Kent Taste Plus 6 KS Box を吸ってみた

ケント・テイストプラス・6・KS・ボックス の喫煙感想

 少し安めの価格のテイストプラスシリーズはTar6mg。紙巻「ケント・テイストプラス・6・KS・ボックス」を吸ってみた。


銘柄概要

 現行のケント銘柄と同じように「ジェットフィルター」という口元側の5mm程度を筒状にすことにより煙の整流効果を高めうという特殊なフィルターを採用し、更には「厳選バージニア葉使用」と「人工添加物不使用」という手間の掛かっていそうな仕様も併せ持つシリーズが、このテイストプラスシリーズです。しかも、それら手間隙仕様に反して、同ブランドが展開する「細くても安い」という一面で好評を博す「ナノテック」や「エスシリーズ」に倣った価格設定となっています。このような要素からは、同社が得意とする分野でもあるスーパースリムシガレットに抵抗を感じているユーザーの取り込みを図っているような様は容易く察することが出来るかと。

 ちなみに、テイストプラスシリーズのタールバリエーションは、このTar6mgを下限に打ち止めとなっていますが、これはケントの売り上げの要がTar1mg製品となっているために、その築き上げたポジションはリスクに晒したくないということなのでしょう。残念かはさて置き、取分けTar1mgユーザーは「低価格」という要素にウエイトを据える傾向が強いことはエスシリーズなどの登場による推移から察するに否めませんしね。変に内部競争して売り上げを下げるなんて、滑稽もいいとこですし。

 ・・・が、同社の製品を主喫している顧客も多く流れるでしょうね。

 だって、安いし。Tar1mgと同じように人気のクラスですし。

 パッケージ背面は最近のケントのデザインに倣ってギラギラのシルバーカラーとなっているのです。

 また、このTar6mgでは差し色が淡いシャンパンゴールドのようなカラーとなっていて、調和性を感じさせるような色合いとなっていますね。ちょっとケントらしくない配色のようにも思えますが、どうなのでしょう。

 あまり私的には好みのデザインではないのですが、この濃紺とゴールド&シルバーというカラーの組み合わせは、何だか中堅高級セダン車を連想させるような色合いに思えます。

 差し色の無いモノトーンな感じのフィルターチップは、柄物のわりに控え目な印象。このシリーズも最近のケントに倣ってジェットフィルターを搭載しているので、フィルターの口元側は5mm程度が筒状となっています。


吸ってみた感想・味・香り

 この煙草は、タールバリエーションのTar10mgやTar8mgと比べて甘味が最も目立っている印象を受けるので、現行のケントにしては穏やかな質感と味わいが特徴的なテイストプラスシリーズのバリエーションの中では、最も個性の生きた印象に仕上げられているのです。

 このテイストプラスシリーズは、同じくジェットフィルターのスタンダードなケントと比べると、ジェットフィルターらしいエッジが丸くなっている分だけ柔和な質感の吸い心地となっているのですが、このTar6mgはシリーズで最も柔らかい吸い心地となっています。タール数値が適度に抑えられているからか、ジェットフィルターのケントらしいハッキリとしたボディの輪郭は程良い具合に刺々しさが抑えられていて、その分だけ味わいに厚みを感じることが出来るのです。同シリーズの高タール版で感じたボディの芯の辺りにいる酸味や、グッと来るストレートなアタックの強さなんかは抑えられていると思います。

 まぁ、それなりに酸味は感じますが、比べれば非常に控え目なので、一癖ある味わいも程好くマイルドになっているといったところ。そんな中で、ほんのりとした香ばしい甘味だけが据え置かれているというバランスの構図なので、相対的に甘味が目立つのでしょうね。これは素朴な香ばしさの甘味なので毛色は異なりますが、今のところ、最もTASTEK仕様のケントに近い質感ではないでしょうか。

 ただ、やはりジェットフィルターらしくアタック感は他銘柄の同クラスよりも強いので、およそのTar6mgという仕様からイメージする吸い応えよりは強めに感じる喫味ではあります。それでも、すぐに吸い慣れると独特のアタック感は感じ方も薄らいで、柔らかいとすら思えるようになる口当たりの柔軟さは、テイストプラスシリーズのタールバリエーションの中ではTar6mgだけが持つ武器であったりするのです。順当に軽量版らしく、癖もマイルドに仕上がっているので、基本の個性が強いジェットフィルター仕様のケントとしては「ちょうど良い」とすら思えますね。

 ちなみに、テイストプラスシリーズでは唯一、スタンダードなケントの「ケント・6」とタール数値が一致しているTar6mgですが、それと比べると違いは更に顕著となっています。あちらは、めっさアタック感が強く、ジェットフィルターよろしく全開なエッジの際立つパンチ系の喫味で、この煙草のような柔和さや温かみは持ち合わせていないですし。

 スタンダードなケントとテイストプラスシリーズの違いは、コーヒーに例えると非常に分かりやすく、ブラックコーヒーのストレートで輪郭がハッキリとしたパンチのある味わいがスタンダードなケントの持ち味であることに対して、テイストプラスシリーズは、それをオリジナルにミルクと砂糖を加えたような味わいとなっているのです。タール数値が低い分だけ、この煙草は、より口当たりも優しいということ。

 価格こそ安いけれど、中々に上品でありながら癖も携える素敵な煙草ですよ。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar6mg Nicotine0.6mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol


▼あわせて他銘柄どうぞ▼
小目録「BAT Products」へ戻る
大目録「TOBACCO」へ戻る