Malekko Heavy Industry Omicron Series Comp
アメリカはマレッコのオミクロンというシリーズにラインナップされているコンプレッサー。
MALEKKOという名には「BAD(=COOL) SOUND」という意味が込められているのだそうな。
このマレッコのオミクロンシリーズは「ナノサイズの筐体にノブは二個」という仕様が特徴の一つで、見ての通り、このコンプもLEVELとSENSITIVITYの合計二個のノブしかありません。
コンプレッサーとしての志向は、クラシカル志向のコンプレッサーということで「NOSのCA3080というIC」を使っているそうなのですが、よくあるオペアンプ系のコンプレッサーということで良いのでしょうかね。
私には何のことだかサッパリ分かりません。
ちなみに、ローエンドに不足があるわけでもなければ、ノイズが目立つというわけでもないのですが、お察しの通りのヘッドルームは広さもそこそこなので、パワフルなベースをフルテンで突っ込む場合ボヤッと歪みます。
かなり温かいというか、アタック感が潰れるボヤボヤとした歪みで、ちょっと音が遠のく感じのトーンキャラクターと相まって、パンチのない非常にローファイな印象を受ける音色なのです。
もちろん、エンハンス効果なんかは全くありません。
SENSのノブは三時以下のパラメーターでは至極マイルドな効き具合で、三時を越えると「パッキーン」という大げさなコンプレッションの掛かり方をするのですが、それでも少し奥まったような音像で、何だか地味なのに強い癖があります。
なんかね、このエフェクターはね、ドレスアップした偏差値の高い綺麗な人というより、着てるのはボロ布なんだけど綺麗な人、そんな感じ。
ハイファイ志向は一切なく、至極ローファイ志向なサウンドなので、昨今の多くのベーシストが求めるようなコンプレッサーとしては向いていないのかな。
「原音の個性を崩さない」だとか「唯一無二の個性」だとか、そういったことは全く感じないのですが、なんとなく音とか見た目に古臭さを感じる、ちょっと良い製品だと思いました。
ちっちゃくて、赤くて、けっこう愛嬌を振りまいてくれますよ。
ただ、メーカーは常套句として「Sounds great on bass, too!」と「ベースで使っても最高だぜ!」と謳っていますが、ベースに使うコンプレッサーとしては、あまりオススメしません。
私的にRATとの組み合わせが好きなので、コンプというよりはコンビ。
Product Specification
Uh...Ah...