Kiss Dream を吸ってみた

キス・ドリーム の喫煙感想

 ロシアの女性向けシガレットブランドはキスのノンフレーバーなTar5mg。紙巻「キス・ドリーム」を吸ってみた。


銘柄概要

 スーパースリムな極細シガレットに女性らしさ溢れるパッケージデザインと、さらにはアップルやらストロベリーやらの珍しいフレーバーがラインナップが魅力を放つ、ロシアの「キス」というブランド。そんな珍しいフレーバーシガレットに目が向きがちなキスですが、この「ドリーム」は至ってスタンダードに「ノンフレーバー」と謳われていて、むしろキスのラインナップでは少し異色とも思えるキャラクターとなっていますね。

 ちなみに、このドリームはTar5mgですが、そのタールバリエーションとして「ロマンティック」というTar3mgのノンフレーバーもラインナップされているため、タールバリエーションの無いフレーバーラインナップと比べると、少し親切なラインナップとなっているのです。その点を鑑みても、一応は「ノンフレーバーありき」のブランドという指向性が窺えますが、やはり目を引くのはフレーバーラインナップに思え、ますし、ややノンフレーバーラインナップは少し押され気味な気がします。

 ただ、先に述べてしまうと、キスはノンフレーバータイプも負けじと個性の豊かな味わいのシガレットに仕上げられていたため、正に杞憂と中々に楽しめる煙草なのでした。

 このドリームは特に何のフレーバーでもないため、パッケージ正面の右上にはフレーバーイメージではなく「蝶々」のイラストがデザインされています。警告文はデザイン性も考慮した独特のレイアウトとなっていますね。何気に細かいところまで気を利かせたデザインは、女性志向ならではでしょうか。

 スーパースリム仕様による薄型なパッケージの形状は、同じくスーパースリム仕様であるヴォーグやカプリなんかと同様の形状となっています。最近の人気傾向だと、ケントのエス・シリーズと同様と言った方が伝わりやすいのかな。このタイプのパッケージでは、カプリやヴォーグは女性志向と言うにはユニセックス志向も強い気がしますし、キスほどまでに女性志向を全面に打ち出す銘柄は少ないかも知れませんね。

 また、一般的なボックスパッケージの約半分の厚みとなっていますが、きっちりと入り本数は20本となっているので、ご安心を。

 インナーカットは中々に凝った形状となっていて、中包装紙には花の模様がデザインされていたりと、ボックスの内側も非常に素敵なデザインとなっています。開閉部の内側にはメーカーを示す「Made By DONSKOY TABAK」と記されているのですが、これはキスをラインナップしているロシアのメーカー名ですね。

 そんな「DONSKOY TABAK」は、あまり聞き馴染みの無いメーカーかも知れませんが、以前は日本でも販売されていた「プリンス」なんかを製造しているメーカーだったりするそうです。

 ちなみに、キスは世界25カ国で販売されているとのこと。今のところの日本では、スーパースリム100'sシガレットの6種類が展開されていますが、この他にも他国では「モヒートフレーバー」や「デザートフレーバー」のキングサイズなスーパースリムシガレット製品も製造されているようです。これらからも察するように、キスというブランドは「フレーバー&女性志向」がベーシックなコンセプトとなっているブランドのようですね。

 スーパースリムシガレットということで、極細なシガレットとなっているのです。女性志向らしくフィルターチップは嫌味でない程度にイラストがデザインされていますね。うっすらとではありますが、チップのテクスチャーはキラキラのラメ加工が施されていていたりと、中々に細部への配慮が窺える感じ。

 ちなみに、仕様としてはロシア銘柄らしさなのか、女性志向ながらフィルターはチャコールを使用しないプレーンフィルター仕様となっています。空気穴は少し特殊な配置で、小さめのものが2列で配されているのですが、一直線に配されずに緩やかな波線状でレイアウトされているのです。ただ、これは意図されたものなのか、はたまた精度による都合なのかは定かではありません。


吸ってみた感想・味・香り

 この煙草は、女性志向の銘柄としては非常に異色な味わいの煙草となっているのです。

 まず、シガレットの香りですが、このドリームは他のキス銘柄とは違い「ノンフレーバー」なのだという前情報もあり、あまり面白いシガレットの香りはしないのかなと思いきや、ところがどっこい。何とも不思議な「甘酸っぱい香り」がするのです。甘酸っぱい、とっても瑞々しくって心地の良い香りで、かなり予想外でした。

 何となく、ピースのシガレットの香りを彷彿とさせる香りで、比べれば華やかさは無く至ってスイートな香りなのですが、どことなく似ている感じかな。

 喫味の方は、パッケージやキャラクターから多くが予想するだろうものとは遥かに異なる、かなり力強い味わいが特徴的な煙草といったところ。そんな初回では中々に吸い応えを強く感じ、まるで女性志向ともTar5mgとも思えない迫力を第一に感じるはずです。それでいて続くように感じられるのはシガレットの香りに倣った「ほんのりとした甘さ」の味わいであり、それが迫力ある吸い応えという印象の一方で、確かな女性志向らしさも感じさせるという、何ともギャップが素敵な味わいの煙草なのです。

 味わいとしては「濃すぎず」といった程度に収まっているものの、スーパースリム&プレーンフィルターなコンビネーションのシガレットによるのか、中々に濃密なボディ感に吸い応えも抜群であり、分かりやすくも味わい甲斐のある仕上がりです。どうしてコレで女性志向と思えてしまう反面で、なるほど確かに女性志向と、中々に奥の深い味わいは非常に面白いと思えるのではないでしょうか。

 何より、中々のアタック感に豊かなボディと、相反するように添えられたスイート感の溢れる甘味や柔らかな質感とのマッチングが絶妙すぎます。

 総じて、女性志向でノンメンソール&ノンフレーバーというコンビネーションというのは、ここ日本市場において数も少なく珍しいながら、おおよその予想像からは大きく外れる、中々に濃厚なテイストの煙草なのです。それでいて、しっかりと苦味やヤニっぽさを抑えながら、ほんのりとしたフレーバー感にも思える甘味が味わいと香りにて確かな女性志向らしさを演出しているという良く出来た煙草。

 後味の余韻も、ふんわりほんのりと心地の良い甘味が残り、非常に心地の良い感じですし、これはもはやノンフレーバーと言うには語弊があるくらい、フレーバーシガレットに負けないほどの「らしい個性」を持ち合わせています。打って付けと思えるのは「見た目は女子らしい煙草が良いのに、なんでソレの類いはメンソールやパンチの弱い煙草ばかりなのだ!」と嘆きの愛煙女子な方々です。

 味わいや香りといった本質だけに見れば、香り高さや豊かなボディと味わいにと、男性愛煙家でも十二分に満足感を得られるだろう煙草かも知れません。キスのラインナップは、先の通りに取り分け個性の豊かなフレーバータイプに目が向きがちかも知れませんが、中々にノンフレーバーも秀逸なのでした。ノンフレーバーというか「ノンフレーバー(改)」みたいな、ちょっと強そうな感じ。

 ところで「キス」で「ドリーム」で「力強い味わい」と、なんかアレですね、オトナの願望ですね、エッチですね、BのためのAですね。

Nutrition Facts
Serving Size: 1 Cigarette
Tar5mg Nicotine0.5mg
Don't smoke until you are 20 years old.lol


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