ラデン・メンソール の喫煙感想
数あるクレテックの中でも比較的マイナーな部類の煙草。紙巻「ラデン・メンソール」を吸ってみた。
銘柄概要
それこそガラムやジャルムで有名な、インドネシア特産の煙草に「クレテック」というものがあります。クローブ(丁子)の成分を使用した、非常に独特な味・香りが特徴の煙草で、マニアックながら意外と日本でも長くに渡り親しまれていたりするのです。
これらは、丁子(クローブ)を使用していることから「丁子煙草」や「クローブシガレット」などと呼ばれたり、丁子の成分の引火作用でパチパチと音を立てながら燃えることから「クレテック」とも呼ばれていますね。
何でも、インドネシアでは丁子がパチパチと音を立てて燃える様を「Kretek::クレテック」という擬声語で表現するのだとかなんとか。
そんな丁子煙草の特徴としては、最たるものは独特かつ強烈なスパイシーで甘い唯一無二の香りでしょう。世界中の喫煙文化を探しても似たものは存在せず、正にインドネシアの固有の味わいといえるはずです。
そして、丁子成分であるクローブオイル(抽出油)を、ふんだんに添加しているため、かなり高タールな銘柄が多いということも大きな特徴と言えます。多くの一般的な紙巻しか知らずにクレテックのスペックに目を向けると、驚くこと間違いなしですよね。
何食わぬ顔でTar40mgオーバーというものもありますから。
ただし、ジャルムの一部銘柄などはタール数値が一桁代のものもあります。しかしながら、先の通りで高タールの要因は丁子煙草の最大の個性である丁子の抽出油によるものなので、必然的にタール数値が下がるほど丁子煙草としての個性は薄れていくわけですね。
ちなみに、このラデン・メンソールはTar16mgとなっています。他の丁子煙草銘柄とは異なり、珍しいことに日本では単独ラインナップとなっています。本国でのバリエーションは、知りません
Radenというものの意味も、私には分かりません。人の名前なのか、地名なのか、はたまた日本の螺鈿と何か関係があるのか。
アジアの情緒あふれる建物やレリーフがデザインされていて、しっかりとMADE IN INDONESIAの表示も記載されています。
また、フリップトップには12 FILTER KRETEK CIGARETTESと、12本入りのフィルター付きクレテックシガレットであることが表示されていますね。
かなり好みのデザインなのです。
一般的な20本詰めキングサイズのパッケージと比べると、シガレットの長さは同等なので箱の高さは変わらないものの、入り本数が異なるためコンパクトなパッケージとなっています。インドネシアのクレテックシガレット銘柄は、入り本数が独特なものも多いという特徴がありますよね。
一般的には20本詰めというイメージが強いと思いますが、この手の煙草では20本詰めであることの方が稀だったりするのです。
フィルターチップは、何ともインドネシア銘柄らしい情緒を感じさせる、独特の風合いのものが使われています。ガラムやジャルムなどでも使われているような、どこか懐古的な趣を漂わせるフィルターチップですよね。
仕様としてはノンチャコールのプレーンフィルターが使用されていて、ほんのわずかにフィルターチップには甘味が感じられます。
丁子煙草もタール数値が20mgを下回ってくると、ライト煙草らしくシガレットデザインに異国情緒感が薄れてくることも多いですよね。しかしながら、このラデン・メンソールはTar16mgという丁子煙草としてはライトクラスながら、中々に雰囲気を保っていてくれているので好印象なのです。
丁子煙草といえば、丁子の抽出成分が巻紙にシミを作るというのも醍醐味なのです。このラデン・メンソールは、その中でもシミが多い印象です。他のブランドのTar10mgクラスでは、ここまでシミは浮き出ないと思うほどですね。
このシミが多ければ多いほど、ふんだんに丁子成分が使用されているのかなと思うと、何だか嬉しいポイントかも知れません。
吸ってみた感想・味・香り
この煙草は、数値的には比較的マイルド志向ながら、しっかりと丁子煙草らしいテイストを味わえる煙草となっているのです。
まず、シガレットの香りですが、良いですねぇ。アジアンビューティーなのです。
ただ、思いのほかシガレットの香りは丁子煙草としては弱めかなと思えるところでもあります。それでも十分に強烈な香りですが、ぶわっと香り解き放たれるガラムのよう感じではないのです。
しかしながら、喫味の方は、しっかりと丁子煙草です。
恐らく、競合といえばガラムのヌサンタラ(Tar18mg)やシグネチャー(Tar15mg)のメンソールあたりかと思うのですが、それらよりも丁子煙草の個性は強いと思えるところです。しっかりと丁子煙草の甘くフルーティーでスパイシーな香りが、強烈に楽しめます。
そして、組み合わさっているメンソールも中々に独特な印象なのです。先の競合と比べると、それらよりもメンソールのテイストはガラム・メンソールに似ているかも知れません。
何というのか、がっつり本腰の丁子煙草は、丁子煙草としての味わいもさることながらメンソール感も清涼感というよりはフレッシュな酸のようなニュアンスであり、独特なものと思っています。このラデン・メンソールは比較的ライトながら、メンソール感が高タールな丁子煙草のメンソール銘柄のような感じなのですよね。
それでいて、全体的には数値相応にマイルドという。何とも良いとこ取りをしたかのように思える煙草となっているのです。
マイルドにはしているものの、このような味わいや巻紙のシミの多さから察するに、あまり丁子成分の量そのものはマイルドにしていないのかもと思ってしまいます。
私的には、ガラムのヌサンタラ・メンソールよりも、しっかりと丁子煙草らしさが楽しめて、かつ吸い応えは相応程度にマイルドなので、非常に好印象なのです。
何より、このタール数値で、あの独特のフレッシュ感。それが楽しめるというのは、この煙草の特徴であり、取り柄なのかなと思います。
パッケージのデザインも含め、丁子煙草で最も好きな銘柄かも知れません。
Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar16mg Nicotine0.7mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol
▼あわせて他銘柄どうぞ▼
小目録「Other Products」へ戻る
大目録「TOBACCO」へ戻る