この会社は米国放送業界では名前を浸透させているらしいのですが、その辺は全く知りません。
そんなアフェックス社の少し変わった、一般的にはエキサイターに分類される製品なのです。
アフェックス社が1970年中頃に開発した「オーラルエキサイター」と1990年に開発した「ビッグボトム」、これら二つのラックマウント式エフェクターをストンプボック型のケースに収めた複合機で、このベース用(1402)の他にもエレキギター用(1401)とアコースティック用(1403)の全三種類があり、それぞれ、その楽器の音響特性や周波数特性に最適化されているとのこと。
ただし、これら1401~1403は残念なことに生産終了となってしまったようなのです。
でも、外観を大幅に変更し、オールインワン仕様となった製品が新しく生産されている様子。
なんとも短い間の残念でした。
機能的には現行品の方が良いことは一億瞭然なのですが、外観に関しては、だっさーいオモチャみたいな旧型(コレ)の方が私は好みだったり。
で、こちらの本機、エキサイターとしてはアフェックス社の特許技術である、その名も・・・
Transient Discriminate Harmonics Generator!! どーん☆
・・・を用いて瞬間的にハーモニクスを再構築するとのことですが、この必殺技はネーミングのレベルが高い為、意味不明。
◯$¥☓※△&%□・ハーモニクス・ジェネレイター!(?)
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.i| .|i ちゅど~ん!
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要するに「遅延も感じさせずに音を生き返らせるのよ」というように勝手に解釈。
実際には、行き過ぎた効果も無く、いたって真面目なハーモニックエンハンサーなのです。
対するビッグボトムパートは、その名の通り低域を豊かにするものなのですが、私的使用感のみで述べると、Blendの時間を進めるほどビッグボトム成分に「すり替わる」といった感じ。
意外にも丁寧なマニュアルによるとビッグボトムは最終段階にリミッターを設けているようで、もしかすると、そこがミソかダシか味の素になっているのでしょうか?
かなりの量感を感じながらも安易には歪まない、どこか嘘臭い特異な低音を実現していたりします。
まぁ、人当たりの良いオーラルエキサイターパートと違い、コチラは好き嫌いが分かれそうですけれど・・・。
ただ、安易には歪まないとは言っても、パラメーター全開だと他の帯域まで侵食して全壊します。
エキサイターというカテゴリーは「薄っすら効果で最善」が基本の使用概念なのですが、このエキサイターはビッグボトムに限り、その枠を超えた使用方法が見い出せそうな気がします。
・・・が、そこは「エキサイターとして、どうなの!?」とも思わなくなかったりしなくもなかったり。
私はバイオリンベースの音色補完を超えた音色すり替えを主な目的に使っていますが、私のように「クリーントーンに関心ゼロ」な原音崩壊型には、このAPHEXは特にオススメ。
まぁ、そんな人は「エキサイターを必要としない=APHEXもBBEも不必要」なのでしょうけれど。
エキサイターって、地味ながら微熱程度にホットなカテゴリーだと思っているのですが、ストンプボック型に限っては、俄然、BBEに軍配が上がっているような気がします。
私も、APHEXを選んだ理由って・・・
一に、他のエキサイターの存在を知らなかった。
二に、オモチャのような外観が気に入った。
三に、一つで二つということに「お得感」を感じてしまった。
特に、XLRジャックのファントム供給可を示す表現がオバケのイラストだった。
こんな感じだし。
他のエキサイターは肉を引き立てる優秀で健康に良い適量のスパイスだとして、このエキサイターは素材の質を無視して派手にする合成着色料のような感じなのでしょうか。
どちらが良くて悪いというものではなく、使用者の求める度合いで価値は変わるもの。
ただ、あなたがエキサイターを必要とする思惑を汲むと、やはり分が悪いというだけ。
ファンタ、美味しいでしょ?
三ツ矢じゃ物足りない時もあるでしょ?
そう、これはファンタ。
いや、ハーモニックジェネレイター!
どんな巨大生物でもイチコロです。
Product Specification
Input Z:50KOh(Active), 1MOh(Passive)
Output Z:1KOh(Instrumant), 150Oh(D.I.)
Lo Tune:30-210Hz
Hi Tune:500-5kHz
Maximum Input Level:0.6V RMS(Passive), 2.4V RMS(Active)
Freq. & Resp.:10Hz-30kHz(+/- 1dB)
SNR(Typical):70dB
Power Drain:5mA
Battery Type:9V
External Power:5-12VAC, 7-17VDC