喫煙に関する内容を含みます
概要:紙巻「セブンスター・リアルスモーク」の喫煙感想
セブンスター・リアルリッチとともにリリースされた「濃厚」を謳う銘柄。紙巻「セブンスター・リアルスモーク」を吸ってみた。
ここ最近の煙草市場はというと、キャラクター物のようなメンソールシガレットやライト系のシガレットばかりが際立っていた新製品群。そんな市場に喝を入れるかのごとく送り出されたセブンスターの新製品で、この御時世にノンメンソールでTar14mgという逆向的スペックを持ち合わせた銘柄なのです。
ちなみに、同じく新発売となるセブンスター・リアルリッチという銘柄と対になるような銘柄なのですが、こちらはリアルリッチが謳う「芳醇」に対し「濃厚」を謳った銘柄となっているようなのです。ぱっと見が先に廃止となっているセブンスターのブラック・インパクトと恐ろしいほど似ているので、あまり「New!」な感じがしないというツッコミを入れたくもなる気もしますが、気にはしないです。
私は、わりと好きでしたよ。セブンスターのブラックインパクトという煙草。あれほどまでに香りや味わいを削いで「インパクト」というキャラクターに振り切った個性は、他に類を見ませんでしたから。
オリジナルであるセブンスターの配色を反転させたようなパッケージデザインとなっていますね。やはりというか、どことなく以前に売られていた「セブンスター・ブラック・インパクト」を彷彿させるデザインではないでしょうか。
あれが中々に個性的な銘柄だったこともあり、ちょっとワクワクしてしまうのです。
フィルターチップのデザインは、コルク柄を採用しているリアルリッチとは異なり白地のものとなっていました。やはり白地の方がセブンスターらしさを覚えさせてくれますし、いくらかラインが細身でスタイリッシュな印象でもセブンスターらしさは抜群といったところ。
ちなみに、フィルターはセブンスターらしくチャコールフィルター仕様であり、空気穴は特に確認は出来ませんでした。
また、今までのラインナップに倣うように「順当」という点で考えると、黒色パッケージのセブンスターなのだからコルク柄のフィルターチップの方が相応しいのではないかと思いますよね。しかしながら、後述するように「無骨な喫味」を演出するかのように、これは敢えてストレートでシンプルな印象を与える白色のフィルターチップを採用したように思えます。
味・香りについて感想
この煙草は、私のように中途半端な者が喫すると、それはパンチにグロッキーといったことになりかねないほど無骨な味わいの煙草となっているのです。
まず、シガレットが漂わせる香りがセブンスターとは異なります。シナモンのような優しい甘さが量感も豊かに香るセブンスターに対して、この煙草はバターのように少しオイリーな香りがシガレットから控えめに漂います。この段階で明らかにセブンスターとはキャラクターが異なるのだろうということを察することが出来るかと思いますね。
あれ、セブンスターのような優しさを感じないぞ。といったところなのです。
喫味の方も、一口目からグッとエッジを強めにくるダイレクト感があり、セブンスターの「ぼんわり」とした膨らみの大きい甘味はありません。セブンスターの味わいをミルクやら砂糖やらを足したものと例えるなら、このリアルスモークは非常にドライというのか、かなりストレートな印象を覚えさせる味わいですね。
セブンスターの特徴でもある「モッサリとした甘味」は極めて控えめであり、苦味も雑味が全く無いだけ「やや」という程度ですが控えめに感じられる程度です。というよりも、苦味は程よく抑えられているという印象かな。
では、この煙草には何があるのかというと、それは「ひたすらボディ感」のように思えるのです。寝ぼけていても冴えるようなキレと、シガレットの手軽さという範疇を超える煙草らしい奥行きを感じる味わいに重きがあるのです。それは「煙草感」という言葉が正しく相応しいかのように、日本たばこ製品にしては珍しく小細工を感じさせない喫味となっているのです。
実際にも、テイストを極端に操作するような香料の使い方はしていないのではないかと思わせるほど、スモーキーかつ真摯さを感じる味わいとなっています。このストレートな喫味はパッケージからも窺えたようにセブンスターのブラックインパクト(ソリッド)に近いものも感じますが、それらのような淡泊さや軽快さなどは全くありません。ブラックインパクトは外殻のみでボディはライトというバランスでしたが、このリアルスモークはボディもガッツのある重たい喫味に仕上がっているので充足感も十二分。
また、このガッツ感は相方のリアルリッチとも共通しているのですが、こちらにはリアルリッチのような「華」を「余計なもの」とするような仕上がりとなっています。豪華や濃厚というものではないのだけれど、この煙草は「重厚」といった喫味を楽しめるのです。
そうだ、この煙草は「濃厚」というよりも「重厚」という言葉の方が似合っていると思います。この硬派的煙草といった様のテイストは「リアルスモーク」という看板にも納得させられる、正に「煙草」といったところではないでしょうか。この煙草を吸うと「セブンスターって優しい味わいだったのだなぁ」と思うこと間違い無しなハードボイルド感を醸し出していますから。
総じて、感覚的に言えば「珈琲は断然ブラック」という方こそ嗜好的にもマッチしそうな煙草となっています。何なら、とっても濃いエスプレッソを砂糖やミルクを使わずに愚直にもストレートでグッと飲み干してしまうような方だと、この煙草は性格的にもマッチしそうですね。
そういった直球勝負的なキャラクターは、もしかすると世間の多くがセブンスターに抱くキャラクター性と非常にマッチしているのかも知れません。私はセブンスターという煙草は非常に丸く優しい味わいの煙草だと思いますが、世間的には高めのタール数値や古株なキャラクターと相まって逆さの認識をされているように思えますから。
また、最近は多いと思われる「フレーバーやメンソールでないと吸えない」という喫煙者にとっては、全く受け付けないような特性なのでオススメは出来ません。セブンスターファンも試す価値は大いにあると思いますが、セブンスターのような広がりの強い甘味は全く無いので、セブンスターの甘みが強い味わいを気に入っている方は少し取っ付きが悪いかも知れませんね。
何と言うのか、あまりJTらしくない気もしますが、そこがまた面白いと感じる銘柄なのです。語弊があるかも知れませんが、軟派な要素は全く含まない真摯さ際立つシガレットですよ。
ただ、私的には合わせものの嗜好品は優しい味わいのものにして天秤を調整したい感じでしょうか。この煙草にブラック珈琲とか合わせられる人は、もらうパンチにキックを追加オーダーするような感じで、相当に好きでないとグロッキーになってしまいそうです。
私としては、ミルクココアなどでギャップを作りたくなってしまうのです。
兎にも角にも、ここ最近はタール数値といい嗜好性といい全く小手入れされていなかったタイプの製品ですので、今のところの新製品群に興味が無かった方、どうですか。
Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar14mg Nicotine1.2mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol
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