Lark Extra Lights KS Box を吸ってみた

喫煙に関する内容を含みます



 概要:紙巻「ラーク・エクストラ・ライト・KS・ボックス」の喫煙感想

Lark Extra Lights KS Box

 旧フィリップモリスからブランド統合されたラークはTar3mg。紙巻「ラーク・エクストラ・ライト・KS・ボックス」を吸ってみた。


 かつてはフィリップモリスというブランドであった煙草がラークへブランドを統合し、今日まで引き続き販売されている煙草ですね。詰まるところブランドはラークに変わりましたが、その実は旧フィリップモリスという内容の煙草なのです。

 その経緯からも察しの通り、チョコレート系の香料を使用しているとされるラークではありますが、この煙草は旧フィリップモリスです。フィリップモリスはバニラ系の香料を使用しているとされていますので、ラークである点はブランドのみといったところでしょう。メーカーはブランド統合の際にも「ブランドのみの変更」て謳っていましたし、PRO-NEXという旧フィリップモリスから採用されていた独自の低臭気仕様を引き継いでいる点を鑑みても、煙草そのものの内容は変更が無いようですね。要するに「ラークじゃないラーク」なのです。

 さらに、そのブランドの統合も記憶に新しい2016年。この煙草は旧来のラークのTar3mgであるエクストラ・マイルドと銘柄統合されるようです。その一連の詳細レポートを別記事にしていますので、良ければご覧になって下さいな。

 ※関連記事:ラークは味が変わったか検証してみた


Lark Extra Lights KS Box

 このシリーズはフィリップモリスの頃より引き続きで、パッケージ形状はラウンドボックスとなっています。ブランドはラークに様変わりしても、どことなくフィリップモリスのキャラクターを感じさせるデザインなのです。

Lark Extra Lights KS Box

 パッケージ背面には採用時より変わらずに記載され続けているPRO-NEXの説明書きと、ビニール外装では銘柄統合に関する案内がプリントされていました。フィリップモリスの頃に途中から採用され始めたPRO-NEXは、巻紙に香り成分を含むマイクロカプセルを仕込むことにより臭いを軽減するというものです。


Lark Extra Lights KS Box

 銘柄統合に際して、パッケージにはインサーターが仕込まれていました。このようなインサーターは同じく統合対象のエクストラ・マイルドにも仕込まれていたのですが、内容は微妙に異なるものとなっていますね。こちらの旧フィリップモリスにあたる銘柄に仕込まれているインサーターの方が、やや突っ込んだ細かい内容となっているのです。

 そのインサーターの内容によれば統合後の銘柄は味わいに変更が無く、引き続きPRO-NEXを採用しているというように受け取れるところでしょうか。しかしながら、同じく統合対象のエクストラ・マイルドのインサーターでも「味わいそのまま」と同様に謳われているため、あまり信憑性は高くないとも言えるでしょう。出どころも異なれば味わいも全く異なる2つの品で、それぞれともに統合後も「味わいそのまま」というのは不合理な話ですからね。

Lark Extra Lights KS Box

 このブルー・スムース・ラベルの中包装紙は、フィリップモリスの頃より引き続きでペーパータイプが採用されています。従来の銀紙よりも製造エネルギーを抑えることが可能で、環境に優しいと注目されている仕様ですね。現状ではメンソール製品での使用例が少ない点に疑問は残りますが、従来の銀紙と同等の保存性能を有しているとか。

 そう、この環境重視なペーパータイプの中包装紙はアメリカンスピリットでも採用されていますし、今後はスタンダードなラーク銘柄でも採用されるようです。ただし、従来の銀紙と同等の性能を有しているとされていながら、その使用例は今のところノンメンソール製品に偏っています。メンソールとの相性は悪いのでしょうかね。

Lark Extra Lights KS Box

 フィルターチップのデザインでは、さり気なくフィリップモリスであったことをアピールするように「PM BLEND」と記されているのです。仕様としては非常に細かな空気穴が6列で配されていて、多くの銘柄と同じようにチャコールフィルターが使用されています。おおよそエクストラ・マイルドと変わりはない様子ですね。


味・香りについて感想



 この煙草は、PRO-NEXらしい甘さが旧フィリップモリス譲りな、正にラークじゃないラークとなっているのです。

 シガレットの香りは、この煙草と同じように旧フィリップモリスから引き継がれたシリーズのタールバリエーションであるTar5mgやTar1mgと比べると、何とも弱々しい加減の香りとなっていますね。ただし、このような傾向は多くのTar3mgというタールバリエーションに散見されるものだったりします。キャスターなんかも、何故かTar3mgだけは異様にシガレットの香りが薄いですから。

 その香りの内容はというと、ほんのりと甘い、なるほどバニラなのかと心地の良いシガレットの香りです。このTar3mgでは量感が非常に控え目であるために分かりにくいものではありますが、やはりラークなれど旧来のラークとは大きく異なる香りなのです。フィリップモリスらしいというのか、はたまたPRO-NEXらしいというのか、そんな感じの甘い香りなのです。

 ちなみに、バニラだからといっても、それはキャスターの香りとも似ているようで異なります。この煙草では、何と言うのか葉の香りも拮抗していますから。バニラに一辺倒で量感も豊かなキャスターとは異なるのです。

 喫味の方は、ほんのりと甘い軽快な味わいとなっていますね。非常にスムースで喫しやすい質感なのですが、ややパサパサした粉っぽさが感じられる質感が特徴的なのです。そういえば、キャスターも少し粉っぽかったかな。

 当たり前ですが、味わいも旧来のラークのTar3mgとは全く異なります。では正に旧フィリップモリスなのかというと、PRO-NEXを採用する前のフィリップモリスをオリジナルとするなら、それも違うといったところですね。確かに、見え隠れするドライな感じに旧来のフィリップモリスらしさを感じることもありますが、やはり私的には甘さの際立ちに「PRO-NEXのフィリップモリス」といった印象なのです。

 ちなみに、このメーカーにしては燃焼速度が少し速い印象です。何となくですが、同じくラークの旧来よりのラインナップされているTar3mgと比べても吸い込みの際の燃焼が少し速いように思えました。これは、この煙草の方が喫しやすい質感と味わいのために少し喫し方がラフになってしまっているのかも知れません。味わいが崩れにくく親しみやすいものだからこそ、ついつい甘えてしまいがちなのかも。

 総じて、ブランドこそラークとなりましたが、その実は「あぁ、フィリップモリスだな」とPRO-NEXなフィリップモリスのキャラクターに変わりはなくといった煙草となっています。ブランドが変わった際に「味も変わった」と呟かれている煙草ではありますが、私的には気になって吸い比べたものの特に違いは感じずといったところです。あくまで私感によるものですが、メーカーもブランドを統合する際には「味や香りの変更は無い」と断言していたわけですし、変に勘繰って損するのは良くないことなのかと。

 何はともあれ、愛煙家人生で初の主喫銘柄がメタリックブルーに素敵なフィリップモリスのライトであった私としては、フィリップモリスというブランドが日本から消滅したことに一抹の虚しさを覚えるのでした。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar3mg Nicotine0.3mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol


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