喫煙に関する内容を含みます
概要:紙巻「ラーク・ウルトラ・1mg・KS・ボックス」の喫煙感想
旧フィリップモリスとラークのTar1mgが統合された煙草。紙巻「ラーク・ウルトラ・1mg・KS・ボックス」を吸ってみた。
かなり紛らわしい説明になりますが、旧フィリップモリスというブランドからラークへブランド統合された後に引き続き名称を改めて販売されている「ラーク・ワン・KS・ボックス」と、元々のラークのラインナップである「ラーク・ウルトラ・ワン・KS・ボックス」というTar1mgの2銘柄が統合されて出来た煙草になります。
この煙草は、実にややこしい煙草だったりするのですよね。それと言うのも、この煙草はニコイチ的な煙草であることは先の通りです。その元となっている煙草はというと、旧フィリップモリスの系譜である「ラーク・ワン・KS・ボックス」と、元よりラークの系譜である「ラーク・ウルトラ・ワン・KS・ボックス」であることも先の通りです。
そう、この両銘柄は同じようにTar1mgのラーク銘柄でありながら、その実は全くの別物なのです。要するに、フィリップモリスとラークを統合して出来上がった煙草なのですよ。
しかしながら、銘柄統合前に両銘柄のパッケージにて実施されていたアナウンスでは、どちらにも「味わいそのまま」と記されていたのですよね。どう考えても、おかしな話です。統合対象が違うもの同士である手前では、どちらかの「味わいそのまま」は嘘であるか、もしくは両方とも嘘であるか。ほら、もう何が何だか分からなくなってくるでしょう。
ちなみに、この一連の統合騒動に関しては別記事にて詳細をレポートしています。もし良ければ、そちらも御覧になって下さいな。
※関連記事:ラークは味が変わったか検証してみた
今回の購入した品は見た目こそウルトラ・ワンのように見えますが、銘柄統合に際して告知デザインのビニールで包装されているものでした。そのビニールでは「味わいそのまま。フィルムをはがせば、新パッケージ」と、切り替えが完了している旨の他に味わいに関する点にも触れていますね。この点に関しては追々と触れていきます。
この通り、ビニール外装を取り除けば統合後の新銘柄が姿を現します。レイアウトこそパッケージのデザインリニューアルを行ったラークのラインナップに準ずるものとなっていますが、カラーリングは旧フィリップモリスを思い起こさせるものとなっているのです。細かいところではウルトラ・ワンのパッケージに表示されていたQUATTRO FILTERの表示が無くなっていたり、INTERNATIONAL TASTE EXPERTという表示がFINEST SMOOTH BLENDという表示に変わっていたりと、そこはかとなく旧フィリップモリスのキャラクターに傾倒しているように思えるデザインとなりましたね。
統合前の両銘柄と同じように、引き続きラウンドボックスが採用されています。ボックスの天面にはBLUE SMOOTH LABELという旧フィリップモリスでも謳われていた文句がデザインされていました。ビニール外装こそウルトラ・ワンでしたが、確実に旧フィリップモリスのラーク・ワンに傾倒し切っているように思えるのです。
銘柄統合に関する告知インサーターも仕込まれていました。統合前の旧フィリップモリス系ラーク銘柄で謳われていた内容と同じものとなっていますね。別記事でも触れましたが、やはり今回の銘柄統合では一貫して「※味・香りに変更はありません」という常套句は用いられませんでした。その代りに「味わいそのまま」というコピー的な表現が多用されています。しかしながら、この統合後の銘柄と統合前の旧フィリップモリス系ラーク銘柄では「製品には一切手を加えず」という少し突っ込んだコピーも打たれていますね。特に明記はされていませんが、統合後の銘柄は統合前の旧フィリップモリスと同じようにPRO-NEXを採用しているそうです。
ちなみに、裏面はウェブキャンペーンの広告でした。
統合後の銘柄はデザインリニューアルしたメンソール製品を除くラークのラインナップに準じて、銀紙タイプからペーパータイプの中包装紙へ切り替えられています。今のところメンソール製品には使用例が見受けられない点に疑問は残りますが、従来の銀紙と同等の性能を有しているうえに環境的負担も少ないとか。
BLUE SMOOTH LABELというシリーズの中ではTar1mgのみ差し色の無いモノトーンデザインのチップとなっているため、やや寂しい印象のチップデザインですね。仕様としては極小の空気穴が6列で配され二分割タイプの一般的なチャコールフィルターとなっています。クアトロフィルターではないようなのです。
味・香りについて感想
この煙草は、結論から言えば旧フィリップモリスにあたるラーク・ワンを踏襲した煙草と感じる仕上がりとなっています。
まず、シガレットの香りなのですが、これは確実に統合前のラーク・ワンと同じく、PRO-NEXらしい甘い香りが強い旧フィリップモリスの香りとなっていますね。旧来のラークとしてラインナップされていたウルトラ・ワンとは、この甘さからして明らかに異なる香りなのです。ラークながらラークではない、正に旧フィリップモリスらしい香りです。
喫味の方も、やはり旧フィリップモリスよりラークへ統合されたラーク・ワンを踏襲した味わいとなっています。シガレットの強く甘い香りに比して味わいでの甘さは非常に控え目であり、そのPRO-NEXの旧フィリップモリスらしく少しパサパサした粉っぽい質感の煙と、この煙草には微塵もウルトラ・ワンの要素は無いと断言する味わいなのです。
ただし、こちらも先のTar3mgと同様に、全く以て旧フィリップモリスであったラーク・ワンと同じかというと、どうも味わいが微妙に異なる気がしてきますね。そのTar3mgの吸い比べの時に感じたものと同じく、この統合後の煙草は酸味が減っていて、よりスムースな癖の無い味わいとなっているように思えるのです。その反面で、ふんわりとしたPRO-NEXらしい甘さが際立ち、質感もドライ感やパサついた粉っぽさが減って柔らかくなった印象を覚えるものとなっています。ざっくりと言えば、私的にはクオリティが上がったように思えると言ったところ。
しかしながら、やはり根本的に変わったかと言うには微妙な違いであることも確かであり、製造からの経過などによる環境的な変化が覚えさせた違いと言われれば、その通りかもと納得してしまう程度ではあります。基本的な味わいの傾向は変わっていませんからね。味が変わったというよりはクオリティが上がった、もしくは日本人が好むスムース&テイスティに拍車が掛かったといった感じでしょうか。
総じて、この煙草は旧フィリップモリスにあたるラーク・ワンと旧来のラークのTar1mgであるウルトラ・ワンが銘柄統合された煙草です。そして、その両銘柄で「味わいそのまま」と矛盾の告知をしていたわけですが、実際のところ統合後の煙草は旧フィリップモリスにあたるラーク・ワンを踏襲したと思える煙草だったわけです。詰まるところ、ウルトラ・ワンのパッケージやインサーターにて告知されていた「味わいそのまま」はという内容は嘘と思える結果であったわけなのですね。
ちなみに、このような変更作業を行う際には、デザインや製品名などの外的情報のみの変更の多くの場合で「※味や香りの変更はありません」といった注釈が記載されることが常套だったりします。しかしながら、今回の銘柄統合に関しては「味わいそのまま」というコピー的な表現のみで、先のような注釈は一切と見当たりませんでした。しかも、何に対して「味わいそのまま」なのかを明言はしていなかったわけなのです。
何と言うのか、特にウルトラ・ワンの愛好家に対して、メーカーは意図的に誤解をさせるような告知を行っていたようにも思えるのですよ。味わいそのまま、それも何に対してかは明言せずと、今に思い返せば嘘を吐いたとは言い切れない何ともグレーな感じですね。
そんなこんなで、旧フィリップモリスより合流したシリーズにより旧来のラークのTar1mgとTar3mgは消滅したのでした。この煙草も決して悪い煙草ではないのですが、何だか微妙な気持ちになる煙草ではないでしょうか。
Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar1mg Nicotine0.1mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol
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