Forte Original を吸ってみた

喫煙に関する内容を含みます



 概要:葉巻「フォルテ・オリジナル」の喫煙感想

Forte Original

 まさかの20本入り250円でリリースされた価格破壊な製品。葉巻「フォルテ・オリジナル」を吸ってみた。


 このフォルテという銘柄は区分としては葉巻となるものの、より手軽に楽しめるようにとシガレット形状をしたリトルシガーというジャンルに属する製品です。なり形はシガレットながら味わいはシガーという、いわゆる葉巻と紙巻の合の子のようなものですね。

 そんなフォルテは、まさかの一箱が250円という価格破壊路線にて日本に上陸したことでも話題の銘柄です。かなり小振りなパッケージとなっていますが、きっちりと20本入りの製品となっています。発売に際してのキャッチコピーとしては「たばこ代いくらかかってますか?」と全力で価格を武器にしている銘柄でもあり、その上で「長さは短く太さは細目のシガレットですが喫煙時間は長め」と、流行りの燃焼時間が長いという特性も謳われていますね。

 ちなみに、先の通りにフォルテはリトルシガーという葉巻に区分される商品であるため、タールやニコチンの計測値は明示されていません。しかし、取り扱い元によると「フォルテ・オリジナルはTar15mg~Tar18mgの感覚で楽しめます」と紹介されているのです。今の御時世では、決して万人受けするような数字ではないことは否めないこと山のごとし。

 また、タールバリエーションのように「Tar11mg~Tar14mgの感覚で楽しめます」と紹介されている「フォルテ・ライト」という製品も同時に発売されています。こちらもライトとはいえ、やはり感覚的に「タール数値が高い」という印象は拭えませんね。

 何はともあれ、安煙草とよばれる旧三級品も、段階的な税率改正により値上がりしている御時世です。このフォルテは煙草において底値といっても過言ではない点こそ、現代の市場に対して最大の魅力なのでしょう。

 そうそう、中々に特殊銘柄な雰囲気の煙草ではありますが流通はメビウスやケントなどと同じように一般流通なので、いわゆる「どこでも売れる商品」となっています。頼み込めばコンビニなんかでも取り扱うことは可能なはずですよ。

 間違いなく嫌がられるでしょうけれどね。


Forte Original
Forte Original

 中々に趣を感じさせてくれるパッケージデザインは、正しく洋モクらしいものとなっているのです。銘柄にもなっている「FORTE(フォルテ)」という言葉は、英語だと「良いところ」という意味だそうですが、音楽用語では「強く」という指示を出すための強弱記号でもありますね。この銘柄の場合は、恐らく前者でしょうか。


Forte Original

 パッケージサイズはホープ銘柄と殆ど変わらないサイズとなっています。そんなホープ銘柄は小さい箱に相応しく10本詰めとなっているものの、このフォルテ銘柄は確かに20本詰めの製品となっているのだから、パッと見では誰も予想すらしないですよね。

Forte Original

 価格の安さと相まって中々に謎要素を感じさせてくれるフォルテ銘柄ですが、パッケージサイドの情報によるとインドネシアのクドゥス県で製造されていることが分かります。しかしながら、日本側のインポーターであるインターコンチネンタルの表記はあるものの、肝心なインドネシア側のメーカーに関しては一切の表示がありません。

 ちなみに、それっぽく見える「MADE BY PT I.U.I.」というのは、インドネシアにおいて「株式会社」といった意味で使われる「Perseroan Terbatas」という言葉の略である「PT」と、恐らくは工業の事業許可を意味する言葉である「Izin Usaha Industri」の略である「I.U.I.」ではないかと思います。要するに「インドネシアで工業の事業許可を取得して製造しています」という表記であると思われるため、特にメーカーを示しているわけではないと考えるのです。

 ここからは勝手な考察と憶測なのですが、インドネシアの煙草メーカーというと、一つは日本でも有名な「Gudang Garam(グダン・ガラム)」ですね。続くはガラムのライバルでもある「Djarum(ジャルム)」かと。その他にも大手は「HM Sampoerna(サンポルナ)」や「Wismilak Inti Makmur(ウィズミラク)」に、ブリティッシュアメリカンタバコのグループである「Bentoel Internasional Investama(ベントール)」など、この他にも小さな会社まで含めると「Nojorono(ノジョロノ)」など意外にも数多く存在します。

 そして、この中でクドゥス県に所縁のあるメーカーはというと「ジャルム」か「ノジョロノ」くらいであるようなのですが、このフォルテは先の画像の通り日本へのインポート業務をインターコンチネンタル商事が請け負っていることは知ってもらえたかと思います。そんなインターコンチネンタル商事はというと、実は「ジャルム」のインポートも行っていたりするのです。

 ということで、この「フォルテ」と「ジャルム」はともにインドネシアのクドゥス県で製造されている銘柄であることが分かりました。そのクドゥス県を拠点とするインドネシアの煙草メーカーの有名どころはというと、それは「ジャルム」と「ノジョロノ」であり、今のところノジョロノは日本への進出はしていないようです。また、フォルテもジャルムもともに日本へのインポート業務はインターコンチネンタル商事が請け負っていることも分かりました。

 いやね、詰まるところ「フォルテ」は「ジャルム」が委託製造しているのではないかと、そう予測するわけなのですよ。もしくは、クドゥスには他にも「Pt Prima tobacco harum industry」や「PT. Martindo Inti Tobacco Industry」などといった製造元の所在も確認が出来るので、インターコンチネンタルもジャルムもフォルテに関しては特に触れていないあたりから察するに、比較的小規模な製造元にノーブランド品として委託製造させているのか。

 もちろん、真相は確認もしていませんし知り得ません。あくまで考えることが楽しいだけなのです。インドネシアは大小と様々な煙草製造業が存在しますから、何とも言えませんよね。

 何より、世界的大手から町工場規模までと、数多くの煙草企業が存在するインドネシアは非常に面白い国なのです。

Forte Original

 パッケージは小振りながらも一般的なシガレットボックスと同じようにヒンジリッドとなっています。このミニチュア感が何とも言えない愛嬌とは裏腹に、作りは非常に良く出来ていてチープさは全く感じないのですが、どことなくシャビーな感じが良い雰囲気です。

 これ、かなりオシャレなパッケージではないでしょうか。


Forte Original

 かなり短く細いシガレットは独特そのもの。このフォルテはリトルシガーということで、煙草葉を加工して作られる「シート葉」による巻きや茶系のフィルターチップなど、シガレットは相応のデザインとなっていますね。このオリジナルでは特に空気穴は施されていませんが、吸いやすさを重視してかフィルターにはチャコールフィルターが使用されている点も一つの特徴ではないでしょうか。

 ちなみに、画像は100'sシガレットに見えてしまうかも知れませんが、実は一般的なキングサイズのシガレットとの比較となっています。太さはスーパースリムシガレットよりも0.5mmほど僅かに太く、フィルターパートはエコーなんかのレギュラーシガレットと同等な長さとなっているのです。


味・香りについて感想



 この煙草は、価格のわりには満足度も高い程度に仕上がっているのです。

 まず、リトルシガーということで気になるシガレットの香りは、特に何と特筆する香りも無い煙草葉の甘辛い香りが微量と感じられるものとなっていますね。フレーバー等の加香は施されていないようです。特徴的な価格を鑑みるに、主喫シガレットの代替というニーズも多そうなブランドですし、このスタンダードなシガレットの香りには安心感を覚える方も多いでしょう。

 喫味の方は、やはりリトルシガーということなので、紙巻とは異なる葉巻系の味わいとなっています。ほんのりとミルクチョコのような甘味があり、控え目ながらコクも感じられますね。口当たりもシガー系にしては柔らかく、正にシガレット感覚で楽しめる出来は中々に良い塩梅ではないでしょうか。

 ただし、やや化学物質感というのか、苦味の中にエグ味や強めのタール感といった雑味も確かに感じられるので、特異なサイズのシガレットにより少しハードルは高いのですが、クールスモーキングは是非とも心掛けたいところ。

 しかしながら、先の通りに口当たりは意外と柔らかいので、あまり気にしないのなら特に普段のシガレットと喫し方を変える必要は無いのかな。

 紫煙の香りも特に何と特別な香りではないため、この点も気にする方にとっては嬉しいところなのしょう。

 火種は少し弱めなので、風の吹く屋外では煩わしさを覚えるかも知れませんが、やはり口当たりの良さに甘えるが良い感じで口数を増やせば大して気にはならないと思われます。

 総じて、意外にも口当たりの良さと香ばしい甘味が心地の良い、中々に良いと思える煙草です。間違いなく価格以上の価値は見いだせるでしょう。

 シガーと見てもシガレットと見ても、多くが一見で抱く安かろう悪かろうなイメージとは裏腹に、しっかりとした味わいを呈してくれる煙草です。中々にハードルは高めな「Tar15mg~Tar18mgに相当」と打ち出されてはいますが、それよりは口当たりの良さにより少し軽めに感じられる吸い心地で、現代的嗜好性には少しだけマッチしていると思いますしね。主喫がTar10mg以上のシガレットであるなら、特に問題は無いかと思われます。

 参考までに、私はライト煙草をライトに楽しむことも多いライト喫煙者ですが、取り立てて何が障ることも無く楽しむことが出来ました。あまり販売元の掲示するタール数値は気にせず、主喫銘柄がTar10mg以上か以下なのかを境にオリジナルかライトかを選べば良いのかと。

 う~ん、この甘味、それにしても中々に良いよなぁ。

 価格といいパッケージも良い感じだし、これはアリかも。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar---mg Nicotine---mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol


▼あわせて他銘柄どうぞ▼
小目録「Cigar & RYO Products」へ戻る
大目録「TOBACCO」へ戻る