ケント・ディー・シリーズ・6・ボックス の喫煙感想
ケントの更なる格安シリーズはディーシリーズのTar6mg。紙巻「ケント・ディー・シリーズ・6・ボックス」を吸ってみた。
銘柄概要
ナノテックシリーズの値下げを皮切りに、エスシリーズなどのスーパースリム銘柄は比較的安価な個性として打ち出しているケント。そのケントへ、今度はデミサイズという珍しい規格を採用したディーシリーズが新たにラインナップされたのです。
ちなみに、デミサイズというのは、キングサイズとスーパーキングサイズの中間とのことです。もっと分かりやすく例えるのなら「ショートとロングの中間くらいの長さ」とでも言ったところでしょう。
また、このディーシリーズは先のエスシリーズよりも価格が下げられています。より格安なシリーズということなのですが、実は1箱あたりのシガレットの入り本数が19本というのもディーシリーズの特徴となっているのです。
要するに、ぱっと見は更に安いシリーズと見せながらも、その実はエスシリーズと大して1本あたりのコストは変わらないものだったりするのですね。メーカーとしては「消費者の1日あたりの喫煙量にマッチした19本入り」とのことです。先に他社より発売されたラークのスマートプラスシリーズに倣う競合製品といった感じですね。
何より、先の喰い合いを避けたテイストプラスシリーズの敗退に学んだのか、今回は格安カテゴリーでもケントの十八番であるTar1mgまでラインナップする本気様相です。出し惜しみ感は少なくなりまし、気になるシリーズなのではないでしょうか。
ちなみに、ケントということもあり安価な価格ありきの煙草のように思えてしまうかも知れませんが、何気に低臭気仕様や最適熟成などといった付加価値も与えられているシリーズであったりもします。嫌な臭いも少なく、こだわり抜いた時間・温度・湿度にの熟成製法が芳醇でスムースな深みをもたらすのだとか。
ところで、このメーカーが日本市場で低臭気を謳う銘柄をリリースしたのは、何気に初めてのことではないですかね。
そして、何より感心したのはパッケージ背面のビニール外装による注意書きです。低臭気仕様を伝える「LESS SMELL」という表現について「本製品の味を損なわずにタバコのけむりの臭いが軽減されることを意味します」と記載されているのですね。
何がですって?
たばこにおける、この手の注釈って、何だか毎度のこと「~ではありません」のように「じゃあさ、結局のところ何なのよ」といったものばかりではないですか。これが嫌に誰がためでもない言い訳というのか、いわゆる嫌煙者に向けたメッセージのように思えてならなかったのですよね。
ところが、この煙草では「~という意味です」と的確に製品を手に取る消費者へ伝えています。
本当に、これ、感動です。全米どころか、全世界の愛煙家が泣きます。
一般的な20本詰めのキングサイズシガレットのパッケージと比較してみました。適当な100's銘柄も並べればわかりやすいと思うのですが、先のデミサイズよろしく本当に中間的な長さであることがパッケージから窺えますね。
スリムなシガレットが19本という仕様もあり、ラウンドボックス仕様と相まって胴回りは細くスタイリッシュです。ピアニッシモやバージニア・エスなどよりも細く、それでいて濃紺色のカラーリングの効果か華奢には見えない絶妙なサイズ感なのです。
今までの「薄い」とは異なる、これはこれで需要のありそうなコンパクト感なのです。
多くの20本詰め銘柄は7-6-7でシガレットが詰められているので、てっきり19本詰めということは6-7-6で詰められているのかと思いきや、画像の通り7-6-6という詰め方でした。
どうしても、最前列はピシッと揃えたかったのでしょうか。それとも耐久性の都合なのでしょうか。
やや細身のシガレットは、確かに細いのだけれど決して嫌とはならない細さとなっています。
同社のナノテックシリーズの値下げのきっかけともなったように「細いと損した気になる」という浅薄な喫煙者のためか、一応はメーカーもディーシリーズの広告にて吸い口の回数は一般的なキングサイズシガレットと変わらないという旨をアピールしているようです。
吸ってみた感想・味・香り
この煙草は、意外やテイストプラスシリーズと同様に、格安ながら悪くはない煙草となっているのです。
まず、シガレットの香りがケントにしてはというのか、このメーカーにしては豊かであるように思えますね。何と特殊と思うものでもないのですが、シガレットらしい香りが他のケント銘柄よりも豊かであるように思えます。
また、喫味の方は適度に太く適度に細いという仕様が関係しているのか、ジェットフィルターの個性が同ブランドのシリーズの中でも最も顕著であるように思えるのです。スタンダードなケント銘柄よりも少し細いために吸い込みのパワーと清流効果のマッチングが良い塩梅に達している感じですね。その反面でナノテックシリーズほど細くはなく適度に中空体積が確保されているのでしょうか、しっかりとジェットフィルターらしいマッシブな質感が顕れていますから。
香味の方も、ジェットフィルターによる質感と調和がとれていて、スタンダードなケントのように薄くもなく、かといってナノテックシリーズのように野暮ったくもありません。グッとくるシャープなパワー感がありながら、ピークを突き抜けるようなアンバランス感もありませんしね。味わいとボディパワーのバランスが良い感じの仕上がりとなっているのです。
総じて、格安であるわりにはエスシリーズやナノテックはおろか、スタンダードなケント銘柄よりも良い感じです。味わいと吸い応えともに、十分に満足が出来るものでしょう。その点は、正にテイストプラスシリーズの面影を感じさせてくれるところですね。
何故に私が今までのジェットフィルター化したケント銘柄に良い印象を持たなかったのか、その正解がディーシリーズによって掲示されたような感覚なのです。このバランス感が私のケントにとって正解であり、今までは不正解の連続であったのですね。
ジェットフィルターという仕様に良い印象は無いことも相変わらずですが、このディーシリーズなら、かつてケントを主喫していた身として十分にアリと言えるものです。
デミサイズに、このような正解があったとは少し意外でした。最適熟成とやらの恩恵なのでしょうかね。
Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar6mg Nicotine0.6mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol
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