Fly Racing Trekker ヘルメットを買ってみた・レビュー

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 概要:バイク用オフロードヘルメット「Fly Racing Trekker」のレビュー

Fly Racing Trekker

 バイクで走行するときに必要な「ヘルメット」というアイテム。

 長らく、私は教習の頃より「Bridge Union」というブランドのジェットヘルメットを使用していましたが、そのヘルメットのレーシンググリーンカラーが後に購入したSR400の30周年アニバーサリーモデルの車体色と非常にマッチしていたのですね。

 しかし、せっかくWR250Xというバイクに乗り換えたのだから、気分も一新して新たな世界の開拓にもトライしてみようかなとか思ったのです。今回は、そのヘルメットのインプレッション・レビューとなります。


 ということで、ヘッドラインの通りに新しくヘルメットを買いました。アメリカは「FLY Racing」というメーカーの「Trekker」というモデルです。マイナーチェンジバージョンとなる2015年モデルとのことです。

Fly Racing Trekker

 いわゆる「オフロード・モタードヘルメット」になるのでしょうか。そのカテゴリーでは比較的安価であり、ゴーグルと同時使用が可能なシールドが装備されている点などが特徴でしょう。シールド付きということでバイザーもコンパクトですし、どちらかと言うとアドベンチャー的な向きの強い印象のヘルメットなのです。

 それらしいフォルムでありながら、いわゆる「猛禽類」になりすぎないラインですね。もっとキレッキレのオフロード&モタードデザインなものに憧れていたのですが、まぁ、これが今の自分には向いているかなと。

 ちなみに、賛否両論に分かれそうな色ですが、視認性第一で「Hi-Vis Yellow」という蛍光黄色のような色を選びました。ただし、グロスタイプではあるものの国産一流メーカーのソレとは質感も異なり、妙な大味感を漂わす塗装が良い雰囲気となっているのです。

Fly Racing Trekker

 バイザーは取り外しが可能となっていて、取り外し後のアタッチメントも同梱されています。シールドも取り外しが可能で、さらにはシールドとゴーグルを同時に使用することも出来ます。バイザーは、有無で印象も大きく変わりますね。

 ちなみに、付属のクリアシールドが気に入らなければカラーシールドが別途で売られていますが、この2015年モデルには2015年モデル用のシールドでないと使えないとのことです。マイナーチェンジ前の2014年モデルの在庫が残っている内は要注意です。今後のモデルもオプションの互換性には気を付けた方が良いかも知れませんね。


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Fly Racing Trekker
Fly Racing Trekker

 いわゆる「アウトレット品」を買ったので、化粧箱は傷んでいますし本来の梱包かは知りません。しかしながら、しっかりとメーカーロゴ入りのヘルメットカバーに包まれていました。ヘルメットですし、外国製ですし、大体こんなものでしょう。

 ところで、この毎度のヘルメットカバーです。私はトランポで遊びに行くこともないですし、いくつもヘルメットを持つわけでもないので、どうしたものかと思ってしまうのですよね。あれば何かに使うけれど、もったいないので適当な不織布で構わないものです。

 ちなみに、Bridge Unionのジェットヘルメットは本体の質感こそ上々でしたが、梱包の方は段ボール詰めで帽体が不織布に包まれていただけでしたね。何となく欧州と米国の意識の差を垣間見た気がします。

 日本人も、文化・伝統と関連性の低い無駄な消費を可能な限り避けるよう意識するべきですよね。


Fly Racing Trekker

 あと、チンガード部分には開閉可能なベンチレーションが設けられています。ただし、突き出たチンガードの構造上では普通に風が巻き込むため、一般ツーリングユースなら閉めっぱなしでも大差は無い感じですね。

 あくまで、アグレッシブに楽しむ場合においての結露防止と考えれば良いのかな。


Fly Racing Trekker
Fly Racing Trekker

 他にも複数箇所にベンチレーションが設けられています。その数は開閉可能が5つで常時開放が6つと、合わせて11のベンチレーションなのです。頭頂部のベンチレーションは、雨に降られると雨漏りしそうな臭いがプンプンしますね。

 また、帽体頭頂部のプラネジでバイザーの突き出しを2cm程度の範囲で調整が出来ます。しっかり、この手のヘルメットの基本は押さえているようです。

Fly Racing Trekker

 ちょっと気になるのは、このシールドです。標準で装着されているクリアシールドは「カコッカコッ」という感じで段階的に開閉するタイプで、勝手に下がってきてしまうことはないでしょう。しかしながら、開閉感はスムースとは言い難く、動きが非常に渋い上にクリック感も無いため少し気持ち悪い感じですね。

 シールドそのものも柔軟性があるため、片手でシールドの端を持って開閉すると、やや不安になる捻れ方をするので無駄に気を使わせてくれるのです。全体的な作りは印象として大味ですが、これら可動部は全体的にチープな印象といった感じです。

 ちなみに、シールドは最大まで上げれば視界から消える位置まで上がりますが、上げれば上げるほど開閉動作が渋くもなります。このヘルメットはゴーグルとシールドの同時使用が可能のなので、普段はシールドは上げっぱなしのゴーグルメインで使用し、雨などの緊急時にシールドを下げるといったような使い方が向いているのかも。

 まぁ、でも、特に気になる歪などは感じられないので、全く及第点のシールドですよ。UVカット機能に関して全く触れられていない点は、やや私的にマイナスポイント。

Fly Racing Trekker

 あと、このマイナーチェンジを実施した2015年モデルからシールドにはストッパーが付いているとのことで、旧モデルとのシールドの共有は不可能なのだそうな。リプレイスシールドを購入する際は、新旧対応のチェックをお忘れなく。

 ただ、このストッパー、何のために付け加えられたのか今ひとつ分からないのですよね。それも何故かというと、そこそこに開閉には力を使うシールドなのでストッパーは要らないのではと思ってしまうからなのです。


Fly_Trekker_11cFly Racing Trekker

 内装も特に不足は無い感じです。あご紐はワンタッチではなく、ツアークロスのようにベルトの端にボタンホックが付いているオーソドックスなものですね。

 不満とすれば、このボタンホックのメス側フラップが非常に邪魔なデザインとなっているので、中々に装着が面倒だったりすることですかね。バックル側のベルトがゴチャゴチャとクリアランスが少ないために、手探りでのベルト通しが難く、グローブを着用した状態での脱着は不可能でしょう。


▼結局の感想


 結論から言うと、中々に良いです。

 このトレッカーはフライレーシングのヘルメットの中でもエントリーモデルと言える位置付けですし、全体的に価格相応のチープさというか「大味感」がプンプンします。しかしながら、これが何故か嫌な気持ちにはさせない何とも魅力的なヘルメットなのですよね。

 何より、中々に軽量ですし、気兼ねなく使用することの気持ち良さを感じさせてくれるのです。気持ちだけなら、もっとガッチガチのオフモタメットに憧れていますが、かなり気に入りました。

 ちなみに、海外ヘルメット・イン通販ということでサイズの選択には悩みましたが、定番文句の「海外ヘルメットはワンサイズアップで」に倣いLサイズを選び、見事に快適フィットといったところ。Bridge Unionのジェットも海外ヘルメットなのですが、こちらはMサイズを選び非常にタイトな装着感だったので定番文句にも納得し、今回は少し余裕があってもいいかなと思ってのLサイズなのです。

 私、外人相手ならSでもMでも、もといMでもLでもイケるようです。

 また、私は視認性という安全性も兼ねて「Hi-Vis Yellow」という蛍光色系黄色のカラータイプを選びました。これがまた、ツーリングなんかでは役に立ち過ぎるくらい目立つ色と、とりあえず人様の役にも立っているようですし、よかったよかった。

 ちなみに、そこまで遮音性は高くないため、オフロード・モタードヘルメットらしく風切音は目立ちますね。Bridge Unionのジェットヘルメットが殺人的な遮音性なので、このTrekkerを装着して初めてWR250Xに乗った時には「こんなにエンジン音が煩いのか」とか思いました。

 何はともあれ、似たような傾向のモデルだと、有名どころはツアークロスなどといった超高級品になってしまいます。その中で、比較的安価で手に入れられる点は非常に素敵なのです。

 意外と、この黄色、色んな服装に馴染むしね。

 数年使用しての追記:特に事故も無く、ヘルメットも問題ありません。強いて言うなら、エントリーモデルらしく塗装のクオリティは並なのでしょうか、至近距離で視認が出来る程度の焼けによる部分的な色褪せが発生してきました。


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