Lark Black Hybrid 10mg KS Box を吸ってみた

喫煙に関する内容を含みます



 概要:紙巻「ラーク・ブラック・ハイブリッド・10mg・KS・ボックス」の喫煙感想

Lark Black Hybrid 10mg KS Box

 スムーステイストによる吸いやすさが売りのラークはブラックシリーズ。紙巻「ラーク・ブラック・ハイブリッド・10mg・KS・ボックス」を吸ってみた。


 事の発端と言えば、それはPMが没個性を個性的と謳うに躍起だった頃です。独特な味わいが個性的であるラークにて「癖の無いラーク」として登場したブラック・ラベルという煙草がありました。そのブラック・ラベルのコンセプトを基に、同ブランドのハイブリッドシリーズとニコイチした感じでラインナップに加えられた「ブラック・ハイブリッド」というシリーズのTar10mgなのです。

 このシリーズの登場によりTar7mgのブラック・ラベルは廃止となったため、一応は近似値のTar8mgを主に後継シリーズとして扱われています。ただし、このブラック・ハイブリッドというシリーズはタールバリエーションがTar10mgとTar8mgにて展開されていることもあり、実質は特性を引き継いだ別物の製品ということとなりますね。発売時にはメーカーも「ブラック・ラベルとは味や香りが異なる」とアナウンスしていましたから。

 で、そうなれば気になることは1つで、ニコイチという特性から「ハイブリッド寄りなの?ブラック・ラベル寄りなの?」ということかと思われます。要約するなら「スムーステイストなブラック・ラベルの味わいにハイブリッド機能を加えた煙草なのか、単に今までTar6mgとTar1mgにて展開されていたハイブリッドシリーズの高タール版なのか」ということです。この点に関しては、メーカーは触れたくないかのように公式なアナウンスはありませんしね。

 また、気になってしまう要因として、これがまたラインナップが微妙なのですよ。今後は知りませんが、現状では従来のハイブリッドシリーズのTar6mgとTar1mgは相変わらずに黒に染まることもなくハイブリッドシリーズとして展開されていて、この新規のブラック・ハイブリッドのシリーズはハイブリッドシリーズのタールバリエーションと言わんばかりに延長線上のような間隔でTar10mgとTar8mgという展開しているわけですから。


Lark Black Hybrid 10mg KS Box

 ブラックラベルに引き続きなのか、ただのハイブリッドシリーズとは異なる黒い外装が印象的なパッケージデザインとなっているのです。封緘紙を模した回り込みデザインも健在ですね。


Lark Black Hybrid 10mg KS Box
Lark Black Hybrid 10mg KS Box

 インサーターでは「ハイブリッド」なる説明が施されていて、ノンメンソールとメンソールをカプセルで切り替えられる旨が記載されているのです。まだまだ周知とは言い難いのかも知れませんが、従来のハイブリッドシリーズやケントのアイ・スイッチなどの普及により、あまり珍しい仕様ではなくなりましたね。

 ちなみに、中包装紙には「NATURAL MINT CAPSULE」と記されていました。このラークの中包装紙におけるメンソール関係の記載は銘柄によって微妙に異なっていたりするので、何気にメンソールのブレンドを使い分けていたりするのでしょうか。

Lark Black Hybrid 10mg KS Box

 赤色のラークに次いでTar10mgと高タールなラークではあるものの、フィルターチップはハイブリッドシリーズを意識してか白色基調のものとなっています。モノトーンで統一されているのですが、やや素っ気ない印象かな。空気穴は小さめが間隔を広く1列で配され、ノンメンソールに重きを置くかのようにフィルターはチャコールを使用。


味・香りについて感想



 この煙草は、ハイブリッドと言うノンメンソールとメンソールを切り替えて楽しめる煙草ではあるものの、あくまでノンメンソールの煙草として捉えた方が良いような仕上がりとなっているのです。

 まず、シガレットの香りなのですが、甘いラークの香りとは少し異なるような印象を覚える、どことなく紫蘇っぽい香りを微量に含むような香りに感じられる気がします。てっきり、普通のラークのブレンドにメンソールカプセルを登載しただけの製品だとばかり思っていたために、このシガレットの香りには「あれ?ラークって、こんな香りだったけ?」という感想を抱いたのです。

 よくよく考えてみれば、ラークのレギュラーラインナップにTar10mgは無いわけです。もしかすると新規のブレンドなのかなとか思ったりもしましたが、気のせいかも知れないことは否定も来ません。

 で、火を点けてカプセルを潰さないで吸う喫味は、ラークっぽいようなラークっぽくないようなといったところです。独特の甘味を感じるモサッとした味わいや香ばしさには確かなラーク感を覚える一方で、私のラークのイメージには無かった「酸味」なんかも含まれている喫味は、やはりラークっぽいようなラークっぽくないようなという感じなのです。ブラック・ハイブリッドというシリーズのタールバリエーションでもTar10mgという最高タール数値であるがゆえに、何となくTar12mgの赤ラークをイメージしていたのですが、どちらかと言えばTar9mgのラーク・マイルドに近い喫味かも知れません。

 また、喫煙後の後味にも、酸味が目立つ気がします。ただし、これは決して嫌な酸味ではなく、程好いアクセントのような存在感であると思います。モサッとした質感に「しまり」のような要素を与えているように感じるため、印象の悪いものではありません。含まれてしまっていると言うよりは、意図的に盛り込んだ要素と思えてくる感じでしょうか。結果として、良い感じに「軽快さ」を喫味に付与しているのです。

 ややTar10mgにしてはライト煙草のような紙臭さを感じなくもない点は少し残念なのですが、かなり吸いやすいスムース感が前身とも言えるブラック・ラベルに似て特徴的な味わいですね。このシリーズの基となっている前身はハイブリッドシリーズとブラック・ラベルの二者ですので、レギュラーラインナップとは違いを感じるわけです。

 そして、そんな前身のブラック・ラベルには無く、新たに加えられハイブリッドシリーズの特徴でもあるメンソールカプセルを潰してみます。そうすると、火を点けずに吸ってみたところで同ブランドのミント・スプラッシュと同じようなスペアミント系の香気を感じることが出来るのです。この香気はハイブリッドシリーズと同じような感じなので、同じカプセルを共有しているのかも知れません。清涼菓子のような爽やかさがメンソール感と言うよりも「ミント感」を覚えさせる、他銘柄で例えるならマールボロのアイス・ブラストやクールのミックスと同系統のカプセルキャラクターですね。

 火を点けて喫してみると、メンソール添加をカプセルのみに依存しているというハイブリッドシリーズと共通な仕様からも察する通りに、あまりメンソール感は強くありません。先程の「ミント感」と言うに相応しいメンソールの香気と相まって、カプセルを潰さないで吸った時の味わいにスペアミントの爽やかなフレーバーが付け足されているような感じなのです。メンソールシガレットに切り替わると言うよりも「スペアミント系フレーバーがプラスされる」と言ったようなニュアンスの喫味ですね。

 かなりベースの味わいも豊かに感じられるため、この喫味はメンソールシガレットと言うには不適切かも知れません。正に、某社のロングセラーであるペンギン模様のミントガムを噛みながらラークを吸っているような感覚かな。

 総じて、ハイブリッドと謳う通りにカプセルのオンオフで使い分けが出来そうな仕上がりは非常に好印象となっています。程好い個性のマイルド化にてラークらしい味わいを楽しむことも出来れば、爽やかにスペアミント感も嗜好品らしく楽しめるという両刀仕様なのです。

 何より、かなり軽快な感覚でTar10mgという豊かさを味わうことが出来る様は、正に先代のブラック譲りですね。ラークということで味わいには好き嫌いがありそうですが、味わい良しに機能も良しという中々に優れた煙草なのでした。

 最後に要約すると、従来のラークらしさとは少し異なる酸味と紙臭さを含む軽快な喫味がハイブリッドシリーズよりブラック・ラベルらしさを覚えさせてくれたため、ブラック・ラベルの延長線上としてハイブリッドシリーズと同様にメンソールカプセルを登載した煙草といった感じです。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar10mg Nicotine0.9mg
Strictly No Taking. Don't smoke until you are 20 years old.lol


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