Winston Filters を吸ってみた

 概要:紙巻「ウィンストン・フィルター」の喫煙感想

 アジアでは日陰の下なウィンストンの煙草。紙巻「ウィンストン・フィルター」を吸ってみた。

 1957年10月にRJレイノルズからリリースされた、とても歴史のある煙草だったりします。

 リリース当初はTar15mgの銘柄だったとか。

 その後、JTへの国外事業売却などがあり、国際事業部のJTIがTar13mgという仕様で国内製造・販売していたり、更に後に現在のTar12mgのものをJTが製造・販売するようになって現在にいたると、中々の変遷ぶりです。

 であるにもかかわらず、存続しているということは、それだけすごい煙草なのですね。(色々あった銘柄ですが、公式としてはオリジナルが世に放たれた1957年10月を発売日としているそうです)

 この煙草は日本向けチャコールウィンストンとは、基本的に別物なのです。ウィンストンブランドは世界で2番目に売れている銘柄らしいのですが、チャコールフィルターが主流のアジア諸国では、あまり「売れている」とは聞きませんね。

 この煙草は珍しい部類の煙草で、一度は消えたにも関わらず、復活をして現在に至る煙草なのです。

 RJRがJTに買収された後、この煙草(厳密には前身となるTar13mgのもの)は沖縄県限定扱いとなり、全国的にチャコールフィルター仕様のウィンストンが出回るとい事態が起こるのですが、マールボロなどの洋モクのようにローカライズ製品が主流になっている多くと違い、ウィンストンはローカライズ製品が戦線離脱するという事態が起こるのです。(沖縄限定というのも、はなから日本人相手にしていない感じが良いですね。)

 ウケなかったのか、世界流通との兼ね合いか。

 結局のところ、ローカライズ製品はワン100’sのみを残し、全滅してしまったのです。(※近年、ライトボックスが発売されました)

 その後、無事にウィンストンフィルターは全国販売に復帰し
アジア嗜好向けではなく、JTとRJRが世界志向で全世界販売しているのです。その証に、封緘紙には「International Quality Tobaccos」とあります。

 甘味も苦味も洗練されきっていない、モッサリとしたあの感じ。パッケージも価格が安い部類であるためか安っぽいのですが、なんだかアナクロな温かみを感じるのです。

 御高くまとわない敷居の低さが、広くに受け入れられる理由の一つかも知れません。(反面、スペック的な敷居の高さがファンの獲得に支障を来たしている気もしますが)

 余談ですが、このウィンストンフィルターは、カートンにミシン目が入っていません。(チャコール製品には通常通りミシン目があります)

 ちなみに、以前から日本に於いてのウィンストンは「ソフトパックがプレーンフィルター、ボックスがチャコールフィルター」というような具合で販売されているのです。本当のオリジナル(廃止)はTAR15㎎のRJR製なのですが、興味ありますね。

 以前は、メンソール製品とかもJTがラインナップしていたのです。

 そして、この煙草ですが、わりと好きで、よく買います。

 特別に上質な煙草というわけではないのですが、ちょっと野暮ったいくらいにアメリカンシガレットらしい香料をふんだんに使っているであろうシガレットの甘い香りと青臭さが心地よく、重めの吸い応えも充足感にばっちり。スムースというわけでもなければ苦みやタール感も程々に強く決して上品な喫味ではないのですが、単品での一服から他の嗜好品と併せた一服まで、幅広くマッチしてくれるのですよね。

 今となっては、この何のひねりもないキャラクターが良いのかも知れません。

 それでいて、他の非ローカライズ洋モクと比べれば、格段に煙の質は良いですし。

 不思議な魅力のある煙草なのです。

 マールボロやラッキーストライクなど、洋モク銘柄は数あれど、ローカライズされていない洋モクは非常に希少なので、この煙草は十分に存在価値があるのでしょう。

 故に、それら洋モクに親しんでいる方は、同じ洋モクなのに吸いにくさを覚えてしまうかも知れません。

 むしろ、近いところだと、そこらの洋モクよりハイライトとかの方が近いかも知れませんね。

 派手さや分かりやすい個性はないかも知れませんが、とても良い煙草なので、是非とも人生で一度は喫してみていただきたい銘柄なのです。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar12mg Nicotine0.8mg
Strictly No Taking. Don’t smoke until you are 20 years old.lol