Bohem Cigar Mojito Double を吸ってみた

ボヘーム・シガー・モヒート・ダブル の喫煙感想

 カクテルのようにモヒートやダブルとも冠する珍しい煙草。紙巻「ボヘーム・シガー・モヒート・ダブル」を吸ってみた。


銘柄概要

 シガレットでありながら「シガー」と冠するように、葉巻向けのシガーリーフをブレンドに用いることが特徴的な韓国はKT&Gによる「ボヘーム・シガー」というブランド。その特徴も然ることながら、一方でラインナップされている「モヒート」というカクテルをフレーバーとして仕立てたラインナップも特徴的なブランドですよね。

 ちなみに、その「モヒート」というカクテルは、ホワイトラムをベースにライムとミントを添え、好みでソーダを加えることで完成する、とっても爽やかなカクテルなのです。近年では、ハイボールに次ぐように流行ったカクテルでもありますし、ラムの大手はバカルディよりインスタント志向な製品が発売されてたりもするので、ご存じの方も多いカクテルではないでしょうか。

 そのモヒートフレーバーを採用したラインナップでは、既に「ボヘーム・シガー・モヒート」というTar6mgとTar1mgの製品をラインナップしていたのですが、遅れて「メンソールカプセル」をフィルターに仕込んだ「ボヘーム・シガー・モヒート・ダブル」という製品もラインナップしているのです。それが、この煙草で、Tar5mgとなっています。

 中々にカプセル無しのものとの違いも察しにくそうな製品であるように思えるので、そんなことも踏まえて楽しんでみたいと思います。

 比較的クラシカルな印象の強いデザインが魅力的なボヘーム・シガーですが、このモヒート・ダブルはパッケージテクスチャーが紙の素地感を全面に押し出した他のボヘーム・シガーのパッケージとは異なり、滑らかな触り心地のマットタイプとなっています。大きく配されたカプセルイメージも中々に良い雰囲気を漂わすに一役を買っている感じで、雰囲気は変われどデザイン性は非常に高いブランドであることに納得なパッケージデザインなのです。

 全体的なデザインのベースは、他のボヘーム・シガーのシガレット銘柄と変わりはないものの、より引き締まった印象が素敵なパッケージデザインですね。正面のワランティを模した回り込みデザインや、背面の南アメリカ大陸の地図なんかも踏襲されているパッケージなのです。

 やはり、ボヘーム・シガーはダミーワランティの「崩し」が良いアクセントとなっているデザインと思うのではないでしょうか。

 ボヘーム・シガーのモヒートフレーバーラインナップの特徴といえば「バーコードをカクテルグラスに模した遊び要素」で、このモヒート・ダブルでもキッチリと踏襲されているのです。酒なら「ジーマ」を思い浮かべる要素でしょうか。

 ボヘーム・シガーというブランドは外箱のみならず、中包装紙もデザイン性に富んだものが使用されているのです。色味のせいで一見は銀紙に見えますが、他のボヘーム・シガーの中包装紙と同じくペーパータイプとなっていて、環境的観点からも良好な仕様となっています。

 製造に掛かるエネルギー負担が従来の銀紙より少ないということで、近年では目立ってきている素材ですね。

 流行りのカプセル入りのフィルターという仕様も相まってか、ボヘーム・シガーのラインナップでは最も絢爛なフィルターチップデザインとなっているのです。派手だけれど嫌みの無い良きデザインではないでしょうか。カプセルは非常に奥まった配置となっていて、空気穴は小さなものが1列で配されています。

 ちなみに、カプセル入りで一応はメンソール製品と言える製品でもあるので、フィルターはプレーンフィルター仕様。


吸ってみた感想・味・香り

 この煙草は、ボヘーム・シガー・モヒートとの住み分けも確かな、ややソレとは毛色の異なる煙草となっているのです。

 まず、シガレットの香りの前に、パッケージから漏れ出す香りとビニールや中包装紙を取り除いた際に放たれる香りは、カプセル無しのボヘーム・シガー・モヒートと同じく独特の爽やかさが印象的な非常に強い香りなのです。正に「カクテルモヒート」らしい、それを思わせる爽やかな香りで、メンソール感はありません。ただ、人によっては衣類用の防虫剤や洗剤のよう、詰まるところ「パラゾール」に思える香りである点も、ボヘーム・シガー・モヒートに同じくとなっています。

 対して、シガレットの香りも同じように独特の爽やかさを持ち合わせる香りとなっていますが、ほんのりと煙草らしい甘さも感じられる香りとなっていますね。火を点けるどころか、シガレットを取り出さずともパッケージに鼻をあてるだけで楽しめてしまう、これはボヘーム・シガーの他には無い何とも素敵な楽しみ。

 そして「Mojito Ball」なるカプセルを潰した喫味の方は、カプセル無しのスタンダードなボヘーム・シガー・モヒートと比べてスースーする清涼感の強い、何ともメンソールシガレットらしい味わいの方が強いバランスの喫味となっていますね。

 ちなみに、カプセルを潰して火を点けずに吸い込むと、まるでシュワシュワなサイダーキャンディーを舐めているような感覚に浸れますよ。ものすごく独特ながら、この点もボヘーム・シガー・モヒートと同じくです。

 話は喫煙に戻して、かなりメンソール感の方が強い味わいであるため、やや特徴的なモヒートフレーバーはマスキングされています。比べるとメンソールシガレットらしい味わいに傾倒するように「フレーバー感は控え目」なのです。何となくスペアミント系のメンソールシガレットと似通った甘味の強いメンソールフレーバーに、ボヘーム・シガー・モヒートらしいライム感が軽く添えられているようなバランス感ですね。

 純粋にモヒートフレーバーを満喫したいのであれば、やはりスタンダードなボヘーム・シガー・モヒートの方が良い感じかな。それでは刺激が足りないとか、モヒートフレーバーも「そこそこ」にメンソール感が欲しいと言ったような方には、こちらダブルの方が向いていると言った仕上がりとなっているのです。ボヘーム・シガー・モヒートはノンメンソールのモヒートフレーバーシガレットといった味わいの煙草でしたが、このボヘーム・シガー・モヒート・ダブルは、あくまでメンソールシガレットであり、それありきでモヒートフレーバーが付随している感じの味わい。

 このような差異もあり、似通ったキャラクターを打ち出しているような銘柄名からは察しにくいかも知れませんが、きっちりと住み分けが成されている煙草というわけですね。

 また、カプセルを潰さないで喫すると、パッケージやシガレットから放たれる爽やかな香りからは不思議なくらいに「フレーバー感も無し」な、ほんのりとした甘味に少しの酸味を含む清涼感の弱いメンソールシガレットみたいな喫味となります。これは全くもって面白味も無い、至ってスタンダードな範疇の喫味であるため、あくまでカプセルありきの煙草であるように思えますね。

 総じて、ボヘーム・シガー・モヒートよりもモヒート感の強い、詰まるところ「上位互換」みたいな煙草なのかと思いきや、ところがどっこい。モヒートフレーバーというキャラクターを共通のベースとして、まるで志向性の異なる煙草となっています。これは酒における「ダブル」と同じような様の変わりようであり、ボヘーム・シガー・モヒートとは異なる「付加されたメンソール」による強い清涼感が、まるで倍に増されたハードリカーの力強い飲み心地を演出しているような、なるほど「ダブル」な味わいの煙草となっているのです。

 ハードリカーが増された分だけモヒートらしい爽やかな風味が相応に負かされているように、この煙草もボヘーム・シガー・モヒートと比べるばモヒート感は薄らいでいるため、中々に選択の甲斐がある別物扱いな感じは双方とも個性を持ち合わせていて良い感じ。

 まぁ、どちらも火を点ける手前でモヒートフレーバーを存分に堪能することが出来るため、正に週末の仕事上がりのバーで酒を嗜むシチュエーションと同じく、ガツンといきたいときはダブルを選ぶで良いのではないでしょうか。明日も仕事だしと、後に残さず軽快に1日を締め括りたいような気分の時は、スタンダードなボヘーム・シガー・モヒートを、みたいなね。

 表面的なキャラクター以上に、意外と面白い煙草なのでした。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar5mg Nicotine0.5mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol


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