱店を調べてみると良いでしょう。
全体的には、それこそ「ザ・ピースの色違い」といったようなパッケージデザインとなっていますね。しかしながら、パッケージ側面に記載されている通りTar12mgとなっているため、ザ・ピースとは数値仕様が異なります。
あと、同数地帯の多くの銘柄と比べると、ややニコチンの計測値が高めであることも特徴でしょう。
そして、何と言っても特筆するべきはカラーリングでしょう。深い紺色のイメージが強いピースでは非常に新鮮な印象を覚えさせる、真紅のようなカラーリングが採用されているのです。
このカラーリングは、ヴィンテージと冠するように5年熟成バージニア葉を使用する当製品イメージに合わせて、熟成したワインのようなカラーリングとして採用されているのだとか何とか。
まぁ、ワインは熟成銘柄ばかりが良いというわけでもないのですけれどね。あくまで、イメージということで。
ちなみに、コルク仕様じゃないワインはワイナリーが「このワインは熟成の価値なし。さっさと飲んじゃって。」と暗に言っているようなものなので、さっさと飲んでしまいましょう。コルクのものは、
ワインって、面倒くさいですよね。物も、者も。
あ、そうそう。それが勉強にせよワイン好きアピールにせよ、やたらに飲食店など公共の場で通ぶる仕草を見せるのは、あまり業界の人からの印象は良くないそうです。わりと複数の方が「やるなら見えないところでやりなさい。場違い。」と言っていました。
本業の方って、意外とプライベートは飾らない飲ん兵衛さんという事が多いですからね。あからさまに気取っているのは、自称ワイン好きか、良くて副業程度の方なのでしょう。
本当に心から何かが好きな方って、他人なんて眼中にないですし、そこには自分すら存在はなく、それを一途に好き好むのですからね。意外と「〇〇が好きな人」っぽく見えて「〇〇が好きな自分が好き人」というのは、多いのです。
あと、本当に何かが好きな方って、ピンキリまで愛しちゃうものですよね。愛の幅がカテゴリーの中で狭いうちは、きっと未熟な証拠なのです。
分かりやすく言うと、時計好きなのかロレックス好きなのか、ワイン好きなのかフランスワイン好きなのか、バイク好きなのかハーレー好きなのか。愛を自称しているようで、実際には足蹴にしている方って、いますよね。
怖い怖い。
外箱を開けると、もはや御馴染みと思えるスチール平型缶です。深いワインレッドカラーが控えめのメタリック調で、何とも高級感あふれるパッケージとなっているのです。
基本的な仕様はザ・ピースと同様のパッケージであり、スチール素材ということもあり非常に頑丈な印象の缶パッケージとなっています。
ちなみに、ビニール包装を取り払った時点で、何だかラムネ菓子を思わせるような、爽やかな甘い香りがフワッと漂いました。いわゆる、森永ラムネの香りなのです。
とは言え、仕様的には完全密封パッケージです。中身の香りが漏れているというよりは、製造の段階で豊かな香りが外箱の紙素材に移ったというような感じなのかな。
内蓋となる完全密封アルミシールディングも、銘柄専用のカラーリングとなっています。中々に気を配りまくっていますね。
あと、やはり先の甘い香りは漏れているという感じではなさそうです。シールディングや缶パッケージに鼻を近づけても、特に香りはしませんでしたから。
というか、微塵も香りが漏れていません。やっぱり、すごいですね。このパッケージ。
紙箱からは、相変わらず甘い香りがします。
いつも通り、アルミシールディングの内側にも、丁寧に中包装紙を完備しています。
ちなみに、この時点で芳醇な香りが解き放たれます。
それはもう、画像の調達なんて後回しにして、いち早く先に進まなければと思わざるを得ないほど。ほんと、いい香りが好奇心を刺激しまくるのです。
シガレット仕様としては、フィルター付き100'sシガレットですね。ピースらしくフィルターはノンチャコールとなっていて、空気穴は小さめのものが2列で配置されています。
ややTar12mgという仕様にしては、空気穴が目立つ印象でしょうか。
デザイン的な意匠としては、あまり特別なものとは感じさせない、至ってピースらしいものと受け取れるでしょう。
うん、もう良いかな。こうして、少しでも香りが飛ぶことすら惜しいのです。
というか、ものすごい良い香り
味・香りについて感想
この煙草は、やはりピースということもあり、職人技が光る煙草となっているのです。
まず、パッケージを開けた瞬間の香りです。尋常ではない芳醇な香りが一斉に漂い始めます。この香りは、とても上等なブランデーを思わせる芳醇な香りです。まるで煙草の香りとは思えず、完全に蒸留酒の香りですね。
その一方で、手に取る一本のシガレットの香りは少し控えめな印象の香りとなっています。多くと比べれば非常に芳醇で甘い香りが心地の良いものなのですが、ピースということとなると控えめと思える塩梅の香りなのです。
具体的には、ピースらしくはあるものの、上モノを除いてピースのベースとなるような香りを残したような印象の香りですね。ピース銘柄の全般に与えられている甘酸っぱい華のある香りではなく、落ち着いた優しい甘さの香りとなっています。
ある意味、分かりやすさにトーンダウンといった印象も覚えるので、これから味わう喫味に自然と関心が向いてしまうところでしょう。
そして、その肝心の喫味の方ですが、こちらも少し特殊な印象に目を見張る出来となっています。
ざっくりと言えば、あまりピースらしさを主張しない、何とも大人な塩梅の味わいとなっているように思えます。特に香りにおいて今までのピースとは在り方を改めているような印象を強く覚えるところで、シガレットの香りと同様に華々しい甘酸っぱさを抑え込んだバランスとなっているのです。
そのバランスにより、これまでのような香りを重視するピースというよりは、味わい全体に意識が向きやすいピースとなっていますね。鼻腔を抜ける香りと、口腔を転がる香ばしさとが非常に均衡した味わいとなっています。
そう、味わい全体の印象としては、華やかというよりも大人しく香ばしいという印象です。これは、煙草らしい香ばしさが相対的に目立っているピースと言えるでしょう。
何よりも、香りのバランス感に今までのピースとは異なるキャラクターを感じるものとなっています。
何と言うのか、枯れたとも違う、角の取れた香りですね。ピースは全体的に分かりやすく華々しくキラキラした印象の香りが特徴的なのですが、この煙草の香りは、そのキラキラエフェクトを除いたような香りとなっているのです。
ザ・ピースの香りが磨き上げられた金やプラチナのような香りなら、アロマ・ヴィンテージはアンティークの銀食器のような香りなのです。正に、ヴィンテージという冠に相応しい香りとなっています。
日本たばこ産業のブレンダーさんって、ほんと、香りの表現が非常に上手なのだと感服せざるを得ません。これぞ職人技という他ないでしょう。
ただし、喫煙後の鼻腔に残る香りや後味は、あまり面白くないかも。
というか、普通かな。なにか嫌な感じが残るわけでもないのですが、特に華やかな香りが残るわけでもないので、この点はピースということもあり少し虚しいところかも。
総じて、中々に新しい味わいのピースなのです。華は控えめであるものの、落ち着いてもなお素敵なものといったような煙草なのですね。
分かりやすく違いを例えるのなら、これまでの平缶入り高級ピース銘柄は香りを重点的にキャラクター化していたところに対して、この煙草は香りを落ち着かせて味わいのトータルバランスに特化したような喫味となっています。今まで甘酸っぱく華やかなピースらしい香りに意識が向きがちでしたが、香りを含め味わい全体で楽しませてくれるアロマ・ヴィンテージは、新しいピースの楽しみ方を発見させてくれることでしょう。
まぁ、ある意味でピース好きは少し首を傾げるピースかも知れません。しかしながら、しっかりとベースにはピースの甘い味わいは感じられますし、何より「ヴィンテージ」というコンセプトは見事に体現された味わいです。
喫していて「ん?」と思うことの全てが「あ、ヴィンテージだからか」と解決するような煙草で、何とも面白いですよ。
やや、一撃の分かりやすい高級感は体感しにくいかも知れませんが、そもそもヴィンテージって、そういうものですよね。趣を理解する姿勢を持って臨み、始めて奥深いものだと感性がキャッチするのですよ。
でなければ、ヴィンテージなんて古いだけのものですから。
あ、そうそう。やはり空気穴が少し目立つシガレット仕様の影響なのかは分かりませんが、やや煙量は控えめな印象でした。それゆえに、物足りないからと過度に燃焼させてしまうようなことは避けたいところですね。
この手の煙草にまで関心を持つ方に、そのような作法を取る方もいないとは思いますが。蛇足と思いつつ、お知らせしておきました。
Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar12mg Nicotine1.4mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol
▼あわせて他銘柄どうぞ▼
小目録「JT Products」へ戻る
大目録「TOBACCO」へ戻る