Camel Black Box を吸ってみた

喫煙に関する内容を含みます


 概要:紙巻「キャメル・ブラック・ボックス」の喫煙感想
Camel Black Box

 一度は完全に国内から姿を消していたキャメルに新たに加えられた銘柄。紙巻「キャメル・ブラック・ボックス」を吸ってみた。


 世界初のアメリカンブレンドシガレットとして登場したといわれているキャメルは、RJRの擁する銘柄であることでも有名ですよね。その後にM&Aにて同社がJTに買収されたりの紆余曲折な経緯も有名な話で、大震災の影響による販売銘柄削減の対象になり、国内取扱が完全に途絶えたことも記憶に新しいのです。

 そして、RJR時代のターキッシュによる日本人の嗜好性から遠く離れた癖の強い喫味のキャメルといい、JT時代のナッツフレーバーへシフトしたスムーステイストのキャメルといい。ここ日本では遺憾なく不遇っぷりを発揮し、そのラクダも完全に姿を消したわけですが。

 何故か再登場。

 しかも、従来のキャメルのような野暮ったさも無い、高級外車のようなデザインで。

 エレハモのエフェクターが、まさかのブティック系に路線変更したかのような。

 ちなみに、このキャメル・ブラックは以前よりヨーロッパ各地を中心にで販売されているものであるらしく、キャメルの国内ニーズの調査も兼ねて今回の国内発売に至った様子なのです。日本に限っては売れないのに熱狂的なファンが多い状況なのか、メーカーも完全廃止には少し躊躇があるのでしょうね。

 せっかく買収した国際的銘柄でもあるわけですし。

Camel Black Box

 パッケージ背面のデザインは、至極スタイリッシュ&シンプルに纏められているのです。総じて外観から感じることは「馴染みの無いキャメル」であり、キャメルらしい野暮ったさを感じないスタイリッシュなデザインと言えるのではないでしょうか。

 日本人にとってはキャメルとしてこそ賛否両論なパッケージデザインかも知れませんが、とてもヨーロッパらしいデザインは素敵なものですよね。

 ちょっと、ダビドフっぽい。

 あら、素敵。


Camel Black Box

 パッケージは高級志向銘柄に多いコーナーカットタイプなのですが、よくあるストレートなものではありません。正面と背面の縁にカーブを描いた独特の形状のパッケージで、正面のラクダは切り抜きによるデザインとなっています。 

 かなり珍しいデザイン性ですね。

Camel Black Box

 インナーカットの形状もパッケージと同じようにアーチを描いていたりして、中々に凝っています。

 また、中包装紙には「BLACK」という文字とキャメルのトレードマークでもあるラクダが添えられていたりと、中々にコダワリを感じることが出来るのです。 色んな箇所にオールドジョーが添えられているので、オールドジョーの頭数を数えてみるのも面白いかもしれません。

 私は数えていませんけれど。

Camel Black Box

 スタイリッシュな外観に似合わず、シガレットのフィルターチップはコルク柄となっているのです。しかしながら、チップにデザインされたラクダのシルエットはスタイリッシュな印象であり、何だか調和が取れていないような気がしないでもない。

 キャメルはコルク柄でないと、と言う方も多いのですかね。

 空気穴は小さいものが間隔を広く1列で、以前のキャメルと同様にチャコールフィルターを採用しています。


味・香りについて感想


 この煙草、気になるところは「RJRかJTIか、どっち寄り?」ということなのかなと勝手に思っています。吸ってみた感想として「どちらかというとJTキャメル」といった感じの喫味に仕上がっているのです。

 ドイツ製ということでJTIの流れを汲んでいることを察することも出来ますが、それでも以前に国内で販売されていたJTのキャメルのような淡白な印象は全くありません。私はRJRキャメルを吸ったことがないのですが、それとは違うことも断言できます。

 そして、JTキャメルは吸ったことがあるので、それとも違うと断言できます。

 シガレットからは蜂蜜を思わせる甘く心地良い香りが強めに放たれていますし、喫味は非常に洗練された甘さを感じる吸い心地も豊かなもので、それでいてスムーステイスト。これは、かなりレベルが高いのです。

 チャコールフィルター製品ながら、まるでプレーンフィルター製品のようにストレートかつダイレクトな煙の質感。それでいて、しっかりとチャコールフィルター製品らしく雑味は抑えられているという優秀な仕上がりです。プレーンフィルター製品のストレートな味わいが好みだけれど、どうにも雑味が気になってしまう方には「いいとこどり」のように素敵と思える味わいでしょうね。

 特にローカライズは施されていないということもあり、洋モクのリアルテイストを楽しめる貴重な銘柄なのです。

 妄信的に「RJRのターキッシュ万歳!」な方や、スパスパ喫煙で煙草の正しい楽しみ方を忘れている方には、まるでオススメ出来るものではないのでしょう。しかしながら、そんな人には吸ってほしくないとすら思えるほどのクオリティです。

 箱からシガレットを出し、シガレットの香りを楽しみ、火を点け、ゆっくりと一服。この煙草の持つ甘さが心から美味と感じた時、それが一つのステップアップとも思えます。

 コーヒーなどにも合うとは思いますが、あまりドリンクなどとは合わせない方が煙草の味わいを邪魔せずに楽しめそうですよね。間違っても酒に合わせるような味わいではないというか、酒と合わせるのは粗末この上ないという印象もあります。醸造系の酒は論外で、いいとこ許せるなら蒸溜系のハードリカーといったところでしょうか。

 総じて、メンソールシガレットに傾倒過多な市場で、どう立ち回り、どう支持を得るのか、とても気になるところです。偏食ならぬ偏喫な愛煙家が増えてきた今、この煙草で煙草の本当の良さに気付いてくれる人が増えれば、何だかとっても楽しいことになりそうなのです。

 ダブルカプセルのメンソールシガレットなど良いとは思うけれど、もうネタでしょ。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar10mg Nicotine0.8mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol


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