Natural American Spirit Ultra Light を吸ってみた

ナチュラル・アメリカン・スピリット・ウルトラ・ライト の喫煙感想

 無添加煙草は大御所であるアメリカン・スピリットのウルトラライト。紙巻「ナチュラル・アメリカン・スピリット・ウルトラ・ライト」を吸ってみた。


銘柄概要

 Tar1mgのメンソール・ONEがラインナップされたことによりラインナップで最軽量というポジションではなくなってしまいましたが、それでもノンメンソールのアメリカン・スピリットとしてはTar3mgのウルトラ・ライトが最も軽い煙草となっているのです。長いこと最軽量の座に君臨していた点を鑑みても、アメリカン・スピリットの全体の傾向でもある「表示タール数値より軽く感じる」という特徴と併せて鑑みれば、Tar3mgと言えどTar1mgのような下限の役割を担っているということなのでしょうか。

 ちなみに、他のアメリカン・スピリットと同じく一切の添加物を使用しない「無添加煙草葉」のみを使用しています。更には他の無添加煙草ブランドとは一線を画する「煙草葉25%増量」という仕様による遅い燃焼速度も同じく持ち合わせているので、香料に誤魔化されない煙草葉の素朴な味わいを長い時間に楽しむことが出来る唯一のブランドであることは相変わらずとなっていますね。これらの特徴は、味わいの淡白化や点火不良などのネガティブファクターの原因ともなっているので、決して全てにおいて誉められるようなことではないのですが、正しくアメリカン・スピリットならではの最大の武器だったりするのです。

 しかも、この煙草は時世にマッチした超軽量な仕様も兼ね揃えているため、ぱっと見は中々の無敵仕様といったところ。

 もはや伝統とも感じるパッケージサイドの素っ気ない能書きに加え、最近では新たにパッケージ背面の大部分を使った差し出がましい感じのブランドアピールが付け加えられています。このブランドアピールのバリエーションって、一体いくつあるのでしょうかね。

 製造に掛かるエネルギーを削減するために、中包装紙を銀紙と同等効果の紙素材に変更したのだそうな。旧フィリップモリスにも採用された仕様で、ぼちぼち増えてくるだろう仕様だと思われます。地球温暖化は世界規模の非常に深刻な問題だと思うので、とても好ましい試みだと思えますね。温暖化、わりと影響が表層化してきてますものね。

 ちなみに、この中包装紙のことは「ペーパーインナーライナー」と呼ぶのだそうな。詰まるところ「紙製中包装仕様」なのです。

 ここ最近はコロコロとパッケージのデザインが変更され続けていたアメリカンスピリットですが、シガレットデザインは手を入れられることもなく、ウルトラライトクラスは白色のフィルターチップとなっています。巻紙にスタンプされたコンドルマークも御馴染みですね。シガレットデザインに関しては関心が無いのかしら。

 ちなみに、仕様としてはパッケージでの説明にもあるようにチャコールフィルターが使用されていて、空気穴は小さめのものが2列と少なめな印象ですが、高密度なフィルターを使用することによりTar3mgを実現してるのだそうな。


吸ってみた感想・味・香り

 この煙草は、かなりギリギリのラインまで切り詰めている様が、まるで良し悪しを隔てる細い境界線の真上に位置するような仕上がりとなっているのです。詰まるところ、Tar1mgがシェアを伸長している御時世にも関わらず、何故に「アメリカン・スピリットのタールバリエーションはTar3mgが下限となっているのか」といことの答えを何となく教えてくれるような喫味。

 そんな喫味の方は、空気量が多いため薄くスッキリとした穏やかな甘味がメインとなっていますが、同時にライト煙草らしい紙臭さも多分に感じられるものとなっています。香料を添加しないことによる素朴な味わいが表示のタールクラスよりワンクラス下の吸い応えに感じさせることの多いアメリカン・スピリットなのですが、それでも他のタールバリエーションでは目立つ紙臭さは無かったのですよね。しかし、この煙草では明らかに紙臭さが目立っていて、ライト化により浮き立たされた心地の良い甘味を邪魔している点は中々に印象の良いと悪いが混同している感じも否めません。

 また、アメリカン・スピリット特有の詰まりの良い巻きにTar3mgというウルトラライトな仕上げのコンビネーションは自然と吸い込みを強くなりがちにさせ、更にはフィルターチップに設けられた多めの空気穴により細く鋭く煙が流入することと相まって、喉への刺激が気になる場面も多いような気がします。だからといって、クールスモーキングを心掛けると、終盤こそ相応に煙量が発生しますが、半分より手前だと非常に乏しい量の煙しか入ってきません。

 萎えます。

 ただ、後味も非常にスッキリとしていて、同じくアメリカン・スピリットのタールバリエーションであるライトのようなヤニ臭さは全く残りません。ほのかで澄んだ香ばしい甘味だけが薄く残る様は、先に廃止となったレギュラーを彷彿させる印象のものとなっていて中々に好印象なのです。

 総じて、ギリギリで「ダメではない」といった程度の仕上がりとなっているため、かなり「アメリカン・スピリットらしさ」が裏目に出ている感じの煙草なのでした。しばらく吸い続けて慣れてしまえば、ライトより味わいは悪くないかも知れません。

 余談ですが、このウルトラ・ライトのテーマカラーでもある独特なオレンジ色は、縁の地でもあるサンタフェの夕日とアドベ建築で使われる粘土の色に因んでいるのだそうな。ただし、色味だけで言えば、現在のカラーよりも旧デザインのカラーの方が近いかも知れません。だいぶ明るいオレンジになりましたからね。

 ここ最近のアメリカンスピリットのパッケージは、全体的に昔と比べて色味の鮮やかさが増しているため粘土には似つかない気もしますが、そんなパッケージカラーのことも含めて、この煙草は能書きの煩い同ブランド製品の中でも特に用件が多いと思える煙草なのです。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar3mg Nicotine0.4mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol


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