クール・ブースト・ダブル・8・ボックス の喫煙感想
クールのラインナップ整理の都合でリリースされたダブルカプセル仕様の新シリーズ。紙巻「クール・ブースト・ダブル・8・ボックス」を吸ってみた。
銘柄概要
メンソール専門ブランドとして、頑なにメンソール製品のみをラインナップし続けるクール。メンソール専門だからこそ、そのラインナップは多様なメンソールシガレットに溢れるものなのですね。
しかしながら、やはり光と影。いわゆる人気と不人気はあったのでしょう。多様に拡張されたラインナップの整理は、それすなわち不人気銘柄の廃止を実施した際に、後釜となるべくして新たに加えられた新シリーズが、このダブル・ブーストというシリーズなのです。
ちなみに、製品名から察する通り、ダブルカプセル仕様が最大の特徴となっています。フレーバーカプセルを売りにしたシリーズということで、やむなく廃止となったエスケープシリーズの後釜というポジションのようですね。
また、その気になるカプセルのフレーバーはというと、それぞれ「柑橘系」と「甘い果実」のフレーバーとなっているそうです。柑橘系と思しき黄色のイラストで表現されたカプセルは、それこそダブルビートで採用されていた片方のカプセルを思わせる印象ですね。
しかしながら、赤色のイラストで表現されたカプセルは、これまでのBAT製品に想起させるものは思い当たらない印象です。こちらは新しいカプセルなのかと思える点は、何だか期待値も上がってしまうのではないでしょうか。
クールらしいシンプルながら手抜き感の無い、良い印象のパッケージデザインとなっていますね。分かりやすくダブルカプセルのイラストをセンターに配置した、ストレートなデザインのパッケージではないでしょうか。
あと、暖色系がデザインに含まれているクールというのは、何とも珍しい印象なのです。デザインに何だか違和感のようなものを覚えるなと思っていたのですが、気付いたところはカラーリングでしたね。
パッケージ背面には北海道産ミントを一部に使用していることをアピールするためのデザインがレイアウトされていました。ここ最近のクール銘柄は一部銘柄を除き、ブレンドの一部に北海道産ミントを使用していることを売りにしています。このダブルブーストも、どうやら北海道産ミントを一部使用しているようですね。
また、パッケージサイドには「本製品の香料にはメンソールと微量の北海道ミントオイルの両方が含まれています。」という注釈も添えられいます。わざわざ「微量」とは明記しなくても良い気もしますが、ミントとメンソールを混同して誤解する方も多いからなのでしょうか。
まぁ、北海道産のミントはオイルともなれば滅法高価でしょうから、きちんと必要量で済ませないとコストも馬鹿にならないのでしょう。たくさん使えば良いというものでもないですしね。
ここ最近のクール銘柄らしく、バーコードにはクールの歴史の始まりであるSINCE1933と、ペンギンが鎮座しています。
しかし、まぁ、これ、ペンギンだと分かるまで、しばしば時間を頂きました。
初回インサーターにはダブルカプセル仕様のアピールと、北海道産ミント使用についてアピールされていました。このインサーターによると、北海道産ミントオイルの使用量は使用されている香料全体の1.0%未満とのことですね。
人によっては「ほとんど使われてないじゃん!」と思うかも知れませんが、実際のところ煙草のブレンドレシピで同一材料が占める平均値も分からないので、何とも言えませんね。シガレットの鬼のように精細なレシピにおいて1%程度と考えれば、そこそこの含有量にも思えてきます。
パッケージデザインもでしたが、シガレットのカラーリングもクールらしくない印象のものとなっていますね。どことなくハンバーガーショップを思わせるようなカラーリングとなっていて、もはやメンソールシガレットらしさは微塵も感じさせないシガレットデザインとなっているのです。
ちなみに、空気穴は各カプセルマークの間に1列で、黄色のカプセルマーク寄りに配置されています。
吸ってみた感想・味・香り
この煙草は、個性的でありながら親しみやすいフレーバーを呈する、メンソールシガレットというよりもフレーバーシガレットという向きを強く感じる煙草となっているのです。
シガレットの香りは、あまりフレーバーという印象こそ感じさせないものの、メンソールシガレットらしい香りとともにミントの甘い香りと酸味を思わせるような香りが楽しめます。フルーティーなメンソール&ミントの香りです。
で、いきなりダブルブーストという名に倣ってカプセルを全て潰して喫してみましたが、ちょっと想像とは異なる味わいでビックリしました。柑橘系と甘い果実のコンビネーションとのことだったので、もっともっと混沌とした味わいかなと思っていたのですが、まとまりもよく思いのほか親しみやすい味わいとなっていますね。
感じとしては、まず柑橘のフレーバーが分かりやすいと思います。それこそ、終売となってしまったエスケープシリーズのマイアミブリーズを思わせる柑橘もといCCレモンのようなフレーバーです。
そして、そこにベリーともチェリーとも思える芳醇な香りが、ほんのりと柑橘系フレーバーよりは控えめに加わっています。さっぱりとした柑橘のフレーバーとは真逆に、やわらかで熟したベリーもしくはチェリーのように柔らかく甘いフレーバーですね。この二つのフレーバーが合わさって、どことなく清涼飲料というのか、何となく「フエラムネ」を思わせる味わいが個性的な煙草となっているのです。
みんな大好きフエラムネに、レモン味がラインナップされたら、こんな感じではないかなと思う味わいなのです。
感覚的には、全く異なる味わいながらもボヘームシガーのモヒートが好みの方に気に入られそうな味わいです。このダブルカプセルでの喫し方だと、しっかりとしたフレーバーにマスキングされるようにメンソールの清涼感が控えめであることも特徴と思えるところで、これによりフレーバーは柔らかくも際立っているように思えます。
しかも、メンソールの青臭さや苦味といった味わいは、あまり喫煙中には感じられず、フレーバーを第一に楽しめる内容となっています。しかしながら、後味にはフレーバーの余韻とともにメンソールらしい青臭さや苦味を少しだけ感じさせるところも、クールらしさといったところでしょうか。
総じて、メンソールシガレットというよりは、かなりフレーバーシガレットとしての向きが強い煙草となっています。メンソールシガレットが好きという方よりも、フレーバーシガレットに関心の高い人向けと言えるでしょう。
ほんと、私の脳裏にはフエラムネが焼き付いていますから。
ちなみに、甘い果実の方のカプセルのみを潰して喫すると、カプセルポジションが奥まっている都合もありフレーバー感は非常に弱めです。しかしながら、それこそメビウスのオプションのようなベリー系フレーバーが微力ながら付与される、そこそこメンソール感の強めな微フレーバーなメンソールシガレットとして楽しめます。
ほんのりベリーフレーバーで、クリアなメンソールの清涼感と相まって、ちょうど良い感じですね。
柑橘系のカプセルのみを潰して喫する場合だと、カプセルポジションが口元に近いだけあり甘い果実のカプセルのみを潰す場合よりもフレーバー感の強い味わいを楽しめます。カプセル二刀流でも柑橘系フレーバーの方が強めですし、それは単独使用でも変わらない印象ですね。
主張も強めにCCレモンのようなフレーバーが心地の良い感じで、この場合はフレーバにマスキングされるようにメンソール感は少しだけ控えめな印象となります。柑橘だからとピール(果皮)のような苦味も無く、正に清涼飲料的な味わいで良い感じなのです。
このように、意外とカプセルの選択による喫し方を楽しめる煙草でもあるのです。ダブルカプセルでも、どちらかのカプセルだけでも、それぞれ楽しみがのある仕上がりは非常に好印象なのです。
あと、何となくノンカプセルでも喫してみましたが、あまりクールらしくない、スーッとする清涼感が非常にクリアな印象の味わいでした。クールというとメンソールの清涼感は程々に、青臭さと苦味と煙草の味わいがマッチングした味わいという印象が強いのですが、この煙草のノンカプセルは非常に現代的なクリア系メンソールシガレットといった印象となっています。
なるほど、このようにベースが非常にクリアなメンソールテイストだからこそ、フレーバーが際立っているのだと納得することでしょう。クリアと言えど淡泊な印象は無く、このノンカプセルでの喫し方でもクリアな清涼感と程よいミントの甘みを楽しめるので、どうして中々にありと思えることも好印象です。
いや、これ、思いのほか斬新で、中々に悪くない煙草ですね。お菓子&清涼飲料チックな味わいが正しく嗜好品という感じで、喫し方の次第でキャラクターも様変わりする、選択肢の豊富なフレーバーシガレットとして非常に良い感じなのです。
四通りの喫し方を試して、お気に入りを見つけるのも楽しいかも知れませんよ。どれも別人でありながら、その中に悪い人はいませんから。
Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar8mg Nicotine0.7mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol
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