ケント・エス・シリーズ・スパーク・メロー・5・100's・ボックス の喫煙感想
クリーミーという珍しい特性を謳うケントのフレーバーメンソール銘柄。紙巻「ケント・エス・シリーズ・スパーク・メロー・5・100's・ボックス」を吸ってみた。
銘柄概要
少し安めの価格を武器にスーパースリムという規格を市場に広めた立役者でもあるケントのエスシリーズですが、かなりのバリエーションを展開するに至っていますね。この煙草は、そんなエスシリーズのフレーバーカプセル搭載メンソール銘柄の第三弾なのです。
ちなみに、今回のスパーク・メローは、特徴として「ひんやりクリーミー」という謳い文句となっているようです。その他は従来のエスシリーズのスパーク系と同様にTar5mgとTar1mgのタールバリエーションでラインナップが構成されていて、フレーバーカプセルを搭載したスーパースリム100'sシガレットとなってます。
また、ジェットフィルターが特徴のケントですが、このエスシリーズはジェットフィルターではないということも変わらずですね。同じくスーパースリムシガレットのナノテックシリーズはジェットフィルターへと仕様変更されましたが、何故かエスシリーズは仕様変更されていません。何か理由でもあるのでしょうか。
このメローシリーズは、やや印象に残りにくいと思えるカラーリングとなっていますね。イエローとオレンジがイメージカラーのようですが、これまでのスパークシリーズと比べるとイメージが伝わりにくいように思えるのです。
ちなみに、後述する喫味を知ると、なるほどなといったカラーリングに思えるはずです。
また、これまでのエスシリーズと同様のパッケージ形態となっているので、かなりスマートなパッケージは人によって嬉しいものでしょう。実際のところ、このような薄型パッケージに慣れてしまうと、一般的なサイズのパッケージは非常に厚ぼったくも感じられますからね。
パッケージサイドには「MELLOW」という表現は健康に及ぼす云々と表示されています。それよりも、多くの日本人はMELLOWの本来の意味を知りたいと思うでしょう。
Mellowは日本語にすると色々な意味になりますが、総じて円熟しているような様を表す言葉となっていますね。この煙草の場合は「芳醇」といった意味が適切な和訳となるのでしょう。
どちらかと言うと、キャッチコピーの「ひんやりクリーミー」という言葉の印象とは真逆の印象を覚えるような言葉ですね。
カプセルは最近の流行りの通りに口元側に配置されていますね。空気穴は小さなものが2列で配置され、メンソールシガレットということもありプレーンフィルターが採用されていますが、巻紙に筋目の無いものが使用されている点は特徴とも言えるでしょう。
極細巻きなのでカプセルは少し潰しにくい印象を覚えるかも知れませんが、このスパークシリーズは意外にもカプセルを潰しにくいという印象を覚えないことは妙と言ったところですね。
吸ってみた感想・味・香り
この煙草は、かなりフルーツ系の香りが特徴的なメンソールシガレットとなっているのです。
まず、シガレットの香りですが、こちらは基本的にはスタンダードなメンソールシガレットの香りといった印象となっていますね。ややフルーツ系の香りが感じられるものの、これによりフレーバーはカプセルに依存していることを察することが出来るのです。
そして、カプセルを潰して楽しむ喫味の方ですが、これはアップルやパインを思わせるジューシーな味わいとなっていますね。ほんのりとバナナソースのような香りもカプセルを潰して火を点けずに吸い込んでみると感じられるところで、中々にトロピカルな印象を覚える味わいが印象的な煙草なのです。
ちなみに、メンソール感は取り分け強いという印象もありません。エスシリーズのメンソール銘柄は、あまり強メンソールは売りにしていないのかも知れませんね。キャッチコピーとなっている「ひんやり」という冷涼感の印象も、言われれば感じるといった程度となっています。
あと、ひんやりと同じくキャッチコピーとなっている「クリーミー」に関してですが、こちらも印象としては「?」というところです。アップルジュースのようにフルーティーな印象は感じられるものの、あまりクリーミーという印象は覚えないだろうというところです。
そのクリーミーという印象は、それこそ先に他社より発売しているウィンストンのスパークリングメンソールの方が圧倒的にコピーとして見合っていたと思いますね。恐らくは、この煙草はウィンストンのスパークリングメンソールにバッティングさせるための製品と思えますので、やや全体的に告知からの疑問は残るような印象となっているのです。
総じて、ひんやりクリーミーというよりは、アップルやパインのフルーツフレーバーなメンソールシガレットといった方が的確かと思われる煙草となっています。キャッチコピーに魅力を感じて喫すると、やや肩透かしを食らうかも知れませんので注意が必要ですね。
ただし、決して悪いという煙草はありません。確かに他社の傾向と比べると、この煙草もBATらしい「良い意味で中途半端」という要素の量加減が、メンソール感にしてもフレーバー感にしても顕著に感じられます。取り分け強メンソールでもなければ、フレーバーも昨今にしては控えめな塩梅で付与されているので、人によっては全体的に個性が突き抜けていない「物足りなさ」を覚えるかも知れません。
しかしながら、それがBATらしさとも思えるところで、中々に良いバランスと思える仕上がりであることは間違いもありません。メンソール感も強すぎず、それにより決して強すぎず程よいフレーバー感ながら十分にフレーバーを楽しめる仕上がりとなっているのですね。
ここ最近のフレーバー系の傾向でもある「やりきっちゃう感」に馴染めない方は、この塩梅は非常に絶妙と思えるところでしょう。このメーカーは製品仕様的にはソニーのような一面を感じさせながら、意外と味付けに関しては日和見主義的なものを持ち合わせているようですね。味付けの程よい塩梅には一貫性を感じられるメーカーであり、この煙草でも確かに感じられるところなのです。
何はともあれ、この煙草は「ひんやりクリーミー」というよりも、アップルやパイン系の味わいが印象的な程よいメンソール感のフレーバーメンソールシガレットとなっているのです。メビウスのオプションレッドやアークローヤルのアップルミントなどよりも、アップルジュースなリアリティーでは上を行っていると思いますので、そこに魅力を感じる方にはマッチするかも知れません。
ちなみに、カプセルを潰さないで喫すると、それこそBATらしい酸味と少しの苦味が主に感じられるメンソール感も弱々しい軽喫味なメンソールシガレットとなります。あまり面白いとは言い難いため、カプセルは常に潰して喫したいと思えるところでしょう。
突き抜けた面白味は無いかも知れませんが、確実にフレーバーを楽しめる、新生活でデビューしきれなかった優等生みたいな煙草なのでした。
Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar5mg Nicotine0.5mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol
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