Peace Infinity を吸ってみた

喫煙に関する内容を含みます


 概要:紙巻「ピース・インフィニティ」の喫煙感想

Peace Infinity

 やや他のバリエーションとは毛色の異なる雰囲気なピース。紙巻「ピース・インフィニティ」を吸ってみた。


 この「ピース・インフィニティ」という煙草は、同時期に発売された「キャビン・プレステージ」や「さくら」などと同じく少し高めな価格設定の「高級志向」な煙草の一つなのです。

 しかしながら、今となっては唯一の生き残りとなってしまいました。

 このピース・インフィニティは、その三兄弟の中でも当時のJTが持っていた技術やノウハウを総動員した「プレミアム・シガレット」であるようです。徹底して香りの良さを追求した結果として、バージニアリーフを贅沢に使用しているとのことです。

 まぁ、バージニアリーフの件は、ピースそのものの売りであるようにも思えますけれど。

 そして、イレギュラーな雰囲気のパッケージなどからも察するように、感じる趣も他のピース銘柄とは少し異なる印象となっています。これは中々にピースのラインナップでは異彩が特徴的な感じですね。

 内容の方も「LSS」という旧称「D-spec」の改めであるJTの低臭気技術が用いられていますし、フィルターも「AFTフィルター」という歯車形状の特殊フィルターが用いられています。このように、他のピースとは一線を画する様は、技術総動員に嘘偽りなくといったような煙草なのです。

 しかも、両切りかプレーンフィルターであることが多いピース銘柄にしては珍しく、このインフィニティのフィルターはチャコールフィルター仕様となっています。これは多くと比べれば何てこともないことですが、ピースとしては中々に特殊仕様と言えるでしょう。

 ちなみに、AFTフィルターのAFTというのは「Advanced Filter Technology」の略記だそうで、当初はCVDフィルターと銘打たれていたそうな。そのCVDフィルターのCVDは「Channel Ventilation Dam」の略記だとか。

 何だか、煙草の話をしているのに、まるでDTMの話をしているみたいです。


Peace Infinity
Peace Infinity


 渦巻くような模様をメインに配したデザインは、ピースにしては異色の雰囲気を醸し出すパッケージデザインですね。メーカーの言うところでは「ベルベットのような深い紺色の布が上質な香りを包み込み、ロゴをあしらった黒いリボンで大切に封印されているかのような、上品で落ちついた雰囲気をもったデザイン」とのこと。

 ベルベットで青色と言えば、私からしてみれば完全にベルベットルームの印象です。オリーブを咥えた鳥ではなく、商魂たくましい妖精や鼻の爺さんしか頭に浮かびません。

 さり気なく「AFT FILTER + CHARCOAL」という謳い文句もデザインされてはいます。

Peace Infinity

 フリップサイドにはJTの低臭気銘柄に冠される「LSS LESS SMOKE SMELL」の表示があります。これは詰まるところ、以前までの「D-spec」なのです。

 これは他のピース銘柄には採用されていない仕様で、ピースではインフィニティならではの特徴と言えるでしょう。恐らくは特殊な巻紙で嫌な臭いの発生を抑えているのかと思いますが、ピースの香りって元より嫌な要素も無い香りだと思うに、正に鬼に金棒といったところでしょうか。


Peace Infinity
Peace Infinity

 意外にも中包装紙は極普通の銀紙でした。

 フィルターチップは質感と口触りの向上のためにキャビンのプレステージと同じくエンボス加工が施されていて、適度な弾力を持つ「硬さ」もウリとなっているそうです。確かに、ふにゃふにゃ感は無く、適度に硬めのフィルターなのです。

 そんな「くわえ心地」を追求したフィルターパートは、小さめの空気穴が1列で配され、ピースでは珍しいチャコールを使用した特殊フィルター仕様となっています。

 そして、AFTフィルターですね。フィルターチップとの接点に細かい溝が設けられているのです。

 効果のほどは・・・、体感するしかありません。


味・香りについて感想


 この煙草は、確かにピースらしさを踏襲しながらも、これまでのピースらしいリッチ感とは異なる志向性でリッチ感を体現したような煙草に仕上がっています。

 まず、やはりピースということで気になるのはシガレットの香りですが、この香りはピースらしい香りとなっています。瑞々しく品の良い甘さが非常に心地の良い香りなのです。

 ただし、ややストレートさというか、華々しさに欠く感じもありますね。他のピース銘柄と比べると量感も比べて控えめに思えるあたりに「マイルド感」を覚えなくもない香りとなっている気もします。

 これは他のピースと比べて生々しさが抑えられている感じでしょうか。大差も無いピースらしい香りではあると思うのですが、恐らくはピース・インフィニティの放つイレギュラー感が感覚にもイレギュラー感を覚えさせるような作用をしているのかも知れません。

 キャラクターも、どこか加工されたような香りに思えますしね。

 それでも、思いのほかピースのキャラクターから外れているという印象はありませんでした。もっとピースとは異なるキャラクターの香りかと思っていましたから。意外と、しっかりとピースの香は感じられます。

 しかしながら、喫味の方は確かに違いを感じることが出来るものとなっていて、かなり柔らかな印象の味わいがピース銘柄にしては特徴的な味わいとなっているのです。中々にカッチリとした質感の煙草である印象が強いピースのキャラクターとは少し異なる感じでしょうか。

 ピース銘柄らしく香ばしさに豊かさを覚える味わいではあるのですが、その香ばしさの内容が他のピース銘柄と比べて特徴的な香りの華々しさや生々しさが抑えられている印象です。これにより、かなりマイルドに感じる味わいが印象的となっていますね。

 他のピース銘柄と比べると少しマスキングされているような印象も覚えますけれど、それが結果として柔らかな喫味という印象となっているような感じなのです。

 チャコールによる作用なのかピース銘柄にしては異様な輪郭の丸さを感じる質感なので、吸い心地も柔和さを帯び、ピースというカテゴリーでは独特な感じとなっています。ピースの味わいをコーヒーに置き換えるなら、正にミルクを足したコーヒーと言ったような喫味であり、クリーミーな濃厚さに磨きが掛かったような感じでしょうか。

 甘い香りも、どこか他のピース銘柄とは毛色の異なる感じですし。

 ざっくりと例えれば、ピース銘柄の本来の味わいをベースに、上手くアレンジを効かせた煙草なのです。

 私的には、従来のピースらしい味わいも好きですが、だからこそ、このインフィニティの味わいにも非常に好印象を抱くあたり、やはりインフィニティもピースなのだなと言ったところなのでしょう。

 何より、他のピースと比べて格段に親しみやすい吸い心地が良い感じなのです。

 総じて、ピースの突出したキャラクターを角取りし、ピースの本来の華々しいリッチさとは異なる、まろやかシルキーな路線でリッチテイストを成しているような印象の煙草となっています。ピースの香り高いキャラクターなどは好きだけれど、もう少しマイルドな口当たりでピースの個性を楽しみたいという場合に向いているのではないでしょうか。

 古株として「ピースが好きだ!」という一途な方にとっては、偏見も相まって受け入れ難い要素も多い煙草かと思います。しかしながら、現代志向のもとにピースのキャラクターを昇華したような煙草として非常に優秀な仕上がりなので、中々に好印象な煙草なのでした。

 もしかしたら、今の御時世でイレギュラーなのは、実は旧来のピース銘柄の方かも知れませんね。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar8mg Nicotine0.7mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol


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